Rerank 4とは?特徴、モデルの種類と機能、料金プラン、使う方法まで徹底解説!
最終更新日:2026年01月19日

- Rerank 4は、エンタープライズAI検索を前提に設計されたリランキングモデルで、BM25やEmbedding後の検索結果を文脈理解にもとづいて再順位付けできる
- FastとProの2構成が用意されており、検索速度を重視するケースから高精度な業務判断用途まで、要件に応じて使い分けが可能
- APIとして提供され、RAGやエージェントAI、社内検索基盤など実運用環境への組み込みを前提とした柔軟な導入が可能
Cohereが2025年12月12日に発表したRerank 4は、エンタープライズ向けAI検索を前提に設計されたリランキングモデルです。
検索精度とレイテンシのバランス、多言語対応、柔軟な展開形態を重視しており、LLM(大規模言語モデル)とRAG(拡張検索生成)の活用、エージェントAIといった実運用環境での利用を強く意識した構成となっています。
本記事では、Rerank 4の概要をはじめ、特徴、モデルの種類と機能、料金プラン、使う方法まで公式情報に基づいて詳しく解説します。
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目次
Rerank 4とは?
Introducing our latest breakthrough in AI search and retrieval: Rerank 4!
It’s the most advanced set of reranking models on the market, with best-in-class performance across search relevance, speed, deployment flexibility, multilingual support, and domain-specific understanding. pic.twitter.com/ABsLQq6wGO
— Cohere (@cohere) December 11, 2025
Rerank 4は、Cohereが提供するエンタープライズAIの検索精度と効率性を引き上げるリランキングモデルです。検索結果の見かけ上の関連性を高めることを目的としたモデルではなく、業務判断や意思決定に直接影響する情報検索の精度向上を重視して設計されています。
企業内検索やRAGパイプラインにおける精度不足という課題に対応する中核的なコンポーネントとして位置づけられています。
Rerank 4は、用途に合わせて最適化された2つのバリエーションが提供されています。
- rerank-v4.0-pro:最高精度を追求
- rerank-v4.0-fast:低遅延(Low Latency)と高スループットを重視
Rerank 4は、BM25やベクトル検索などによって一次取得された検索候補に対し、クエリと文書を同時に評価するクロスエンコーダ方式を採用しています。これにより、単純なキーワード一致や類似度計算では捉えきれないユーザー意図のニュアンスや文脈を考慮した順位付けが可能となっています。
従来のv3.5から飛躍的な進化を遂げ、特にビジネス・金融ドメインにおいて驚異的なパフォーマンスを発揮します。
リランキングが重要とされる理由

多くの企業がRAG(検索拡張生成)を導入していますが、「情報の量は足りているが、生成AI(LLM)が正解を拾いきれない」という精度の壁に移行しています。この壁を突破する鍵が「Rerank(再ランキング)」です。
特にエンタープライズ向けAI検索では、検索処理を一段階で完結させることが難しいという課題があります。
図に示されているように、上記説明画像のSTEP 1のRetrievalでは、BM25やEmbedding(埋め込み表現)を用いて関連性がありそうな文書を高速に取得します。この段階ではユーザーの意図や文脈の違いまでは十分に反映できない場合があります。
Rerank 4は、上記画像のSTEP 2に位置づけられています。一次検索で取得された候補に対し、クエリと文書を同時に評価することで再順位付けを行います。
これにより、単純な類似度順ではなく、業務判断にとって有用性の高い情報を優先的に抽出できるようになります。
STEP 3のGenerationでは、Rerank 4によって整理された検索結果をもとにCommand Aが最終的な回答や出力を生成します。
このように、リランキングは検索と生成の間に介在し、生成モデルに渡す情報の質を高める役割を担っています。その結果、RAGやエージェントAIにおいて、より安定した精度の出力を実現しやすくなります。
参考:Cohere公式
Rerank 4の特徴
Rerank 4は、エンタープライズ領域での実運用を前提として設計されたリランキングモデルであり、検索結果の扱いやすさや運用上の要件に対応するための設計要素が組み込まれています。
以下で、Rerank 4が備えている特徴を主要なポイントごとに整理します。
エンタープライズ検索に特化した設計

Rerank 4は、金融・医療・製造業などのエンタープライズ環境で扱われる業務文書を主な対象として設計されたリランキングモデルです。
一般的なWeb検索ではなく、社内ドキュメント、規程文書、技術資料、レポートといった高い正確性が求められる情報探索を前提としています。検索結果の一貫性や再現性が重視されるミッションクリティカルな用途に適した設計が特徴です。
32Kコンテキストウィンドウによる長文評価

Rerank 4は32,768トークンのコンテキストウィンドウを備えており、従来世代と比較して約4倍の情報量を同時に処理できます。
これにより、数千語規模の文書や、複数セクションに分かれた長文ドキュメントを横断的に評価することが可能となります。長文内の文脈関係や段落間の意味的つながりを考慮したリランキングが行える点が、実務文書における検索精度向上につながっています。
セルフラーニングによるドメイン適応

Rerank 4は、Cohereのリランキングモデルとして初めてセルフラーニング機能を導入しています。
追加のアノテーションデータを用意することなく、特定ドメインや頻出ユースケースに適応する仕組みが提供されています。これにより、業務で繰り返し参照される文書群や専門用語を含む検索環境において、継続的な検索品質の向上が期待できます。
多言語・多業種への対応

