オープンハウスグループとAlgoage業界初「AI営業」開発に向け大規模言語AIを活用した実証実験開始

株式会社オープンハウスグループと、株式会社Algoageは、オープンハウスの営業スタッフ業務におけるDX推進のため、大規模言語AIを活用した「AI営業」の開発を目指し、共同で、新たな顧客タッチポイント「オンラインAI営業スタッフ」の実証実験を開始したと発表した。

＜本ニュースの10秒要約＞

• オープンハウスグループとAlgoageが共同で大規模言語AIを活用した実証実験を開始
• 従来のチャットボットと異なり、実際の営業と話しているかのような自然なやり取りを行う「AI営業」を顧客タッチポイントとして構築
• 今後は営業業務に留まらず、様々なバリューチェーンで活用可能なAI不動産パッケージの構築を目指す

背景・概要

Algoageは、東京大学で機械学習の研究を行っていたメンバーで創業され、機械学習技術（推薦）・ディープラーニング技術（画像認識・自然言語処理・生成技術）・強化学習といった最先端アルゴリズムをコアとしたAIエンジンから、ウェブ・モバイルのアプリケーションまで一気通貫して開発・提供を行っている。

オープンハウスは、仕入れから建設、販売、管理まで製販管一体の体制を強みとして、その随所で多くの「足で稼ぐ」営業スタッフが活躍している会社。その営業サポートのため、内製により数百に渡るシステムを自社で開発しており、不動産にまつわる既存事業の発展、および新規サービスを創出するため、データ活用をはじめとしたDX推進やAIの活用を積極的に進めている。

営業活動を第一線で行ってきたオープンハウスのこだわりから、自然言語処理を用いた営業活動のDX推進については、内製で実現させるにあたり技術的な課題があったところ、Algoageが独自に開発・保有している日本語の大規模言語AIと連携・活用することで、大きく前進できるという。

詳細・今後について

営業部門は、移動時間やプレゼン資料の作成など、直接お客様に接する時間以外に付随する業務が多数あり、労働時間の短縮や業務効率化が難しいとされていた。また、不動産営業はまだ紙中心の文化であり、物件資料などの情報が電子化されていないことも改革が進まない要因の一つと考えられている。

今回の実証実験では、大規模言語AIを活用したオンライン上の新しい顧客タッチポイントとなるチャットボット「AI営業スタッフ」をテスト運用して、顧客があたかも本物の営業スタッフと、Webサイトやメッセージングアプリ上でやりとりしているかのように、不動産購入の知識を習得したり、物件提案を受けたり、最終的には、オンライン上での物件の購入まで可能となることを目指している。

従来のチャットボットとの違いとして、まず、自然な双方向コミュニケーションの新しい体験。一方的なやりとりで、予め定義されたルールベースのシナリオでの会話となっていた従来のボットと比較して、今回開発する「AI営業スタッフ」は、自然言語を機械学習し、実際の営業スタッフとチャットしているかのような自然で双方向なやりとりができるもの。

また、従来のWebサイトやチャットボットを用いた家探しにおいては、顧客が、専門知識がない中で能動的に要望を言語化し、判断して、検索していく必要があり、実際には営業スタッフの柔軟な対応がなければ意思決定を進めることが難しい場面が多くみられた。これと違って、今回開発する「AI営業スタッフ」は、顧客に合わせて必要な情報を自動でパーソナライズすることができるため、質問に答えていくだけで、あたかもプロの営業スタッフと相談しながら物件提案を受けるような、自分にあった家探しの新たな顧客体験を実現していくという。

「AI営業スタッフ」を第一弾として、将来的には仕入れから始まる各バリューチェーンにおいて、それぞれAIを活用したツールを開発し、溜まったデータを統合し、独自業務支援ツール「AI不動産パッケージ」を構築することで、営業スタッフの業務のみならず、各セクションの業務効率化が可能だという。

この取組は、少子高齢化が進み、労働力人口の減少が大きな問題となっているなか、オープンハウスが推進する、労働時間短縮や労働環境改善、生産性向上やワークライフバランスの実現をめざす「働き方改革」にも寄与するという。

引き続き、オープンハウスは、デジタルによる業務の省力化や、顧客接点の高度化、知的資産を活用した新しい価値創造に向けて取り組みを積極的に推進し、より一層のサービス品質の向上・サービスメニューの拡充に努めていくとしている。

参照元：PRTIMES