ソニー損保、生成AI搭載の社内向けチャットプラットフォームを開発、業務効率化とお客様サービス向上へ大きな一歩
最終更新日:2025年02月07日

ソニー損害保険株式会社は2024年12月下旬より、マイクロソフトのCopilot StudioとAzure OpenAI Serviceを活用した社内向けAIチャットプラットフォームの運用を開始したことを2025年2月7日に発表した。
このプラットフォームは、社内マニュアルや規程類などの内部情報をテキストベースで照会できる仕組みで、生成AIとRAG(検索拡張生成技術)を用いて即時に回答を生成・提示する。
人事制度や就業規則、保険商品の約款等の情報を中心に学習しており、社内業務の効率化とお客様対応の品質向上を目指す。
<本ニュースの10秒要約>
- マイクロソフトの最新AI技術を活用し、社内情報の即時検索と回答生成が可能なチャットプラットフォームを独自開発・運用開始
- 人事制度や就業規則、保険約款等の情報を中心に学習させることで、社員の情報取得時間を短縮し業務効率の大幅な向上を実現
- 専用環境での構築によりセキュリティを確保し、今後はお客様向け資料作成支援や照会業務への活用も予定
社内向けAIチャットプラットフォームの概要と特徴
このプラットフォームは、社内の各種情報をテキストベースで照会すると、AIが即座に該当情報を検索して回答を生成する仕組みだ。
人事制度や就業規則、保険商品の約款等の情報を中心に学習しており、社員の情報取得・照会の効率化を実現する。
マイクロソフトのAzure OpenAI Serviceを採用し、専用環境で構築することでセキュリティリスクへの対策も万全だ。また、生成AI特有のリスクを考慮した業務運営ルールを策定し、適切な運用を行っている。
導入の背景と目的
ソニーフィナンシャルグループは「心豊かに暮らせる社会を目指し、人に寄り添う力とテクノロジーの力で、一人ひとりの安心と夢を支える金融グループになる」というビジョンを掲げている。
このビジョンの実現に向け、最先端のAIテクノロジーを活用した社内業務プロセスの変革を進めており、今回の取り組みもその一環だ。社員の生産性向上を図るとともに、新たな価値創出を目指している。
今後の展開計画
社内業務の更なる効率化とお客様サービス向上のため、回答領域の拡大や回答精度の向上を図る予定だ。
また、お客様向け資料作成時のAIによる文書チェックサポート等の機能拡充も計画している。さらに、社内で蓄積したノウハウを活用し、お客様からの照会業務への展開も視野に入れている。
AI Market の見解
本取り組みは、保険業界におけるAI活用の新たなベンチマークとなる可能性を持つ。
特に注目すべきは、単なる効率化だけでなく、顧客サービスの品質向上までを見据えた段階的な展開計画だ。社内での利用実績とフィードバックを基に、システムの精度向上と機能拡充を図るアプローチは、金融機関における生成AI導入の模範となるだろう。
また、Azure OpenAI Serviceの採用と専用環境での構築は、金融機関特有の厳格なセキュリティ要件に対する現実的な解決策を示している。今後、保険業界全体でこうした取り組みが加速することが予想され、業界全体のDX推進に大きな影響を与えると考えられる。
参照元:PR TIMES

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