自動運転AI開発のティアフォー、大規模データの共有で開発を強化する「Co-MLOpsプロジェクト」開始
最終更新日:2024年07月31日
株式会社ティアフォーは、2024年1月10日、自動運転AI開発に向けた新たな取り組みとして「Co-MLOps(Cooperative Machine Learning Operations)プロジェクト」を開始したと発表した。
同社は、オープンソースの自動運転ソフトウェア開発をリードしている企業だ。「Co-MLOpsプロジェクト」では、大規模データの共有による自動運転AI開発の強化を図る取り組みであり、この共有を実現するため同社は「Co-MLOps Platform」の開発を進める。
<本ニュースの10秒要約>
- オープンソースの自動運転ソフト開発をリードするティアフォーの新プロジェクト
- 大規模データの共有を実現する「Co-MLOps Platform」を開発、自動運転AI開発を強化
- エッジAIのリファレンスモデルも提供、本格的な運用を2024年下期に開始予定
「自動運転の民主化」というビジョンを掲げるティアフォー
ティアフォーは、「自動運転の民主化」というビジョンを掲げ、世界初の自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」の開発を主導しているディープテック企業だ。
「Autoware」は、LinuxとROSをベースとするソフトウェアであり、自動運転に関心を持つ研究者のためのR&Dプラットフォームとして2015年に名古屋大学の加藤真平准教授によって開発/ローンチされた。自動運転を設計する上で必要な「SENSING」「LOCALIZATION」「PERCEPTION」「PLANNING」「CONTROL」「VEHICLE INTERFACE」「MAP DATA」という7つの機能を備えている。
ティアフォーは設立当初より「Autoware」開発をリードし、また安心・安全な自動運転の実装のために数々の実地走行を世界中の様々な環境下で展開。世界各地のパートナーとも協力し、自動運転技術の社会実装に向けた挑戦を続けている。
高いレベルで自動運転AI開発に取り組める土台が必要
自動運転のためのAI開発において高い性能を獲得するには、大規模なデータセットが必要不可欠だ。しかしこれまでは、開発に取り組む各社がそれぞれ独自にデータを収集/類似する傾向があり、結果としてデータベースの構築や開発プロセスにおいて重複が生じていた。また、自動運転の開発に取り組む一部の企業は、データ収集のためのリソースが限られることから、十分な性能を得るための開発プロセス運用に課題を持っている。
自動運転をめぐるこうした課題が、業界全体の技術開発のスケーラビリティに影響を与えているとティアフォーは判断。様々な企業や研究機関が高いレベルで自動運転AI開発に取り組める土台が必要であると考え、今回「Co-MLOpsプロジェクト」を開始するに至った。
画像やセンサデータを共有できる「Co-MLOps Platform」開発
「Co-MLOpsプロジェクト」では、プライバシー/セキュリティが適切に管理された状態での大規模データの各社間共有が目指される。そのためのプラットフォームとして、世界中の様々な地域で収集されるカメラ画像や、LiDAR(Light Detection and Ranging)点群といったセンサデータを共有できる「Co-MLOps Platform」を開発。この「Co-MLOps Platform」上で、MLOps機能やエッジAIのリファレンスモデルも提供することで、各社の自動運転AI開発を支援する。
ティアフォーは同プロジェクトにおいて、新機能を含む「Co-MLOps Platform」の本格的な運用を2024年下期に開始する予定だ。また、機能開発と仕様策定を進めるためにパートナー企業も継続して募集するとしている。
参照元:PRTIMES
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