アドビ、生成AI搭載の「Journey Optimizer B2B Edition」で購買グループ向けマーケティングを刷新
最終更新日:2024年08月21日
アドビは2024年8月7日、「Adobe Journey Optimizer(AJO)B2B Edition」の提供開始を発表した。この新製品は、B2B企業向けに生成AIを活用した顧客エンゲージメントの精緻化を可能にする。
従来のリードベースやアカウントベースのマーケティングの限界を超え、購買グループを特定し、各個人向けにパーソナライズされた顧客体験を創出する。Adobe Experience Platform上に構築されたこのソリューションは、Accenture、Amazon Web Services、Cisco、IBM、Microsoft、NVIDIAなど、グローバルの主要B2B企業の顧客エンゲージメントを推進する。
<本ニュースの10秒要約>
- アドビが生成AI搭載の「Adobe Journey Optimizer B2B Edition」を発表し、B2B企業の顧客エンゲージメント戦略を刷新
- 購買グループの特定、パーソナライズされたカスタマージャーニーの設計、AIによるコンテンツ生成など、高度な機能を提供
- 営業部門とマーケティング部門の連携強化を実現し、効率的な顧客アプローチと収益性の高い成長を支援
AJO B2B Editionの革新的機能
AJO B2B Editionは、B2B取引特有の複雑な販売サイクルに対応するため、多様な機能を提供する。まず、購買グループの作成と編成機能により、製品ポートフォリオに合わせた購買グループを簡単に設定できる。生成AIを活用して役割やメンバーの割り当てに関するレコメンデーションを得られるほか、不足メンバーのリスト作成も可能だ。
次に、パーソナライズされたカスタマージャーニーの設計機能を通じて、各意思決定者向けに電子メール、web、チャット、ウェビナーなどのチャネルでカスタマイズされたジャーニーを設計できる。さらに、生成AIと統合されたアセットライブラリを活用し、パーソナライズされたコンテンツを生成する機能も備えている。
営業とマーケティングの連携強化
AJO B2B Editionの大きな特徴は、営業部門とマーケティング部門の連携を強化する点だ。このソリューションは、両部門が購買グループへのアプローチを可視化し、ワークフローを合理化することで、より精緻な顧客エンゲージメントを可能にする。
例えば、マーケティング部門は自動アラートを通じて、AIが生成した要約、インサイト、推奨アクションと共に適格な購買グループの情報を営業部門に提供できる。これにより、質の高いパイプラインの構築と案件創出の合理化が期待できる。
また、新しいパフォーマンスダッシュボードにより、購買プロセスの効果を分析し、リソースの最適化を図りながら、マーケティングが収益に与える全体的な影響を把握できるようになる。
生成AIがもたらす効率性と生産性の向上
AJO B2B Editionに搭載された生成AI技術は、B2Bマーケティングの効率性と生産性を大幅に向上させる。例えば、AEP AI Assistantという生成AIを搭載した会話型インターフェイスが、カスタマージャーニーの設計時に操作方法のアドバイスやトラブルシューティングを提供する。
また、電子メールコンテンツの生成においても、生成AIとAdobe FireflyやAdobe Experience Manager Assetsからの画像を含むアセットライブラリを活用することで、異なる購買グループに向けたパーソナライズされたコンテンツをスピーディーに作成できる。さらに、近日中に提供予定の機能では、ランディングページやデジタルフォームなどのマーケティングアセットも生成AIで作成可能になる予定だ。
今後の展望と業界への影響
アドビはAJO B2B Editionにより、B2Bマーケティングの刷新を目指している。従来のリードベースやアカウントベースのマーケティングの限界を超え、より精緻で効果的な顧客エンゲージメントを実現することで、B2B企業の販売サイクルの短縮や収益性の向上が期待される。
今後、アドビは各購買グループの契約更新などのライフサイクルステージを定義し、そのタイミングでリアルタイムのインタラクションを開始する機能や、AIを活用したダッシュボード上でのインサイト提供機能など、さらなる機能拡張を予定している。これらの機能が実装されることで、B2B企業はより戦略的かつ効率的なマーケティング活動を展開できるようになるだろう。
参照元:Adobe ニュース
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