Microsoft Azure Portalとは?特徴やメリット、使い方を徹底解説!
最終更新日:2024年09月23日
現代のビジネス環境では、クラウド技術が不可欠な役割を果たしています。特に、Microsoft Azure(アジュール)はGCPやAWS等と並んで、世界中の企業に選ばれています。そして、Azureを使いこなすためには、運用管理の要となるAzure Portalを理解することが不可欠です。
本記事では、分かりやすく
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目次
Azure Portalとは?
Azure Portalは、Microsoft Azureクラウドプラットフォームを管理するためのウェブベースのユーザーインターフェイスです。単に「ポータル」と呼ぶこともあります。Azure Portalを通じて、ユーザーはAzure上で動いている以下のようなサービスとリソースを一元的に作成、設定、および監視することができます。
- 仮想マシン
- SQLデータベース
- ストレージアカウント
Azure Portalの使用によって、複雑になりがちなクラウド環境をシンプルかつ効果的に管理することが可能になります。開発者からエンドユーザーまで幅広い層に利用されています。
Azure Portal以外のアクセス方法
Azure Portalは強力で直感的なユーザーインターフェイスを提供しますが、リソースを大量に扱う場合や自動化が求められる場合には、他のアクセス方法が適しています。ここでは、API・SDKの利用、コマンドラインツール(Azure CLI)からのアクセスについて紹介します。
API・SDKの活用
Azure REST APIを通じて、HTTPSリクエストを使ってAzureリソースに対する操作を実行できます。これは、リソースの状態確認から設定変更まで、幅広い管理タスクをプログラム可能にします。特に、Azure ADを含む特定のリソース操作にはMicrosoft Graph APIが適しています。
SDKを併用することで、API呼び出しを簡略化し、大規模なリソース管理やアプリケーション開発を効率化します。
Azure CLIの使用
Azure CLIは、マルチプラットフォーム対応のコマンドラインインターフェースであり、Windows、Linux、macOS上でAzureリソースを管理します。コマンドラインから直接Azureサービスに対する操作を実行でき、スクリプト化による自動化も可能です。
Azure CLIは、インストーラーを用いるか、またはAzure Portal内のAzure Cloud Shellからアクセスすることで使用できます。
モバイルデバイスからのアクセス
Azure Mobile Appにより、iOSやAndroidデバイスからAzure Portalの管理機能にアクセスできます。これにより、外出先からでもリソースの監視や簡単な管理操作が可能になります。モバイルアプリは、Azureの状況をリアルタイムで確認できるため、常にAzure環境の状態を把握したい管理者にとって大きな利点となります。
これらのアクセス方法を活用することで、Azure Portalのグラフィカルなインターフェイスだけではなく、プログラムによる自動化や移動中のリソース管理など、より多様なニーズに応えることが可能です。
AWSでのコンソールにあたる
AWSでAzure Portalに相当する機能を提供するのは「AWS Management Console」です。単に「コンソール」と呼ぶことも多いです。
AWS Management Consoleは、Amazon Web Servicesの豊富なクラウドサービスを管理するためのウェブベースのインターフェイスを提供します。ユーザーはこのコンソールを通じて、EC2インスタンス、S3バケット、RDSデータベースなど、AWS上で動作するリソースを作成、設定、管理できます。
関連記事:「AWSとAzureを徹底比較!強みや弱み、適したケースなどを徹底解説」
Azure Portalの5つの特徴
Azure Portalの最大の特徴は、その包括的な管理機能とユーザーフレンドリーなインターフェースにあります。以下は、その主要な特徴を挙げたものです。
リソースの一元管理
Azure Portalは、Azureリソースのライフサイクル全体を通じて、一元的な管理と操作を提供します。これにより、仮想マシンの起動、サービスの構成、ストレージアカウントの設定など、様々なタスクを直感的なインターフェイスから実行できます。
直感的なユーザーインターフェース
ドラッグ&ドロップの操作やクリック数を最小限に抑えたデザインにより、ユーザーは容易にサービスを管理できます。技術的な知識が限られたユーザーでも容易にAzureサービスを利用し、管理することができます。
カスタマイズ可能なダッシュボード
ユーザーは自身のニーズに合わせてダッシュボードをカスタマイズし、よく使うツールやサービスへのアクセスをより簡略化できます。ダッシュボードをカスタマイズして、頻繁に使用するリソースや重要なメトリクスを簡単に監視できます。
また、Azure Marketplaceから追加のサービスやアプリケーションを統合することで、機能を拡張できます。
監視と診断
Azure Portalでは、リソースの使用状況、パフォーマンスメトリクス、監視アラートなどをリアルタイムで確認できます。これにより、システムの健全性を維持し、問題が発生した場合に迅速に対応できる体制を整えることが可能です。
統合されたセキュリティ管理
Azure Security Centerとの統合により、セキュリティ状態のモニタリングとリスクの評価を一箇所で行うことができます。Azure Portalを通じて、リソースへのアクセス権を細かく管理し、セキュリティポリシーを適用することができます。
