【業界別】AIの活用・導入事例16業界・7職種の成果とAI活用におけるメリット・デメリットを解説
最終更新日:2026年09月19日
記事監修者:森下 佳宏|BizTech株式会社 代表取締役

- 医療・製造・金融・建設・物流などで、AI導入による定量成果が公表されており、特定の先進企業だけの話ではなくなっている
- 営業・経理・人事・法務など7職種でもAI化が着実に進んでおり、現場担当者レベルで成果を出せる段階に来ている
- 生産性向上や労働力不足への対応というメリットの裏で、雇用構造の変化・情報漏洩・判断のブラックボックス化・責任の所在という論点への備えが欠かせない
- 「何ができるか分からない」という段階からの相談はAI Marketでは標準的な入り口であり、構想前から専門コンサルタントによる伴走支援が受けられる
AI(人工知能)の導入を検討しているものの、自社の業界や業務に具体的にどう当てはめればよいかイメージが湧かない。他社はどこから手をつけているのか。
そもそも自分の状況は相談できる段階に達しているのか。こうした疑問を抱えたまま情報収集を続けている担当者や経営者は少なくないはずです。
本記事では、AI Marketに寄せられた実際の導入・開発相談をもとに16業界と7職種にわたるAI活用の具体的な事例を紹介します。
さらに記事の後半では、AI Marketへの相談動向をもとに、「課題がまだ固まっていない段階からの問い合わせ」がいかに一般的かを実例で示しています。
加えて、生産性向上や労働力不足への対応といった6つのメリットと、雇用構造の変化・情報漏洩・判断のブラックボックス化・責任の所在という4つのデメリットについても、公的機関の調査や2025年に全面施行されたAI推進法を踏まえて整理しました。
AIシステム開発に必要な体制作り、工数や手順についてはこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
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目次
【業界別】AIの活用・導入事例16選
本章で取り上げる16業界は、以下の4つのグループに整理できます。
- ものづくり・一次産業:製造業/建設業界/造船業界/農林業/漁業
- 生活者と接点を持つ産業:小売業界/不動産業界/教育業界/人材業界/広告業界
- 金融・専門サービス:金融業界/保険業界/弁護士業界/医療・福祉・介護
- 社会インフラを支える産業:運輸・運送業界/物流業界
同じ「AI活用」でも、業界によって主役となる技術は大きく異なります。製造・建設・農林水産では画像認識と自律機械が、小売・物流では需要予測が、金融・法務・人材では自然言語処理が中心です。
以下では各業界の代表的な用途と、企業が公表している定量的な導入効果をあわせて紹介します。
製造業

製造の現場ではラインの自動化においてAIによる生産管理が一般的に行われています。最近の特徴的な活用法としては、製品検査の過程での目視検査のAI化が挙げられるでしょう。
トヨタ自動車株式会社の本社工場鍛造部では、シーイーシーのAI画像検査システムWiseImagingを導入し、熟練技能が必要とされた磁気探傷検査を自動化しました。
同社が公表した実績値は見逃し率0%、過検出率8%。さらにフロントハブの検査工程では、二交代勤務で計4名だった体制から2名の省人化(人員半減)を実現しています。
また、市場分析に基づいた高度な商品開発も、LLM(大規模言語モデル)やデータ分析AIにより、迅速で的確なサイクルを実現できます。
製造業界のAI活用事例の記事では、製造業界の事例について紹介していますので、ぜひご覧ください。
参照:「シーイーシー『トヨタ自動車株式会社 様|WiseImaging 導入事例』」
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医療・福祉・介護

医療分野はAIの導入が先行して進められている領域です。AIによる画像処理を用いた診断は既に臨床の現場で活用され、早期ガンの検出や治療に活用されています。
また、AIを搭載したロボットは外科手術や介護の現場に導入され、実際に患者と接触して医療保健の分野で活躍しています。
株式会社東芝と東芝デジタルソリューションズ株式会社は、SOMPOホールディングス株式会社と共同で「疾病リスク予測AI」を開発しました。
1年分の健康診断結果から、6年先までの6疾病(糖尿病、肥満症、高血圧症、腎機能障害、肝機能障害、脂質異常症)の発症リスクを予測するもので、6年先までの糖尿病発症リスク予測で90%以上の精度を達成しています。
予測を出すだけでなく、行動変容につながる形で現場の業務フローに載せた点が参考になる事例です。
医療分野に強いAI開発会社を選びたい方はこちらで特集していますので併せてご覧ください。
参照:「東芝『疾病リスク予測AIサービス』」
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不動産業界
不動産物件の査定においてAIが過去のデータから物件を分析し、査定額を算出するシステムが稼働しています。
また、不動産取引に関わる文書の作成やビデオ画像による物件管理や点検補助などの作業でも導入されるなど、担当者の業務削減が期待できるでしょう。
賃貸仲介の領域では、イタンジ株式会社の顧客管理・自動追客システム「ノマドクラウド」の導入が進んでいます。東急リバブル株式会社は2020年10月に同システムを導入し、案内件数が前年同期比で4割以上増加しました。
成果の要因は、問い合わせてきた入居希望者に対してAIが希望条件に近い物件情報を自動配信し、LINEやチャット、ビデオ通話での対応を一元管理できる点にあります。
