NXグループ・グルーヴノーツ、AIで航空貨物混載を自動化!5年で業務時間25%削減へ
最終更新日:2024年09月25日
2024年9月25日、NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社とグルーヴノーツは、航空貨物の混載仕立て業務の自動化に向けた実証実験を開始したと発表した。
グルーヴノーツのクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS」を活用し、これまで自動化が困難とされてきた混載仕立て業務の効率化を目指す。両社は2025年中に業務時間を5%削減し、5年後には25%削減する目標を掲げている。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- NXグループとグルーヴノーツ、AIと量子技術を活用した航空貨物混載仕立て業務の自動化に着手
- 「MAGELLAN BLOCKS」プラットフォームを用いて、複雑な条件下での最適化を実現
- 2025年までに業務時間5%削減、5年後には25%削減を目標に、他の輸送モードへの展開も視野
航空貨物混載仕立て業務の自動化への挑戦
航空貨物の混載仕立て業務は、複数の顧客の貨物を仕向地別に組み合わせ、航空機に搭載できるよう調整を行う高度な知識と経験を要する業務だ。貨物のサイズや特性、到着期日など様々な条件を考慮する必要があり、これまで自動化が困難とされてきた。
物流業界全体で人手不足が深刻化する中、NXグループとグルーヴノーツは、AIや量子コンピュータなどの最先端テクノロジーを活用したクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS」を用いて、この課題に取り組む。両社は2024年5月より、特定のレーンと貨物種別を対象に業務プロセスを整理し、サンプルデータを用いた検証を開始している。
自動化による業務効率化と正確性向上の目標
本取り組みの目標は、混載仕立て業務の効率化だけでなく、ヒューマンエラーの防止など正確性の向上も含まれる。具体的な数値目標として、2025年中に航空混載仕立て業務に関わる時間を5%削減し、その後5年で25%削減することを掲げている。現在は特定路線での検証を行っているが、今後は取り扱い航路全体での運用を検討する予定だ。さらに、将来的にはNXグループ内で水平展開を行い、船舶、鉄道、トラック輸送といった様々な輸送モードでも活用し、グループ全体の物流効率化に貢献することを目指している。
NXグループのDX戦略とグルーヴノーツとの協業
NXグループは、DXを重要課題(マテリアリティ)を推進するためのエンジンの一つと位置付けており、デジタルを活用した業務の効率化・省人化と、未来の柱となる事業領域の開発を両立させる「両利きのDX戦略」を展開している。グルーヴノーツとの協業は、この戦略の一環として位置づけられる。
両社は今後、倉庫における人員配置最適化や物量予測、操配業務の効率化など、国内外の物流現場の改善・DX化、新たな付加価値の創造に取り組む方針だ。グルーヴノーツの「MAGELLAN BLOCKS」は、AIやLLM(大規模言語モデル)、量子コンピュータなど様々なテクノロジーを活用できるクラウドプラットフォームであり、データの統合・分析や予測・分類、最適化など、課題解決に必要な機能をブロックの形で提供している。
AI Market の見解
NXグループとグルーヴノーツの取り組みは、物流業界におけるAIと量子技術の実用化の重要なマイルストーンとなる可能性がある。特に、航空貨物の混載仕立て業務のような複雑な条件下での最適化問題に対して、AIと量子技術を組み合わせたアプローチは注目に値する。この技術が成功すれば、物流業界全体の効率化と人手不足問題の緩和に大きく寄与するだろう。
また、「MAGELLAN BLOCKS」のようなモジュラー型のAIプラットフォームの活用は、他業種への応用も容易であり、様々な産業でのDX推進に波及効果をもたらす可能性がある。一方で、実用化に向けては、データの品質管理や、AIの判断の透明性確保、セキュリティ対策など、解決すべき課題も多い。今後、この取り組みの進展と、物流業界全体へのインパクトに注目が集まるだろう。
参照元:PRTIMES
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