合同会社ネコリコ、長野県松本市における介護予防事業実現に向け電力データとAIによるフレイル検知の実証を開始
最終更新日:2022年09月28日
松本市、中部電力株式会社、合同会社ネコリコおよび株式会社JDSCは、電力使用実績データを活用したAI分析によるフレイル検知の実証実施に関する協定を締結し、2022年5月から、100世帯を対象に実証を開始することを公表しました。
<本ニュースの10秒要約>
- 4社の協定により、松本市の高齢者のフレイル早期検知の実証を開始
- 自宅の電力データをAI分析することによって、フレイルと想定される高齢者を推定
- 実証期間は、2022年5月中旬から2023年3月末まで
実施背景
松本市は、2013年に健康寿命延伸都市宣言を行っており、市民一人ひとりの命と暮らしを尊重するまちづくりを進め、2021年に策定した「第11次基本計画」の中で、データに基づいた健康づくりや、フレイル予防の推進を掲げています。
今年度からは、和田・新村・波田・梓川・安曇・奈川地区6地区を「フレイル予防モデル地区」に指定し、国の実証への参加や、医療と連携をしたフレイル予防など積極的に取り組みを実施しています。
一方、職員による訪問やフレイル予防講座など、コロナ禍によって高齢者との接点維持が難しくなったことから、介護予防事業において重要となる、フレイルの早期かつ網羅的な把握や予防改善の働きかけが困難となっていました。
そこで、本協定によって、三重県東員町などで中部電力株式会社・合同会社ネコリコ・株式会社JDSCが開発した電力データとAIによるフレイル検知技術を活用し、フレイルと推定される高齢者を早期かつ網羅的に把握することで、松本市職員が予防改善のための適切な働きかけを行うことを目指していきます。
本実証では、2022年5月上旬からモニターの募集を開始し、2022年5月中旬から2023年3月末までの期間、「フレイル予防モデル地区」の6地区で参加に同意いただいた、ひとり暮らしの高齢者100世帯を対象に実施します。
本協定に参加する4者は、フレイルリスクの高い高齢者を早期に検知することで、市民の健康増進を図りながら医療費や介護給付費の抑制を目指していきます。
実施概要
フレイルは、健康な状態と要介護状態の中間に位置する、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態のことを指します。
また、フレイルの兆候を早期に発見し、日常生活を見直すなどの正しい対処を行うことにより、フレイルの進行抑制や、健康な状態への回復が見込まれると言われています。
今回の実証においては、「フレイル予防モデル地区」に居住する高齢者で、且つ実証への参加に同意された方を対象に、自宅の電力データをAIで分析することで、フレイルと推定される高齢者を抽出します。
そしてその分析結果を松本市に連携することで、フレイルを早期に発見して適切な予防改善活動につなげていきます。
1 実証詳細
期間 | 2022年5月中旬から2023年3月31日 |
対象地区 | 和田・新村・波田・梓川・安曇・奈川地区の6地区 |
対象世帯数 | 実証への参加に同意された1人暮らしの高齢者100世帯 (介護認定未認定者に限る) |
検証内容 | ・フレイルの早期把握、網羅性の向上 ・予防改善活動に関わる業務改革 |
2 本実証における役割分担
事業者 | 役割 |
---|---|
松本市 | 実証にあたっての住民説明、モニター募集、市民サービスへの活用検討 |
中部電力株式会社 | 実証の推進に向けたプロジェクトマネジメント |
合同会社ネコリコ | 実証で使用する電力データの収集からフレイルリスクを可視化するシステムの提供 |
株式会社JDSC | 電力データを解析してフレイルを検知するAI技術の提供 |
3 実証イメージ
参照元:PR TIMES
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