反響から来店までの離脱を減らす追客の自動化が、そのまま来店率・案内件数の改善に直結する構造です。
不動産業界における開発事例の詳細については不動産業界のAI活用事例の記事でも紹介していますので、ぜひご参照ください。
参照:「GA technologies『イタンジの賃貸仲介システム「ノマドクラウド」、累計利用者数300万人を突破』」
小売業界

多くのスーパーやデパートでは店舗の棚卸作業にAI搭載のロボットが導入されています。陳列棚の商品をカメラで確認し、画像認識により商品在庫と照らし合わせてPOS情報と在庫を同時に管理されます。
ただし、小売AIの主戦場はこの数年で無人化から需要予測へと明確に移りました。レジなし決済技術はスタジアムや空港、大学キャンパスなどへの外販というBtoBモデルに軸足が移っています。
国内で成果が明確な発注・需要予測の領域では、株式会社ローソンは2015年からAIが発注数を推奨するセミオート発注を運用し、計画発注と合わせて1日1人当たり2時間の作業時間削減、1店当たりの廃棄高を前年比で1割削減しました。
2024年7月には値引きのタイミングと金額まで推奨する次世代発注システム「AI.CO」を全国約14,000店へ導入完了しています。
小売業界における開発事例については小売業界のAI開発事例の記事でも紹介していますので、ぜひご参照ください。
参照:「日刊工業新聞ニュースイッチ『コンビニの収益を左右するAI発注、先行するのはどこだ!?』」
教育業界
学校教育の場ではAI搭載のチャットボットやチュートリアルシステムが生徒の特性、個性ごとに一人一人の生徒の適性、学習進度を判断し、職業の選択をサポートします。
また、生徒への連絡事項やイベント事前準備などの学校のバックオフィス業務のサポートをAI化することにより、教師の時間を教育に集中して使うことができるようにします。
戸田市教育委員会の事例として、数学や英語のAIを活用した学習支援アプリ「Qubena(キュビナ)」を活用し、生徒一人ひとりの理解度に合わせて教える個別最適化のアダプティブ・ラーニングを実施しました。
経済産業省の「未来の教室」実証事業に採択された東京都千代田区立麹町中学校での実証において、授業時間を約半分に短縮したうえで成績向上・学習意欲向上が確認されています。
開発元の株式会社COMPASSは、中学校数学の1学年分の学習範囲を平均32時間で修了できる(従来比で約7倍速)としており、現在は全国170以上の自治体・小中学校約2,300校で100万人以上が利用しています。
教育業界における開発については教育業界でのAI活用方法の記事でも紹介していますので、ぜひご参照ください。
参照:「株式会社COMPASS『学習eポータル+AI型教材「キュビナ」、「キュビナの働き方改革支援実証」実施に伴い、新規無償利用の自治体を募集開始』」
金融業界
金融業は過去のデータの蓄積が多く、数的な処理が繰り返されることからAIの導入が比較的容易な業界です。
ポジションを考慮したポートフォリオ管理やリスク分散と利益最大化のモデルなど、ファイナンシャルアドバイザーが行う投資関連の情報サービスはすでにほとんどがソフト化され、AIによりサポートされています。
みずほ証券では、投資家と営業員の通話を専任担当者が聞いてモニタリングする業務に、野村総合研究所の音声認識・AI要約技術(TRAINA VOICEダイジェスト)を適用し、コンプライアンス関連の業務時間を大幅に短縮しました。
顧客接点側でも成果が出ています。みずほフィナンシャルグループがコンタクトセンターに導入したボイスボットは、会話内容の分析と改善を重ねることで導入当初の50倍近い問い合わせ対応が可能になりました。
シニア層にも使いやすい設計が評価され、「コンタクトセンター・アワード2022」で最優秀賞を受賞しています。
関連記事:「なぜ金融業界はAI導入に待ったなしなのか?相談事例や銀行・保険会社・証券の導入事例まとめ」
参照:「みずほフィナンシャルグループ『AIを活用し実現したコンタクトセンターのDXとは(MIZUHO DX)』」
保険業界

金融業界と同様に、保険業界も数値データを使ったシミュレーションが重要な業種です。AIを使った保険パッケージの最適化、自動見積サービスなど個人ごとの必要に合わせたサービスのカスタマイズが進められています。
ライフネット生命保険では、LINEおよびFacebook Messengerでの自動応答による保険診断・見積もりを可能としています。
2024年以降は、機微情報を扱う基幹業務への生成AI導入も始まっています。明治安田生命保険相互会社は、年間約55万件の照会に対応するコミュニケーションセンターにおいて、東京大学松尾研究室発のELYZAが開発した日本語特化LLMを自社の過去の応対メモでファインチューニングし、通話テキストから応対メモを自動作成する仕組みを構築しました。
応対メモ作成業務の時間を約30%削減できる見込みで、あわせてカラクリのAI検索技術を用いた社内Q&Aの自動生成によりメンテナンス作業時間を約40%削減する計画です。
個人情報を含む業務であるため、外部にデータが渡らないクローズドなモデルを基盤に採用した点が、金融・保険業界での検討にあたって特に参考になるでしょう。
なお、保険業界のAI活用事例の記事では、保険業界の開発事例について紹介していますので、ぜひご覧ください。
参照:「株式会社ELYZA『明治安田生命の実業務における生成AI導入をELYZAが支援』」
広告業界
個人の嗜好が複雑になり、メディアとの関係が細分化されている現在、効果的な広告戦略のためにAIは中心的な役割を果たすようになっています。
