NTTアドバンステクノロジがWinActor向け「AI連携ライセンス」を販売開始、生成AI機能を標準搭載
最終更新日:2025年09月09日

NTTアドバンステクノロジは2025年10月中旬から、RPAツールWinActorの新ライセンス「AI連携ライセンス」の販売を開始する。
同ライセンスは生成AI連携機能を標準搭載し、従来必要だった生成AIベンダーとの別途契約が不要となり、業務自動化の領域を非定型業務まで拡大する。
- WinActorに生成AI連携機能を標準搭載した新ライセンスを10月中旬販売開始
- 生成AIベンダーとの別途契約が不要でNTT-ATが管理サーバーを準備
- フローティングライセンス方式により複数端末での柔軟な運用が可能
NTTアドバンステクノロジは、RPAツールWinActorの新たなライセンス形態として「AI連携ライセンス」を発表した。従来、WinActorで生成AI連携機能を利用するには、ユーザーが個別にOpenAIやAzure OpenAIと契約を締結する必要があったが、新ライセンスではNTT-ATが契約するAzure OpenAIを利用するため、この手間が省かれる。
同ライセンスは2025年10月中旬から販売開始予定で、フル機能版が年間2,198,000円、実行版が年間601,000円の価格設定となっている。
「AI連携ライセンス」の主な特長は3つある。第一に生成AI導入の手間を大幅に削減し、複雑な設定や別途契約なしに生成AI連携機能をすぐに利用できる。
第二にフローティングライセンス方式を採用しており、インターネット接続環境があれば購入ライセンス数の範囲内で端末を限定せずに利用可能だ。
第三に情報漏洩リスクを抑制し、他ユーザーにデータが使われることがない安全性を確保している。2026年9月末まで生成AIの利用量に上限はないが、2026年10月以降は上限が設定される予定だ。
現在搭載されている生成AI連携機能には、シナリオ内での生成AI応答利用、対話によるシナリオひな形作成、帳票操作の簡単化がある。
シナリオ内生成AI応答利用では、問い合わせ対応やメールの回答作成、画像認識による画像内データ抽出が可能となる。対話によるシナリオひな形作成機能では、生成AIが作成したシナリオを対話により修正・追加してブラッシュアップできるため、初心者でも簡単にシナリオを作成できる。
帳票操作の簡単化では、フォーマットがバラバラな帳票でも生成AIが内容を自動認識・整理し、スピーディなシナリオ作成を実現する。
WinActorは2010年にNTTアクセスサービスシステム研究所で開発され、2014年にNTT-ATで製品化された。「プログラミングスキルがなくても現場の担当者が使える操作性」をテーマに進化を続け、2025年3月末時点で導入社数8,500社を突破している。
今回の生成AI連携機能の標準搭載により、定型業務の自動化から非定型業務への拡大を図り、企業の業務効率化を強力に支援する方針だ。今後も継続的に生成AI連携を強化し、新機能をリリース予定としている。
AI Marketの見解
本ライセンスは、RPAと生成AIの融合による業務自動化の新段階を示している。技術的特徴として、Azure OpenAIとの統合により高品質な言語処理能力を活用でき、フローティングライセンス方式による柔軟な運用が可能となっている点が注目される。
ビジネス的には、従来の定型業務自動化から非定型業務への拡張により、RPAの適用領域が大幅に拡大すると想定される。特に問い合わせ対応や帳票処理の自動化において、人的リソースの大幅な削減効果が期待できる。
AI連携ライセンスに関するよくある質問まとめ
- 既存のWinActorユーザーは新ライセンスに移行する必要がありますか?
既存ユーザーは現在のライセンスのまま利用を継続できます。生成AI連携機能を利用したい場合のみ、新しい「AI連携ライセンス」への移行または追加購入を検討してください。フル機能版と実行版の2つの選択肢があります。
- 2026年10月以降の生成AI利用量上限はどの程度に設定されますか?
エージェントAIは自律的に計画を立てて実行できるAIシステムで、従来の生成AIよりも高度な業務自動化が可能です。単純な文章生成や画像作成を超えて、複数のタスクを組み合わせた業務処理や、継続的な作業の管理・実行ができるため、より大きな生産性向上が期待されます。

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