【INTERVIEW】日本最大級のクラウドソーシングを活用したアノテーションサービスANNOTEQ
最終更新日:2023年09月07日
アノテーションサービス「ANNOTEQ」を提供する株式会社ユニメディア。
今回は、そんな株式会社ユニメディアでANNOTEQを支えるマネージャーである平本健太さんにお話をお伺いしました。
大ボリューム且つ高品質なアノテーションサービスを
■アノテーションサービスANNOTEQの概要を教えて頂けますか?
—平本さん
「アノテーションサービスのANNOTEQは、弊社で保有する
CROWDJobは、多くのパートナー企業とシステム連携しており、各社が保有する会員さんが弊社の登録した作業を実施することが可能な仕組みになっており、実働100万人を超えています。
このCROWDJobを活用することがANNOTEQの強みではあるのですが、アノテーションサービスを提供する上では、CROWDJobの活用は必須とはしていません。そのため、お客様のアノテーション仕様をヒアリングした上で、弊社で抱える複数のリソースを適切に活用して作業を実施します。CROWDJobで作業を行うこともありますし、国内の提携センターで作業を行うこともあります。弊社はモンゴルにも拠点を持っており、このオフショアセンターを活用することもありますし、子会社であり、3,000人以上の内職さんを抱える株式会社内職市場と連携することもあります。
もちろん
品質管理については、元々BPOサービスとしてデータ入力代行サービスなども手掛けていますので、このノウハウを転用する形で、アノテーションサービスにも活用しています。」
■CROWDJobについてもう少し教えて頂けますか?
—平本さん
「CROWDJobは、マイクロタスク型のクラウドソーシングとなっており、海外では、Amazonさんが展開するAmazon Mechanical Turkと同様のビジネススキームで、
Amazon Mechanical Turkは2005年から展開されており、以前からAI学習用の基盤として機械学習エンジニアの方々の間では知られている存在でした。弊社は、同様のスキームを構築して、アノテーションサービスを国内で提供しており、マイクロタスク型クラウドソーシングとしては日本最大級の規模になっています。ただ、CROWDJobはアノテーション専門のツールではなく、データ入力などの軽作業を会員さんが行うことができるようになっている仕組みのため、Amazon Mechanical Turkとは少しだけ違います。
ちなみに、マイクロタスク型クラウドソーシングというものを簡単に説明しますと、システム開発やデザインといった、1対1で業務を依頼するプロジェクト型の仕事ではなく、誰もが実施することができるような簡単な仕事を1対nの関係で依頼することができる仕組みです。これによって、事務作業などの誰でもできるけど量が多い、といった業務を依頼できる仕組みになっています。
その上で、ただ誰もができるようにする仕組みを構築するだけでなく、誰が行っても同じ品質となるように、
なお、現在CROWDJobを活用して実施可能な作業は、画像や動画の分類やタグ付け、テキストのタグ付けや画像収集です。今後は更にこのシステム上で可能な作業領域を拡大していきたいと考えています。」
■ANNOTEQの強みをもう少し詳しく教えて頂けますか?
—平本さん
「まずは先述のCROWDJobを活用することで、大規模且つ高品質に作業が実施できることや、国内外の提携センターや子会社の内職市場など、多種多様なアノテーションリソースを保有していることは大きな強みの1つです。これによって、
例えば自然言語処理系のテキストアノテーションであれば、CROWDJobを活用することで、1週間で1万件以上など非常にスケーラブルにアノテーションを実施することができますし、画像系で顔などが写っている機微情報であればセンター型で作業を行うことで、高セキュリティ環境下でアノテーションを実施することができます。画像収集であれば、CROWDJobを活用すると、
また、品質管理を徹底して行っていることも強みの1つと言えると思います。例えば、CROWDJob上の品質管理の仕組みとして、コンペア機能と呼ばれる複数人一致での作業品質管理システムも搭載しています。
もちろん、納期管理も徹底して行っています。お客様は、モデル開発を行うプロジェクト計画の中でアノテーション作業の期間が長く取れないといったケースも多くあるかと思います。そのため弊社では、お客様のご要望に最大限対応できるように納期調整を柔軟に行いますし、その納期を守って作業を行うように徹底しています。
他にも、お客様の
■これまでの実績を教えて頂けますか?
—平本さん
「お客様名を開示できる実績は少ないのですが、多岐に渡るアノテーション作業を実施しています。
これまでに行ってきたアノテーション作業としては例えば、
画像収集で言えば、歩道や車種別の自動車、建物内の画像収集も行っていますし、動画収集として、パソコンの前に座った人物のWebカメラによる動作動画収集なども行っています。
また、画像や動画の収集だけではなく、OCR用に、実際に人が書いた手書き文字の収集を行った実績もあります。」
■今後のAI市場の中で、ANNOTEQの展開を教えて頂けますか?
—平本さん
「引き続き、多くの企業様のAI開発にお役立て頂けるよう、アノテーション対応領域の拡大を図っていきたいと思いますし、アノテーション対応可能量の拡大、つまりリソースの拡大も行っていきたいと思います。
また、AI開発企業様とのアライアンス強化も図っていきたいと思っていますので、AI開発を行っている企業様にぜひご相談を頂きたいです。
今後は、これまでに培った経験やノウハウを元に、アノテーションデータセットの提供も視野に入れていきたいと思っています。
そして、日本でAI開発がより活発に進められる環境になるように、
–ありがとうございました。
今回は、アノテーションサービスANNOTEQを提供する株式会社ユニメディアへのインタビュー記事でした。
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