個人の行動・購買パターンの認識やトレンドの特定において、ディープラーニングによるパターン認識とクラス化により個人ごとに訴求アプローチを構成しなければなりません。
主な活用事例としては、Googleによる広告配信の自動化が挙げられます。
P-MAX(Performance Max)に代表される自動化キャンペーンでは、検索・ショッピング・ディスプレイ・YouTube・マップといった配信面の選定から予算配分までをAIが決定します。
国内では、株式会社サイバーエージェントの「極予測AI」が具体的な成果を公表しています。配信中で最も効果が出ている既存クリエイティブと、AIが生成した新クリエイティブの効果予測値を競わせ、既存1位を上回ったものだけを納品する仕組みです。
サントリーウエルネス株式会社の「DHA&EPA+セサミンEX」で実施した検証では、CVRが170%改善し、CV数も大幅に拡大しました。
また、2023年以降は画像生成AIが進化を遂げており、AI人物モデルを広告に用いる「極予測AI人間」では、実際に撮影されたモデル画像を使ったクリエイティブとの比較でCTRが122%に向上した実績も報告されています。
広告業界のAI活用事例の記事では、広告業界の事例について紹介していますので、ぜひご覧ください。
参照:「サイバーエージェント『効果予測AIで広告クリエイティブの効果最大化を図る「極予測AI」導入で、CVR170%改善・CV数も大幅拡大』」
人材業界
人材業界でもAIの導入が進んでいます。特に初期的な人材スクリーニングではAIによるレジュメ解析が有効なツールとなり、エントリーシートや職務経歴書をAIが評価することで、候補者のタレントプールを構成し採用計画を適正に進めることができます。
代表例がソフトバンク株式会社です。同社は2017年からIBM Watsonを用いたエントリーシート選考を導入して年間約500時間の工数を削減し、2020年5月からはエクサウィザーズと共同開発したAIシステムを動画面接の評価に導入しました。
熟練採用担当者の評価を動画解析モデルに学習させたもので、動画面接の選考時間を約70%削減できると見込んでいます。
また、派遣登録者と企業のAIマッチングや、営業担当者の自然言語による問い合わせに対して最適な候補者を提案する機能も普及し、マッチング精度の向上と業務効率化を同時に実現しています。
人材業界のAI活用事例の記事では、人材業界の活用事例について紹介していますので、ぜひご覧ください。
参照:「ソフトバンク『新卒採用選考における動画面接の評価にAIシステムを導入』」
弁護士業界
弁護士の業務の多くは繰り返し業務であり、その内容は法的なルールに基づいた定型作業です。アメリカLawGeex社のAIによる契約書審査システムが、経験豊富な企業法務弁護士20名のチームと精度を競うデモンストレーションを行いました。
NDA(秘密保持契約)5件から法的問題点を検出するこの検証で、弁護士チームが平均92分を費やして正答率85%だったのに対し、AIはわずか26秒で正答率94%を記録しました。所要時間で200倍以上、精度でも人間を上回る結果となりました。
一方で、リーガルAIには技術以外のリスクがあることも押さえておく必要があります。
自然言語で判例検索ができる法律リサーチAI「ROSS」を提供していた米ROSS Intelligenceは、学習データとしてWestlawの判例要旨(ヘッドノート)を利用したことを巡りトムソン・ロイターから提訴され、訴訟費用を理由に2021年1月に事業を停止しました。
リーガルAIの評価軸は精度や機能だけでなく、「そのモデルが何を学習しているか」「ベンダーが学習データの権利処理をどう説明できるか」を契約段階で確認できるかどうかにあります。
弁護士業界のAI活用事例の記事では、弁護士業界の開発事例について紹介していますので、ぜひご覧ください。
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建設業界

建設業界では、現場の撮影写真からAIが画像認識によりひび割れなどの劣化の有無を判定する等、適正な改修計画で主に活用されています。
大成建設株式会社は、コンクリートひび割れ画像解析技術「t.WAVE」にAI自動検出機能を追加し、高架橋橋脚を対象とした実証でひび割れの検出精度80%以上、ひび割れ検出のトレース作業時間を90%程度低減、目視点検に対する費用を50%削減という成果を公表しています。
アメリカではBoston Dynamics社がAIを搭載した自律ロボットSpotにレーザースキャナーを装備させ、建設現場を自分で歩いて3Dデータを収集、進行状況を確認するとともに進捗記録の報告書を作成する現場監督の補助業務を担当しています。
建設業界での活用技術は、スマートホームの発展にも大きく寄与しています。AIによる画像認識技術と連携したスマートホームセキュリティシステムは、不審者の検知や異常行動の察知など、より高度な防犯機能を提供します。
関連記事:「建設・建築業界のAI活用事例!最新の開発状況と用途」
参照:「コンクリートひび割れ解析技術「t.WAVE®」にAI自動検出機能」
漁業
漁業ではAIにより最適な漁場の選択ととるべき魚種、サイズの情報が得られます。衛星写真や漁場ドローン、船上カメラや水中IoTデバイスにより収集されたデータからAIが魚が集まっている場所を判定可能です。
必要な漁獲高を算定することで漁獲効率を高めるとともに乱獲を防ぎ、維持可能な漁業を可能にしているのです。
国内の開発事例として、オーシャンソリューションテクノロジー株式会社が株式会社ユー・エス・イーとの協業で「トリトンの矛」を開発しました。
