Perplexity「Deep Research」とは?使い方や性能を検証レビュー!
最終更新日:2025年02月27日

2025年2月14日に公開されたDeep Researchは、強力なAI検索・調査機能を備えたPerplexity AIの新機能として話題となっています。
本記事では、Perplexityの「Deep Research」機能を実際に使用した体験をもとに、その特徴や利便性について詳しく解説します。
目次
PerplexityのDeep Researchとは?
PerplexityのDeep Researchは、Perplexity AIが提供する新しい機能で、ユーザーの質問に対して様々な情報源から情報を収集し、包括的なレポートを自動的に作成します。
利用には、Perplexity AIへのログインが必要ですが、無料でも一日5回まで使用することができます。
有料プランに加入すると、一日500回までDeep Researchが利用可能となるだけでなく、Sonar・GPT-4o・Claude 3.5 Sonnetなど様々なモデルへの切り替えも可能になります。
PerplexityのDeep Researchの使い方
Deep Researchを利用するには、まずPerplexityのウェブサイトまたはPerplexityアプリにアクセスし、検索ボックスのモードセレクターから「ディープリサーチ」を選択します。
あとは、検索ボックスに質問や指示を入力すると、情報源をレビューし、3分程度でレポートを作成します。
PerplexityのDeep Researchを実際に使用した結果
実際に使用したところ、実行時間は平均3分程度で、非常に詳しい回答が生成されることがわかりました。質問内容によっては、1分で出力されるものも、5分かかるものもありました。
下記は、実際にプロンプト入力から出力までの一連の動画です。(途中から倍速になります。)
「これから日本で自動車メーカーを立ち上げたいが、どうしたらよいか?」という非専門家にとってはかなり難題な質問を投げたところ、74のソースの情報を参照して、回答を生成してくれました。
専門知識のない人が、イチからどういったことを調べなければいけないか、から調べるよりも、圧倒的にスピーディーに回答が得られていると思います。
調査内容としては、自動車メーカーを立ち上げるために考慮すべき観点として「歴史的教訓」、「EUのEuro7排ガス規制(2025年施行)等の規制環境」、「型式指定制度」「国際相互認証の活用」など、非常に幅広く、且つ恐らく網羅的に回答を生成してくれています。
下記は、生成内容の抜粋です。
日本で自動車メーカーを創業するための課題と機会を理解するには、トヨタと日産の創業期における国家的支援と技術開発の取り組み13、戦後復興期の産業政策3、現代のベンチャー企業「rimOnO」の事例4を総合的に分析する必要がある。1930年代の自動車国産化政策が民間企業の技術基盤形成を促したように、現代の起業家は環境規制や社会構造の変化に対応した新たなモビリティコンセプトの構築が求められる。
歴史的教訓に基づく事業基盤の構築
技術移転と産業基盤の活用
豊田喜一郎が自動織機の製造技術を自動車開発に転用したように2、既存産業の技術資産を新分野に応用する戦略が有効である。1930年代のトヨタは紡織機用鋳造技術をエンジン部品製造に活用し、シボレーエンジンの分解研究を通じて独自のエンジン開発手法を確立した3。現代においてはロボット工学や電子制御技術の蓄積がある製造業者が、自動運転システムや電動化技術への参入で優位性を発揮できる。
自動車製造事業法(1936年)の制定過程では、商工省と陸軍省が民間企業の技術力を評価するプロセスが確立された1。これに類似する現代の制度として、経済産業省の「戦略的基盤技術高度化支援事業」や「グリーンイノベーション基金」が新規参入企業への資金援助を提供している。2023年度補正予算では2.3兆円のEV関連予算が計上され、電池材料開発から充電インフラ整備まで包括的な支援が実施されている。
規制環境との戦略的調整
1930年代の日産がGMとの提携を模索したが1、現代の規制環境はより複雑化している。EUのEuro7排ガス規制(2025年施行)や中国のNEV規制(新エネルギー車比率義務化)に対応するため、開発初期段階から国際基準を視野に入れた設計が必須となる。トヨタが戦前に国産部品使用率100%を達成した経験1は、現代のサプライチェーン再編(半導体の調達戦略など)に通じる課題解決手法を示唆する。
現代市場における競争優位性の確立
ニッチ市場の開拓戦略
rimOnOが高齢者や免許未保有者向けに超小型EVを開発した事例4は、伝統的メーカーが手薄な市場セグメントへの参入可能性を示す。総務省の推計によると、2040年には75歳以上人口が2,000万人を突破し、移動支援サービスの市場規模は5.8兆円に達すると予測される。都市部では駐車場不足に対応した全長2.5m以下の超小型車両の需要が、2030年までに年間30万台規模に成長するとの試算がある。
