「生成AI大賞2024」が初開催、名古屋鉄道のグループ全体でのAI活用がグランプリ。医療・法律分野での革新的な取り組みも特別賞に輝く
最終更新日:2024年12月20日
日経BPと一般社団法人Generative AI Japanが共同で開催した「生成AI大賞2024」の受賞結果が2024年12月18日に発表された。
139件の応募の中から、名古屋鉄道株式会社がグランプリを獲得。同社は3段階の活用レベルを設定し、グループ全体でのDX推進における生成AI活用を実現した点が高く評価された。
特別賞にはUbie株式会社と弁護士ドットコム株式会社が選出され、医療現場と法律相談という専門性の高い分野での生成AI活用が認められた。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- 名古屋鉄道グループによる3レイヤー方式での生成AI活用が、第一回開催となる生成AI大賞2024でグランプリを獲得
- 医療分野での人的資本最大化を実現したUbieと、AIによる法律相談サービスを展開した弁護士ドットコムが特別賞を受賞
- セブン&アイHDの販促メール効率化や、教育現場でのAIシステム開発など、多様な分野での活用事例が優秀賞を受賞
グランプリ受賞の名古屋鉄道、3段階方式での戦略的AI活用を評価
名古屋鉄道株式会社は、グループDXの一環として生成AIの活用を進め、デジタル推進部が中心となって3段階の活用レベルを設定した。
各レベルに応じて、グループ内で広く利用可能なツールやRAGを利用できるツールを展開し、統制強化と活用支援を実施。
実務担当者による生成AIの有効性認識とサービス向上に直結する活用事例の創出を実現した点が高く評価された。
医療・法律分野での革新的活用が特別賞を獲得
Ubie株式会社は、医療機関向けに20近いユースケースに対応する生成AIソリューションを展開。
退院サマリ作成における42.5%の時間効率化と27%の心理的負担低減を実現した。
また、弁護士ドットコム株式会社は、138万件以上の法律相談データを活用したAI法律相談チャットサービスを開発し、特に男女問題に特化したサービスを提供している。
優秀賞受賞企業が示す多様な活用事例
セブン&アイ・ホールディングスは生成AIとRPAの組み合わせにより、販促メールの制作工数を年間約1万時間削減。
NECビジネスインテリジェンスは経理・人事などの共通業務改革に生成AIを活用し、3つのレイヤーでの全体最適化を実現した。
教育分野では、千代田区立九段中等教育学校が独自の生成AIシステム「otomotto」を開発し、生徒の個別最適な学びを支援している。
AI Market の見解
本大賞の受賞事例から、日本企業における生成AI活用が、単なる業務効率化から、組織全体のデジタル変革や新しいサービス創出へと進化していることが明確だ。
特に注目すべきは、名古屋鉄道グループの3レイヤー方式による段階的な展開と、医療・法律といった専門性の高い分野での実用化が進んでいる点だ。
これらの事例は、生成AIの活用が特定部署や機能に限定されず、組織全体で戦略的に推進されることで、より大きな価値を生み出せることを示している。
今後は、これらの先進事例をモデルとして、より多くの企業や組織で実践的な生成AI活用が加速すると予測される。
参照元:日経BP
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