ワールドがOpenFashionを完全子会社化、生成AI事業は新会社AuthenticAIとして分社化へ
最終更新日:2025年01月16日
株式会社ワールドは2024年12月18日の取締役会で、関連会社のOpenFashion社の全株式取得を決議し、2025年2月28日付で完全子会社化することを発表した。
OpenFashion社は2014年の設立以来、ファッション業界のDXを推進するテックカンパニーとして成長を遂げてきた。一方で、同社が展開する生成AI支援ツール「MaisonAI」については、新会社AuthenticAI社として分社化し、より機動的な事業展開を目指す方針だ。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- 株式会社ワールドが持分法適用関連会社OpenFashionの全株式を取得し、2025年2月にグループの完全子会社として経営統合を実施
- OpenFashionが展開する生成AI支援ツール「MaisonAI」は、新会社AuthenticAIとして分社化し、ワールドグループ連結対象外で独立した経営体制へ移行
- ワールドグループは子会社化を通じてデジタル事業を強化し、ファッション・エコシステムの構築を加速する方針を表明
OpenFashion社の沿革とワールドグループとの関係性
OpenFashion社は2014年に設立され、当初は古着の売買サービスを展開していた。2018年3月にワールドグループ子会社が46.6%の株式を取得し、持分法適用関連会社となった後、サブスクリプション型ファッションレンタルサービスへと事業を拡大した。
近年は生成AI市場の急成長を背景に、ファッション特化型の生成AI支援ツール「MaisonAI」を開発し、2023年7月には現社名のOpenFashionへと改称している。
全株式取得の狙いと今後の展開
今回の完全子会社化により、ワールドグループはデジタル事業の推進を加速させる。特にグループ内でECサイトの構築・運営支援を手掛けるファッション・コ・ラボとのシナジー効果を活用し、デジタル事業の成長を促進する。
OpenFashion社は、アパレル・ファッション企業向けのデジタルサービスプラットフォームの構築を目指し、ワールドグループの中長期ビジョンである「世界に唯一無二のファッション・エコシステム」の実現に貢献する方針だ。
新会社AuthenticAIの設立と今後の展望
生成AI支援ツール「MaisonAI」は、新たに設立される株式会社AuthenticAIに事業分割される。
新会社は上田徹氏が98%、ワールドが2%を出資し、連結対象外として独立した経営を行う。これにより、急速に変化する生成AI市場に対して機動的な対応が可能となる。
AuthenticAI社は、ファッション業界にとどまらず、多様な業界での生成AI活用支援を展開していく予定だ。
AI Market の見解
本件は、大手アパレル企業グループによるテクノロジー企業の完全子会社化と、生成AI事業の戦略的分社化という二面性を持つ取引だ。
OpenFashion社の完全子会社化により、ワールドグループはDX推進の中核となる技術基盤を確保し、グループ全体のデジタル競争力を強化できる。一方、生成AI事業の分社化は、急速に進化するAI技術への機動的な対応と、業界を超えた展開を可能にする判断と評価できる。
この動きは、従来型アパレル企業のデジタル化とAIテクノロジーの活用という、ファッション業界全体の構造転換を象徴する取り組みとして注目に値する。
参照元:PR TIMES
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