手書きの操業日誌をデータ化し、当日の潮流や水温などの衛星情報とあわせてAIが解析することで、同じ条件下でベテラン漁師が向かったであろう漁場を提示するサービスです。
和歌山県の協力で実施した実証では、出漁判断の精度が上がることで燃料などのコストが下がり、1船団当たり年間約400万円の削減が見込めるという結果を引き出しました。
漁労長の6割が55歳以上という高齢化のなかで、経験と勘の継承と収益性向上を同時に狙える点が評価されています。
また、養殖ではAIが魚種ごとに健康状態と水中環境の管理を行い、餌の量をコントロールすることでコストを抑えることに成功しています。
参照:「長崎新聞『「熟練漁師」そばに オーシャンソリューションテクノロジー 操業日誌も自動作成』」
農林業
農業ドローンによる広域での作付け監視システム、散水・施肥の最適化や自動運転トラクターなどの導入により、農家の作業負担が大幅に軽減されるとともに環境負荷の少ない農業を実現しています。
土壌成分の変化や雑草の生育をディープラーニングで検出するAIにより、より高く早い収穫が可能です。
効果は公的機関の実証データでも裏づけられています。
農林水産省と農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が全国217地区で進める「スマート農業実証プロジェクト」では、水田作でロボットトラクタ・農薬散布ドローン・自動水管理システムを導入した結果、10a当たりの労働時間が13%短縮しました。
個別技術で見ると効果はさらに大きく、ドローンによる農薬散布で作業時間を89%短縮、自動水管理システムで見回り作業時間を平均87%短縮しています。
露地野菜(すいか)では全体で4割、果樹(温州みかん)の選果プロセスでは労働時間を9割以上削減した地区もあり、労働集約的な品目ほど効果が大きく出る傾向が確認されました。
さらに、近年問題になっている害獣の侵入検知でも活用されています。
農業のAI活用事例の記事では、農林業界の開発事例について紹介していますので、ぜひご覧ください。
参照:「農林水産省・農研機構『スマート農業実証プロジェクトによる水田作の実証成果(中間報告)』」
運輸・運送業界
自動運転の分野は、2025年から2026年にかけて「実証」から「商用」へと明確にフェーズが移りました。
2026年9月15日、Waymo・GO・日本交通の3社は東京都内での自動運転タクシー商用化に向けた戦略的パートナーシップに合意し、2027年中に国内初となる自動運転レベル4(完全無人走行)による商用タクシー運行を目指すと発表しています。
3社は2025年4月から港・新宿・渋谷・千代田・中央・品川・江東の東京都内7区で試験走行を重ねてきました。当初は日本交通の乗務員が手動運転して走行データを収集する段階でしたが、現在は乗務員が監督しながら車両が自動走行する試験に移行し、段階的に100台規模まで拡大する計画です。
自動運転以外では、接客業務にAIが活用されている事例もあります。株式会社ティファナ・ドットコムが手がけたAIロボット「AIさくらさん」は、航空機内での過ごし方などの接客・説明をしてくれるキャビンアテンダントとして導入しています。
独自AIエンジンによる自然言語処理や画像認識、翻訳機能などあらゆるAI技術が搭載されているのが特徴です。航空業界のAI活用事例の記事では、航空業界の事例について紹介していますので、ぜひご覧ください。
自動運転で活躍している意外なAI技術、現状の問題点についてはこちらの記事で解説しています。
参照:「ITmedia NEWS『無人タクシー、東京で来年運行へ GO、Waymo、日本交通が合意』」
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物流業界

物流業界
物流業界におけるAI活用は、配送業務の最適化から倉庫管理、需要予測に至るまで、幅広い領域で急速に進展しています。
配送業務では、AIによる配送業務量の予測と配車計画の最適化が大きな効果を上げています。ヤマト運輸株式会社は、ビッグデータとAIを活用して数か月先の配送業務量を予測し適正配車を行うシステムを自社開発しました。
公表によれば、配送生産性が最大20%向上し、走行距離の短縮によりCO2排出量を最大25%削減できる見込みです(いずれも見込み値)。医療機関向け配送では対面作業時間が最大20%減という効果も報告されています。
コンタクトセンター業務でも成果が出ています。SGホールディングスグループのSGシステムが独自開発したAI音声認識・要約ツールでは、オペレーターの通話内容を自動テキスト化・要約することで記録作成業務を30%削減する見込みとし、保険会社や複合機メーカーのコールセンターで月180時間の作業削減を実証しています。
倉庫管理においては、自律協働型ピッキングロボットの導入により、ピッキング作業の効率化や作業者の負担軽減が進んでいます。さらに検品作業でも、AI画像認識技術を用いた検品システムの導入が進んでいます。
関連記事:「物流業界でのAI活用方法は?活用事例・導入事例を徹底解説!」
参照:「ヤマトホールディングス『ビッグデータとAIを活用した配送業務量予測システム』」
造船業界
造船業におけるAI活用の最新動向は、設計から運用、メンテナンスに至るまで幅広い分野で進展しています。
設計領域では産学連携の動きが本格化しました。2025年4月、大阪大学大学院工学研究科に共同研究講座「先進海事システムデザイン共同研究講座(OCEANS)」が開設され、今治造船株式会社、ジャパンマリンユナイテッド株式会社(JMU)、一般財団法人日本海事協会(NK)、株式会社MTI(日本郵船グループ)が参画、日本シップヤード株式会社(NSY)も連携しています。
