コニカミノルタジャパンのAI需要予測サービス「AIsee」、大丸東京店のベーカリー部門で食品ロスを削減
最終更新日:2023年03月18日
コニカミノルタジャパン株式会社は、2023年3月15日、同社のAI需要予測サービス「AIsee(アイシー)」を大丸東京店のベーカリー部門に導入した。
「AIsee」は、小売業などの領域においてAIが需要の見通し・予測を自動で行うサービスだ。大丸東京店のベーカリー部門において同サービスは、ベテラン社員に匹敵する発注・生産量の判断を実現し、食品ロスを前年比で最大7%削減している。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- 小売業/飲食業/製造業などにおける需要の見通し・予測を、AIが自動で予測する「AIsee」
- ベテランの「先読み」を標準化。特別なシステム構築が不要で、月額50,000円から利用可能
- 大丸東京店では、運用2か月で予測精度がベテランに匹敵。食品ロスを前年比で最大7%削減
食品ロス対策の必要性が高まっている食品小売業界
コニカミノルタジャパンは、コニカミノルタの国内情報機器部門/ヘルスケア部門/計測機器部門がひとつになって誕生した経緯を持つ。複合機などの販売を手がける一方で、新たなソリューション・サービスの提供も進め、コニカミノルタグループの総合力を活用しながら課題提起型デジタルカンパニーとして事業を展開している。
こうした事業を進める中で同社は、気候変動による災害リスクなどへの対策として多くの企業が需要予測システムの活用に期待していると考えた。中でも食品小売業界では食品ロス対策の必要性が高まり、適切な生産量や発注量を示すシステムを求めていると判断。AIが需要予測を行う「AIsee」を開発するに至った。
需要の見通し・予測をAIが自動で予測する「AIsee」
「AIsee」は、SaaS型のAI需要予測サービスだ。POSデータ/売上実績データ/販促データ/来場客数といったデータを投入するだけで、小売業/飲食業/製造業といった様々な領域における需要の見通し・予測
をAIが自動で予測する。
同サービスが行う販売予測や来店者数予測は、商品/食材の発注量や生産量の調整、最適なシフト調整などに活用することができる。いわばベテラン社員の「先読み」を標準化することで、経費削減や業務効率化を進め、また業務の属人化の防止も可能にした。
「AIsee」はまた、月額50,000円から利用できるという利点も持つ。専用サーバーや特別なシステム構築が不要であり、PCとインターネット環境が整備されていれば利用できるため、これまでコストやシステム管理の面で需要予測システムの導入に躊躇していた企業でも導入が進んでいる。
適切な発注・生産量の判断を、「AIsee」で実現した大丸東京店
今回「AIsee」が導入された大丸東京店では、食品ロス削減に取り組む一方で発注作業の属人化が課題となっていた。ベテラン社員に頼っていた運用のシステム化を検討した同店は、特別なシステム構築や専用端末が不要である「AIsee」に注目。同店の食品部門で4番目に食品ロスの発生が多いベーカリー部門にて、2022年8月より運用を開始した。
運用開始に際して「AIsee」は、同店の各ベーカリーテナントにおける定番商品/売上上位商品の日次売上実績を、過去3か月にわたり学習。このデータから算出した需要予測を参考数値とし、テナント担当者が発注・生産量を計画する体制が構築された。
この体制により同店は、適切な発注・生産量の判断を実現。また、「AIsee」のAIは運用期間中のデータも学習して予測精度を向上できるため、同店での予測精度は運用開始2か月でベテラン社員に匹敵するレベルにまで到達した。さらに、業務の属人化の解消も可能にしている。
「AIsee」を通じて持続可能な社会の実現に貢献
大丸東京店の「AIsee」導入においてコニカミノルタジャパンは、同店が抱える課題や要望をヒアリングしながら導入から運用までを支援。顧客の要望に合わせた機能拡充にも対応し、細やかにサポートできる点でも高い評価を得たという。
「AIsee」を通じて同社は今後も、業務の属人化の解消と有限な資源の有効利用をDXにより推進し、持続可能な社会の実現に貢献するとしている。
参照元:PRTIMES
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