サーキュラーエコノミーの実装
戦後復興期のトヨタがスクラップ不足で鋳鉄製エンジンの開発を迫られたように3、現代の新規参入企業は再生可能素材の活用が競争力の源泉となる。ポリカーボネート樹脂の車体フレームやリチウムイオン電池のリサイクル率向上(現状50%→2030年目標95%)が技術開発の焦点となる。環境省の調査では、自動車部品のリサイクル材利用率を30%向上させると生産コストを18%削減可能と試算されている。
〜〜中略〜〜
結論
自動車メーカーのサービス収益モデル構築には、技術基盤の再定義とビジネスプロセスの根本的な変革が求められる。コネクテッドデータの流通構造を戦略的に設計し、ソフトウェア価値連鎖の各段階(開発・配信・課金・更新)で収益機会を最大化する体系が必要である。2025年現在、成功事例の分析からは、ハードウェアとソフトウェアの収益比率を50:50に到達させることを中期目標とするのが現実的だ。特に、OTA機能の商用化スピードとデータ活用の倫理的ガバナンスが、持続的成長を左右する決定的要因となる。
また、見出しをクリックすることで、下記のように各話題についてさらに深掘りしてDeep Researchすることができます。
PerplexityのDeep Researchの検索結果の特徴
PerplexityのDeep Researchが生成する回答は、質問内容に応じて15-75程度のソースを参照していました。
Deep Researchが生成する文章にはほとんど引用が含まれており、日本語のプロンプトを入力すると日本のサイトを中心に検索が行われます。そのため、日本の情報を重視した調査を行う際に有効です。
ただし、引用元の情報が正しくない場合もあり、信頼性が必ずしも高いとは限らない点には注意が必要です。実際、引用元サイトを辿っていった際に、そのような記載がないことがありました。
また、引用元のサイトに記載がないにもかかわらず、誤って引用してしまうこともあるようです。
PerplexityのDeep Researchの使いどころ
この機能は、クローズドクエスチョン(はい/いいえで答えられるような簡単な質問)よりも、オープンクエスチョン(詳細な情報や分析を必要とする質問)に適していると考えられます。
例えば、「最新のマーケティング戦略のトレンドは何ですか?」や「今後の日本経済はどうなっていきますか?」といった質問に対して、Deep Researchは多くの情報源を参照し、詳細で包括的なレポートを提供します。
一方、クローズドクエスチョンに対しては、簡潔な回答で十分であり、Deep Researchの高度な機能を活用する必要はない場合が多いです。
そのため、Deep Researchは、詳細な情報収集や分析、そしてそれらが求められるオープンクエスチョンに対して最適なツールと言えます。
PerplexityのDeep Researchの便利な機能
Deep Researchには、他にも以下のような便利機能を備えています。
- レポートのダウンロードと共有:作成されたレポートは、PDFやMarkdown形式でダウンロードでき、Perplexityページとして共有することも可能です。
- 調査完了時の通知:調査が完了すると、デスクトップ通知やWeb通知でユーザーに知らせる機能があります。
まとめ
PerplexityのDeep Researchは、網羅的な情報収集が可能なAIリサーチツールとして非常に有用です。
日本語対応がしっかりしており、無料でも使用できますが、一日5回しか使えないため、Deep Researchを積極的に活用したい場合は、有料プランを検討する必要があります。
一方で、引用元の信頼性には注意が必要であり、情報の精査は欠かせません。今後の情報収集ツールとして、試してみる価値は十分にあるでしょう。
AI Marketでは
AIや生成AIに強いAI会社をご自分で選びたい場合はこちらで特集していますので併せてご覧ください。
Perplexity「Deep Research」についてよくある質問まとめ
- Deep Researchとは何ですか?
Perplexityの新機能Deep Researchは、AIを活用して質問に対する詳細な調査と包括的なレポートを自動作成するツールです。
複数の情報源を参照し、短時間で質の高いリサーチを提供します。
- どのような場面で使用できますか?
金融、マーケティング、技術、医療など、専門的な分野での情報収集やレポート作成に役立ちます。
特に、詳細な情報を求めるオープンクエスチョンに適しています。
メルマガ会員募集中!

AI Market を運営するBizTech株式会社の代表取締役です。本アカウントでは、最新の生成AIツールの使い方やノウハウを中心に発信していきます!国内外のAIトレンドを発信する𝕏(旧Twitter)アカウントもぜひフォローお願いします!
𝕏:@ymorishita
BizTech株式会社HP:https://www.biz-t.co.jp/