AIを活用した船舶設計の自動化を軸に、設計工数の大幅削減と品質向上を目指す取り組みです。
製造プロセスでも、AIを活用したロボット技術の導入が進んでいます。JMUは小型ロボットとAIにより、鋼板の局所加熱で3次元曲面を形成する熟練技能「ぎょう鉄(線状加熱)」の自動化に成功しました。
さらに、AIとIoT技術を組み合わせた予測メンテナンスシステムも導入されつつあり、船舶の状態をリアルタイムでモニタリングして、問題が大きくなる前に対策を講じることが可能になりました。
関連記事:「AIは造船業界をどう変える?活用方法・メリット・事例を徹底解説!」
参照:「海事プレス『AIで船舶設計自動化、産学が研究 今治造船・JMU・NK・MTI、阪大に共同研究講座』」
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職種別AI導入・開発事例7選
業界横断で見ると、AI活用が進んでいる職種は以下の3グループに分かれます。
- 事業を設計・推進する職種:プロジェクト管理/マーケティング
- 売上に直結する職種:営業部門
- 管理・間接部門:経理部門/法務部門/人事部門/人事評価
職種別のAI活用には、業界別とは異なる共通構造があります。いずれも「属人的な判断をデータで可視化する」ことと「定型業務を生成AIに委ねて人が判断に集中する」ことの2軸で進んでいる点です。自社で着手する際も、この2軸のどちらを狙うのかを最初に決めると、検討すべき技術と評価指標が定まります。
AI(人工知能)の7つのメリット
ビジネスの世界において、AIが普及していくことは様々なメリットがあると考えられています。
個別業務にAIを入れる「点」の改善にとどまらず、経営・組織・業務フローそのものをAIを前提に「面」を再構築するAX(AIトランスフォーメーション)という捉え方が広がっています。
DXがデジタル技術を「計算機」として効率化に用いるのに対し、AXはAIを自律的なパートナーとして意思決定の中枢に据える考え方です。
以下に挙げるメリットも、単発のツール導入で得られる効果と、AXとして組織に定着させたときに得られる効果では到達できる水準が大きく変わります。
生産性が向上する
どのような仕事においても、人が携わる作業においてミスをまったくのゼロにすることは、かなり難しいことです。
しかし単調な作業や正確さが求められる作業は、AIのもっとも得意とするところであり、間違いのないように設計されてさえいれば、AIに作業させることで、確実にミスを減らすことができます。
生産性への効果は、実務環境での大規模検証でも確認されています。スタンフォード大学のErik Brynjolfsson教授らがカスタマーサポート担当者5,172名を対象に行った研究では、生成AIアシスタントへのアクセスにより1時間あたりの解決件数が平均15%向上しました。
注目すべきは効果の偏りです。
経験の浅い担当者・スキルの低い担当者ほど速度と品質の両方が改善した一方、最も経験豊富で高スキルの担当者では速度の向上はわずかで、品質はむしろ微減しました。
AIが熟練者のベストプラクティスを組織内に伝播させ、新人が経験曲線を早く下れるようにする働きを持つことを示唆しており、導入効果の試算を「全社員一律◯%向上」で置くと実態から外れやすいことがわかります。
労働力不足が解消される
超高齢化社会を迎える日本にとって、労働力不足は何よりも深刻な問題と言えます。
リクルートワークス研究所の「未来予測2040 労働供給制約社会がやってくる」によれば、人口動態にもとづく試算で2030年に約341万人、2040年には約1,100万人の労働供給不足が発生するとされています。不足率が特に高いのは以下の分野です。
- 介護サービス職(25.3%)
- 商品販売(24.8%)
- ドライバー(24.2%)
- 建築・土木工事(22.0%)
- 医療従事者(17.5%)
重要なのは、これが好景気による一時的な人手不足とは性質が異なる点です。人口動態は最も確実な将来予測であり、採用努力では埋められない構造的・慢性的な供給制約として現れます。
そのため、対応の選択肢は「人を増やす」ではなく「1人あたりの生産性を上げる」側に限られ、AI・ロボットによる省力化が経営判断として位置づけられることになります。
参照:「リクルートワークス研究所『未来予測2040 労働供給制約社会がやってくる』」
人件費を抑えることができる
AIの導入は、人件費などのコストカットにも繋がると考えられています。
少ない人数で仕事を回すことができるようになれば、当然人件費の削減に繋がっていくことでしょう。本記事で紹介した事例でも、トヨタ自動車の磁気探傷検査では二交代4名の体制から2名の省人化を実現し、大成建設のひび割れ点検では目視点検に対する費用を50%削減しています。
それ以外に、人材の育成という点においても、AIの導入は教育コストのカットに繋がります。前述のスタンフォード大学の研究が示すとおり、生成AIは熟練者の対応パターンを組織内に展開する役割を果たすため、新人が独り立ちするまでの期間短縮が期待できます。
ただし注意点として、AI導入のコスト効果は初年度から出るとは限りません。特に需要予測のように季節変動やイベント影響を学習する必要がある領域では、効果が安定するまでに最低1年程度のサイクルを要するケースが一般的です。
投資回収の計画は、単年ではなく2〜3年の段階的なマイルストーンで設計することをおすすめします。
関連記事:「AI人材育成・人材教育サービスおすすめ5選と比較ポイント」
売り上げ拡大につながる