Azure Active Directory(Azure AD)と連携し、ユーザーアクセスや権限の管理を強化します。
Azure Portalの料金体系
Azure Portalを通じて管理されるAzureのサービスやリソースに、それぞれ独自の料金体系が適用されます。ここでは、Azureの基本的な料金体系と、コストを効果的に管理するためのヒントについてご紹介します。
Azureは従量課金モデル
Azureの料金体系は従量課金制を基本としています。これは、実際に使用したリソースの量に基づいて料金が発生するというモデルです。例えば、仮想マシンを利用する場合、稼働している時間と選択したマシンのスペックに応じてコストが計算されます。同様に、ストレージサービスでは保存したデータの量やデータ転送量によって料金が異なります。
料金計算ツールの使用
Azureの料金を事前に見積もるために、Microsoftは「Azure Pricing Calculator」を提供しています。このオンラインツールを使用することで、予定しているサービスの使用量を入力し、おおよその月額料金を算出することができます。
料金の詳しい仕組み、費用を抑える方法をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
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Azure Portalの使い方
Azure Portalは簡単に使用することができます。以下は、Azure Portalを使用するための基本的なステップです。
1: Azureアカウントの作成
Microsoft Azureの公式ウェブサイトにアクセスします。「無料アカウントの作成」をクリックし、指示に従ってアカウントを設定します。
支払い情報など必要な情報を入力します。
2: Azure Portalにログイン
Azure Portalのウェブサイト(portal.azure.com)にアクセスします。その後、Microsoftアカウントでログインします。
3: ダッシュボードのカスタマイズ
ログイン完了後、Azure Portalのホーム画面で、ダッシュボードを表示します。「ダッシュボードのカスタマイズ」または「新しいダッシュボードの作成」を選択します。
必要なウィジェットやリソースのショートカットをドラッグ&ドロップで配置します。ダッシュボードのレイアウトや表示項目を自分の好みに合わせて調整します。
4: リソースの作成
ホーム画面の「リソースの作成」をクリックします。作成したいリソースの種類を選択します。
必要な情報を入力し、「作成」をクリックします。リソースの作成が完了すると、そのリソースを管理できるようになります。
5: リソースの管理と監視
「リソースグループ」を使用して、関連するリソースをグループ化します。各リソースの管理ページから、設定の変更や更新を行います。
「監視」セクションから、リソースの使用状況やパフォーマンスメトリクスを確認します。
Azure Portalの利用シーン
Azure Portalを利用することで、さまざまな業務プロセスの効率化や最適化が可能になります。以下では、Azure Portalの具体的な利用シーンを2つ紹介します。
仮想マシンのデプロイメントと管理
Azure Portalを使用して、数分内にWindowsまたはLinuxの仮想マシン(VM)をセットアップし、運用を開始することができます。開発環境、テスト環境、または本番環境を素早く構築することが可能です。以下のような管理タスクも直感的に行うことができます。
- 仮想マシンの設定
- スケーリングオプションの調整
- セキュリティ設定の適用
また、VMの監視機能を通じて、システムの健全性やパフォーマンスをリアルタイムで把握し、必要に応じてリソースを調整することが可能です。
Webアプリケーションのホスティング
Azure Portalを使用して、スケーラブルなWebアプリケーションを簡単にホスティングできます。Azure App Serviceを利用することで、コーディングやインフラの管理に集中することなく、WebアプリやAPIを迅速にデプロイし、運用することが可能です。
WebアプリやAPIのデプロイは、GitHubやAzure DevOpsなどのCI/CDツールとの統合を通じて、簡単かつ迅速に行うことができます。また、Azure Portalでは、以下のような運用管理タスクを簡単に実行できます。
- デプロイされたアプリケーションの監視
- 自動スケーリング
- セキュリティ強化
これにより、高可用性と高パフォーマンスを維持しながら、コスト効率の良いWebアプリケーション運用が可能になります。
Azure Portalについてよくある質問まとめ
- Azure Portalの特徴は?
- 直感的なユーザーインターフェース
- カスタマイズ可能なダッシュボード
- 統合されたセキュリティ管理
- Azure Portalを使用するメリットは?
Azure Portalは、包括的な管理機能とユーザーフレンドリーなインターフェイスが特徴のツールです。主に、Azureリソースの一元管理、直感的な操作、カスタマイズ可能なダッシュボード、リアルタイムの監視と診断、統合されたセキュリティ管理を提供します。これらの機能により、技術的知識が限られたユーザーでも簡単にクラウドサービスを利用し、管理できるようになります。
まとめ
Azure Portalは、現代のビジネス環境において不可欠なツールとして、その価値を確立しています。本記事を通じて、Azure Portalの基本概要、特徴、使い方などについて詳しく解説しました。Azure Portalをうまく活用することで、
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