イクシス、道路AI解析サービスをリリース
最終更新日:2023年02月24日
株式会社イクシスは、2022年4月1日付で、 道路AI解析サービスとして、道路面ひび割れ解析、およびガードレール支柱の錆解析のサービスをリリースしたことを公表しました。
<本ニュースの10秒要約>
- イクシスが、道路AI解析サービスとしてAIによる自動解析サービスを提供開始
- 本AIでは、道路のひび割れの解析や、ガードレールの支柱の錆を解析する
- 一般車両用のドライブレコーダーでの撮影画像を元に解析をすることが可能
背景
これまでの道路点検においては、点検員による近接目視が基本となっており、生産性・安全性の点で課題がありました。
同社はこの課題に対し、一般車両に搭載する市販のドライブレコーダーで車両走行中に撮影した動画を、同社が強みを保有するインフラ向けAIで解析することによって、生産性・安全性を向上させた道路点検を実現するものです。
道路ひび割れ解析の概要
一般車両に搭載した市販のドライブレコーダーで取得した動画に対して、同社のAIによる自動解析を行うことで、道路舗装面のひび割れの1次スクリーニングを行うものとなっています。
一般車両を活用しての点検が可能なため、例えば業務上で日常的に走行する車両を活用して、定期的な点検が可能となります。
路面の劣化状態に関する可視化レポートもパノラマ表示などが可能です。なお、劣化区分けのレポートは、日本無線株式会社との共同開発とのことです。
ガードレール支柱の錆解析の概要
ガードレールの支柱は、融雪剤等の影響により錆びてしまうことから、定期的な点検・補修が必要となっており、これまで、このガードレール点検は近接目視点検が基本のため、安全性確保や交通規制の必要性など、生産性、安全性における課題がありました。
同社のガードレール支柱解析ソリューションでは、一般車両に搭載された市販のビデオレコーダーを用いることで、進行方向に対して側方を撮影し、その映像をAIが解析し、ガードレールの支柱や、支柱の錆を検出することが可能です。
走行中の車両から撮影でき、解析もAIが行うことから、融雪剤等の影響で支柱の根元が錆びている区間を一次スクリーニングする際などに、生産性や安全性の向上を実現できます。
イクシスの注力領域
同社は、産業保安人材の高齢化や設備の高経年化等の環境変化、また感染症の拡大への対応も喫緊の課題となる中で、社会・産業インフラ向けデジタル・トランスフォーメーション※の推進に取り組んでいます。
デジタル・トランスフォーメーション推進を目指し、「どこでも現場を手の中に」を実現するため、3D連動ソリューションとして各種サービスを展開しており、本サービスは道路の点検作業を効率化させ、またそのAIによる解析結果をサイバー空間に記録させることでデジタルツイン化(注1)を実現するものです。
今後も、同社が強みとするロボットやAI、3D連動ソリューション等を連携したサービスを社会実装する取り組みを一層加速させることで、社会インフラ・産業インフラ分野におけるデジタル・トランスフォーメーション化を推進し、現場の生産性向上、品質向上、安全性向上に取組むとのことです。
※デジタル・トランスフォーメーション:デジタル技術の活用によって、既存ビジネスの枠組みを覆し、より良いものへ変革を起こすことで生活やビジネスのスタイルの価値変革を起こすこと。建設分野でもロボット、人工知能(AI)、拡張現実(AR)、BIM/CIMといったデジタル技術の活用による生産性向上、品質向上、安全性向上等が期待されています。
※BIM/CIM:Building Information Modeling / Construction Information Modeling(Management) 計画、調査、設計段階から3次元モデルを導入することで、その後の施工、維持管理の各段階において3次元モデルを連携・発展させ、事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にすることで、一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図る取り組みです。
※3D Point Cloud:3Dスキャナ等を用いて3次元点群データを取得する技術
※XR:クロスリアリティ、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)の総称
参照元:PR TIMES
目視点検が抱える課題についてはこちらの記事で分かりやすく解説しています。
インフラの点検・検査でのAIシステム開発に強い開発会社についてはこちらの記事で紹介しています。
注1デジタルツイン(Digital Twin)はデジタル空間に現実空間をコピーし、シミュレーション・予測等ができる技術です。デジタルツイン技術の活用事例についてはこちらの記事で解説しています。
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