AIの導入効果はコスト削減に語られがちですが、売上を積み上げる側でも成果が出ています。売上側でAIが効く領域は、大きく3つに整理できます。
- 売上予測・需要予測
- ダイナミックプライシング
- 品揃え・陳列の最適化
株式会社ライフコーポレーションは、日本ユニシスとの共同開発による売上予測システムを導入し、従来は長年の経験が必要とされた牛乳などの冷蔵商品まで自動発注の対象に広げました。
年間15万時間以上かかっていた発注作業を大幅に削減し、生まれた時間を売場メンテナンスや顧客対応に振り向けています。
価格設定の領域では、イオンリテール株式会社がほぼ全商品を対象に、販売実績・天候・客数から適切な割引率を算出する「AIカカク」を2021年5月に導入しました。同社の取り組みでは値引率が2割強改善したとされ、値引業務の教育時間短縮と食品ロス削減も同時に実現しています。
売上拡大に効くAIは、需要・価格・売場・訴求という「機会損失が発生している地点」を特定して埋める用途に集中している点を押さえておくと、自社での検討対象を絞り込みやすくなります。
関連記事:「いますぐ売上拡大につなげるAI活用方法4選!導入に失敗する原因も解説」
高い精度でのデータ分析、予測が行える
データの分析や予測といった作業は、人手では処理しきれない量のデータを扱える点でAIの得意領域です。
実際の到達水準は用途によって大きく異なります。本記事で紹介した事例では、東芝グループの疾病リスク予測AIが6年先の糖尿病発症リスク予測で90%以上の精度を達成し、大成建設のひび割れ検出AIは検出精度80%以上を実証しています。
「人間を超える」かどうかではなく、「業務フローに載せられる精度に達しているか」が実務上の判断基準になります。
経営面においても、目先の利益や私情などに囚われない客観的で長期的な視点として、重要な経営判断の参考になっています。ただし、AIの判断根拠を人が追えないという課題は依然として残るため、最終的な意思決定は人が行う前提で組み込むことが求められます。
関連記事:「AIを使うデータ分析とは?代表的手法と活用分野・メリット・導入の注意点を徹底解説!相談事例も紹介」
事故が減り、安全性が向上する
なかなか気付きにくいことですが、AIに仕事を代替してもらうことで仕事で起きうる多くの事故から人を守ることが可能となります。
例えば、仕事を完全自動化してしまえば、何か事故が起きてもその機械が壊れるだけであり、人の身体にまで危害が及ぶことはありません。
インフラ点検の分野では、公的機関による実証も進んでいます。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」では、首都高速道路の山手トンネルの点検効率化を起点に、東北大学や産業技術総合研究所の研究者が参画してコンクリートひび割れの自動検出AIを開発しています。
約500本のひび割れを抽出して点検結果データを作成する作業が720分から90分へ、8分の1にまで短縮されました。高所・狭所での近接目視作業そのものを減らせる点が安全面での本質的な価値です。
他に設備の老朽化や機械の故障予測など、起きうる事故の可能性を高い精度でシミュレートすることによって、事故の発生そのものを未然に防ぐことも期待されています。
参照:「NEDO『作業時間を10分の1に短縮へ コンクリートひび割れ検出AIを開発』」
コミュニケーションの質が向上する
機械翻訳の精度の向上は目覚ましいものがあり、多くの国の人達と、より気楽な形でコミュニケーションを取ることが可能になっています。
観光客をもてなす際、サービスの向上を期待できますし、海外からの問合せに対しても、より満足のいく対応ができるようになります。さらには言語的な障害を持っている人とも、より円滑な対応ができるようになるかもしれません。
翻訳以外にも、生成AIは社内コミュニケーションの質に影響を与えています。
前述の明治安田生命の事例では、応対メモの作成時間短縮と同時に「作成者によって微妙に異なる表現が統一化され、わかりやすさが向上する」ことが導入目的に挙げられました。
速度だけでなく、記録や文書の品質のばらつきを抑える効果が実務上の価値として認識されつつあります。
関連記事:「AI翻訳とは?技術の進化とChatGPT活用のコツ・注意点を解説」
AI(人工知能)の4つのデメリット

AIの進化によってより豊かな社会が作られていくことが期待されていますが、一方でその進化によるデメリットについても語られることがあります。
ここではその中から、よく語られる4つのデメリットを紹介していきます。
雇用が減少する可能性
AIの導入について語られる際、真っ先に論じられるのが雇用への影響です。
ただし、この論点の捉え方はここ数年で大きく変わりました。国際労働機関(ILO)が2025年5月に公表した研究レポート「AI and jobs: A 2025 update」では、世界の雇用の約4分の1が生成AIの影響を受ける可能性があると推計される一方、事務職のタスクの自動化可能性スコアはむしろ2023年時点の推計より低下しました。
議事録作成やアポイント調整といったタスクは2023年に0.9まで上昇したものが、2025年の推計では最高でも0.76にとどまっています。
この低下は、2023年の推計が理論上の可能性にもとづく楽観的な評価だったのに対し、2025年は実際の生成AI利用経験にもとづいて評価されたためと分析されています。
つまり、深刻な影響を受ける職業であっても生成AIによる完全な代替には限界があり、人間の関与が依然として不可欠というのが現時点での国際的な評価です。
ILOは2023年時点のレポートでも、生成AIは「自動化」よりむしろ職業の「補強」に影響を与えると予測していました。したがって経営側の論点は「どの職種がなくなるか」ではなく、タスク単位で何がAIに移り、人の時間をどこに再配分するかに置くのが実態に即しています。
シンギュラリティが社会、企業に与える影響をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
参照:「労働政策研究・研修機構(JILPT)『世界の雇用の4分の1が生成AIに代替される可能性(ILO:2025年7月)』」
情報漏洩のリスクが高まる
AIに多くの仕事を任せた場合、企業にとってもっとも大きなリスクとは、そのAIが扱っている情報の漏洩だと言えるでしょう。
この懸念は実際に導入のブレーキになっています。総務省「令和7年版 情報通信白書」によれば、生成AI導入に際しての懸念事項として日本企業が挙げた項目は、「効果的な活用方法がわからない」に次いで「社内情報の漏えい等のセキュリティリスク」が上位を占めました。
対処の方向性としては、利用禁止ではなく「安全に使える環境を会社として用意する」側に実務が動いています。
本記事で紹介した明治安田生命の事例では、個人情報等の機微情報を扱う業務であることを踏まえ、入力情報が学習に使われず外部からアクセス可能にならないクローズドなモデルを基盤に採用することでセキュリティ要件をクリアしました。
機微情報を扱う業務でAIを使う場合、モデルの精度以前に「データがどこに残るか」の設計が導入可否を決めます。
参照:「総務省『令和7年版 情報通信白書|企業におけるAI利用の現状』」
思考のプロセスを人がたどりづらい
AIが扱っている情報と作業の量は実に膨大であり、もはや人が全貌を把握するのは不可能と言っていいレベルになっています。
AIがなぜそのような判断を行なったのか、その思考の過程と道筋が分からないと、経営陣がその判断に納得できなかったり、問題が起きた際に気付きにくく対処方法が分からないといった問題が起きる可能性は十分に考えられます。
この課題に対して、政府は「人間の判断の介在」を実務指針として明示しています。
総務省・経済産業省が2026年3月31日に公表した「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」では、出力結果が公平性を欠くことがないよう、AIに単独で判断させるだけでなく、適切なタイミングで人間の判断を介在させる利用を検討したうえで開発・提供・利用を行うことが求められています。
あわせて透明性の支援やAIモデルの更新を合理的な範囲で適切に実施することも挙げられました。
参照:「総務省・経済産業省『AI事業者ガイドライン(第1.2版)』」
誰の責任になるのか難しい
AIが起こしてしまったトラブルや、誤った判断を起こした際の責任は誰が取るのか。この論点は、法整備の進展によってここ数年で状況が動いています。
日本では2025年5月28日に「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」(AI推進法、いわゆるAI新法)が成立し、6月4日の公布を経て2025年9月1日に全面施行されました。
日本初のAIに関する基本法ですが、その性格はEUのAI規制法(AI Act)とは大きく異なります。
- EUのAI Act:リスクベースで用途を分類し、禁止・義務・制裁金を定める「規制」アプローチ
- 日本のAI推進法:研究開発と活用を推進する体制・計画を定める「振興」アプローチ。罰則規定はなく、事業者の責務は努力義務が中心
日本の制度設計は、リスクへの対応を個人情報保護法・著作権法・不正競争防止法といった既存法と政府の調査・指導に委ねるものです。
同法にもとづき、2025年12月19日に「人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性確保に関する指針」が決定され、12月23日には「AI基本計画」が閣議決定されました。
実務上の含意は、「AI固有の免責も、AI固有の重い規制も存在しない」ということです。
自動運転車の事故であれば自動車損害賠償保障法の枠組みが、AIによる個人情報の取り扱いであれば個人情報保護法が、従来どおり適用されます。したがってAI導入時の責任設計は、新法を待つのではなく既存法の適用関係を前提に、ベンダーとの契約で責任分界点を明示することが現実的な対応になります。
また、罰則がないとはいえ説明責任が問われない訳ではありません。悪質な事業者については名称公表の枠組みがあり、AI事業者ガイドラインが事実上の標準として機能するため、取引先からのガバナンス確認を受ける場面は今後増えていくと見込まれます。
参照:「BUSINESS LAWYERS『日本版AI法の概要と企業への影響』」
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AIについてよくある質問まとめ
- AIの主な機能分類にはどのようなものがありますか?
AIの主な機能分類には以下のようなものがあります。
- 画像認識: カメラ画像の分析や対象物の認識
- 音声認識: 人の話す言葉を処理し、テキスト化
- 言語処理: 自然言語の理解と処理
- データ検索・分析: データのパターンや特性の発見
- 未来予測・シミュレーション: データに基づく将来予測
- 生成AI: テキスト、画像、動画などの新しいコンテンツ生成
- AI化が特に有効とされるビジネスプロセスの特徴は何ですか?
AI化が特に有効とされるビジネスプロセスの特徴は以下の通りです。
- 繰り返し作業の多いプロセス
- 物理的に量の多いプロセス
- 定式化できるプロセス
- 何から始めればいいか分からない」という状態でもAI Marketに相談できるの?
はい、まったく問題ありません。AI Marketに寄せられる相談の多くは、具体的な案件要件が固まっていない段階のものです。経営層からのトップダウンで検討が始まったばかりの企業、他社の事例を知りたいという情報収集段階の企業、業務の棚卸しから一緒に進めてほしいという企業など、さまざまな入り口からの相談を受けています。
課題が整理されていない状態こそが、専門のコンサルタントとの対話が最も価値を持つ段階です。
- AI開発会社がたくさんあって、どう選べばよいのか分からない
業界・用途・技術スタックによって適切な開発会社は大きく異なるため、一般的な比較サイトで自社条件に合った会社を絞り込むのは想像以上に難しいのが実情です。得意領域が製造の画像検査に特化した会社と、自然言語処理や生成AIのシステム構築を強みとする会社では、同じ「AI開発会社」でもまったく異なる特性や強みを持ちます。
AI Marketでは、累計1,000件以上の相談実績と開発会社ネットワークをもとに、貴社の業界・要件・体制に精通したコンサルタントが候補を数社に絞り込み、相見積もりや比較検討の場の設定まで無料でサポートしています。
- データが少ない、社内にエンジニアがいない、という状況でもAI導入は現実的なの?
状況によりますが、データ量や社内体制の制約で最初から諦める必要はありません。必要なデータ量・品質・前提条件は用途によって大きく異なり、少量データで成果が出る技術やアプローチも存在します。また、社内にエンジニアがいない場合でも、運用まで含めて伴走できる開発会社や、ノーコード・ローコードで担当者が操作できるツールを選ぶという選択肢もあります。
AI Marketでは、現状のデータ保有状況や社内リソースをヒアリングしたうえで、技術的な実現可能性の判断と、貴社の体制に合った進め方の提案を行っています。まず現状をそのままお話しいただければ、具体的な見通しが立てられます。
- 生成AIを社内業務に使いたいが、情報漏洩やセキュリティが心配で踏み出せない
セキュリティ要件とAI活用は二者択一ではなく、構成の設計によって両立できます。たとえば、社外のクラウドにデータを送らずに社内環境で完結するローカルLLMの構築、クラウドサービスであってもデータが学習に使われない契約形態の選択、アクセス権を部署・役職単位で細かく設定できるシステム設計など、要件に応じた対策は複数存在します。
実際にAI Marketには、ネット非接続のクローズドシステム内での運用を求める官公庁や、生徒情報の匿名化を前提に教育委員会が導入を進めた事例など、セキュリティ要件が特に厳格な相談が数多く寄せられており、そうした案件に対応できる開発パートナーの選定ノウハウが蓄積されています。まずセキュリティ要件を整理したうえで何が実現できるかを見極めたい、という段階からご相談いただけます。
- AIエージェントに興味があるが、どんな業務から始めるのが現実的なのか
AIエージェントは「AIが自律的に複数のステップを実行する」技術であり、期待値が先行しやすい領域でもあります。現実的な着手点を見極めるには、まず自社の業務フローのなかで「判断のルールが比較的明確で、繰り返し発生し、複数のツールやデータをまたいでいる」作業を探すことが出発点になります。
AI Marketに寄せられた相談でも、各省庁の補助金情報を横断収集して申請書ドラフトまで生成するエージェントや、RPA製品の操作シナリオを自然言語指示から自動生成する仕組みなど、業務の具体的な文脈と制約条件を丁寧に整理したうえで構想されたものが、PoCに進みやすい傾向があります。
逆に「とにかくエージェントを作りたい」という状態で開発会社に発注すると、要件の曖昧さが後工程の手戻りにつながるリスクがあります。AI Marketでは、エージェント化に向いている業務かどうかの見極めから、技術スタックの選定、対応できる開発会社の紹介まで、上流から伴走する形でサポートしています
AI(人工知能)を使った開発は最適な開発会社へ
AIの活用事例は、特定の先進企業だけのものでなく、業種・職種・企業規模を問わず着実に広がっています。
一方で、同じ技術を入れても結果が分かれることも事例が同時に示しています。Bowery Farmingの事業停止が示すのは技術の限界ではなく、採算構造に合わない形でAIを組み込むと、精度が出ていても事業として成立しないという現実です。
逆に、ソフトバンクの動画面接AIや明治安田生命の応対メモ自動化のように、人が判断を担う範囲とAIに委ねる範囲を明確に切り分けた設計は機微情報を扱う業務でも着実に成果を出しています。
自社の状況に最も適した技術の選定、既存システムとの連携設計、導入後の運用体制、そして責任分界点の契約設計まで考慮すると、情報収集だけでは判断が難しい局面が必ず出てきます。
業界固有の商習慣や現場の制約、保有データの種類と量によって最適なアプローチは大きく異なるため、他社事例をそのまま自社に当てはめることには限界があります。
AI Marketでは、業界・職種・導入ステージを問わず、構想段階からの相談に専門のコンサルタントが対応しています。
累計1,000件以上の相談実績をもとに、貴社の状況に合った開発パートナーの選定・紹介まで一貫してサポートしていますので、具体的な案件がある方も、まだ何も決まっていない方もぜひ一度ご相談ください。

AI Market 運営、BizTech株式会社 代表取締役|2021年にサービス提供を開始したAI Marketのコンサルタントとしても、お客様に寄り添いながら、現場のお客様の課題ヒアリングや企業のご紹介を5年以上実施しています。これまでにLLM・RAGを始め、画像認識、データ分析等、1,000件を超える様々なAI導入相談に対応し、参加累計8,000人を超えるAIイベントを主催。AIシステム開発PM歴8年以上。AI Marketの記事では、AIに関する情報をわかりやすくお伝えしています。(JDLA GENERAL 資格保有)
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