Rerank 4は、100以上の言語に対応した多言語検索を前提に設計されています。特に、以下に挙げるような主要なビジネス言語で高い検索精度が確認されています。
- アラビア語
- 中国語
- フランス語
- ドイツ語
- ヒンディー語
- 日本語
- 韓国語
- ポルトガル語
- ロシア語
- スペイン語
この設計により、グローバル企業においても言語ごとの差異を抑えた検索体験を実現しやすくなっています。
Rerank 4のモデル2種類と性能

Rerank 4は、検索ワークロードの特性や求められる応答速度に応じて、Fast と Pro の2つのモデルが提供されています。
上図は、リランキングモデルにおけるレイテンシ(応答時間)と検索性能の関係を示したものです。Rerank 4が速度と精度のトレードオフにおいて、用途別に選択可能な位置づけを持つことがわかります。
以下では、それぞれのモデルが想定している利用シナリオと特性について整理します。
Rerank 4 Fast
Rerank 4 Fastは、低レイテンシを重視しつつ、実運用に十分な検索精度を維持することを目的としたリランキングモデルです。
比較図では、Fastは約150ms前後の低レイテンシに位置しながら、性能指標ではおよそ68程度を示しています。速度を優先する構成でありながら性能面で大きな妥協がないことが確認できます。
このことから、レイテンシと精度のバランスが取れたモデルとして位置づけられています。
検索応答速度が重要となるリアルタイム検索やRAGパイプラインにおける頻繁な再ランキング処理など、処理スループットを重視する環境に適したモデルです。
Rerank 4 Pro
Rerank 4 Proは、より厳密な関連性評価や高い検索品質が求められるユースケースを想定したリランキングモデルです。
Fastと比較するとレイテンシは高くなり、約400ms前後となります。その分、性能指標ではおよそ71程度まで向上しており、図からも分かるように精度重視の領域で優位な位置に配置されています。
業務判断や意思決定に直結する情報検索、複雑な文書構造を含む検索タスクなど検索結果の精度や順位の安定性を最優先したいケースでは、Rerank 4 Proが有効な選択肢となります。
Rerank 4を使うには?
Rerank 4は、Cohereのプラットフォームを通じてAPIとして利用できるほか、Amazon SageMaker AI( Fast & Pro )およびMicrosoft Foundryでも提供されています。いずれの環境でも、FastおよびProの両モデルを選択可能です。
また、今後は対応プラットフォームの拡張も予定されています。加えて、VPC環境やオンプレミス環境へのデプロイにも対応しており、大規模エンタープライズにおける要件やセキュリティポリシーに応じた柔軟な導入が可能です。
Rerank 4のAPI料金プラン

Rerank 4は、API経由で提供されるリランキングモデルであり、検索回数に基づく従量課金制(API利用料金)が採用されています。用途に応じて「Fast」と「Pro」の2つのプランが用意されており、料金はいずれも1,000回のAPI検索リクエスト単位で設定されています。
Rerank 4 FastのAPI料金は1,000検索あたり2.00ドル、Rerank 4 ProのAPI料金は1,000検索あたり2.50ドルです。
課金対象となるのは、Rerank APIを通じて実行されたリランキング処理の回数です。API呼び出し回数を基準としたシンプルな課金体系となっています。
評価対象となる文書数やトークン量、コンテキストウィンドウの使用量によって料金が変動することはありません。
Rerank 4はCohereのプラットフォームや各種クラウド環境からAPIとして利用でき、料金はすべてAPI利用分として請求されます。
料金は変更される可能性があるため、最新情報は公式の料金ページをご確認ください。
Rerank 4についてよくある質問まとめ
- Rerank 4とは何ですか?
Rerank 4は、Cohereが提供するエンタープライズ向けのリランキングモデルです。
BM25やベクトル検索などで取得した検索候補に対し、クエリと文書を同時に評価して再順位付けを行い、業務判断に適した情報を上位に整理します。
- Rerank 4 FastとProの違いは何ですか?
Fastは速度とコスト効率を重視したモデル、Proはより厳密な関連性評価が求められる高精度用途向けのモデルです。
- 現在運用中のRAGシステムにRerank 4を組み込む際、開発工数やコストの見極めはどうすればよいでしょうか?
既存システムのアーキテクチャに依存しますが、APIの差し替え自体は数行のコード変更で済むケースがほとんどです。ただし、最適なチャンクサイズの設定や他モデルとの相性確認には検証が必要です。AI Marketでは、貴社の既存システムを診断し、Rerank 4導入による改善効果のシミュレーションや、最適な開発パートナーの選定を無料でサポートいたします。
- AWSやAzureなど複数の環境で提供されていますが、どこで利用するのがベストですか?
貴社が現在利用しているクラウド基盤やセキュリティポリシーに合わせるのが基本ですが、リージョンによる遅延やコストの差異が生じる場合があります。AI Marketでは、インフラ構成も含めた全体最適の視点から、貴社に最適なプラットフォーム選定のアドバイスと、各プラットフォームに精通した開発会社の紹介を行っています。
- 金融や製造など、専門性が極めて高い自社データでも本当に精度は出ますか?
Rerank 4のドメイン適応能力は高いですが、データの構造(表、数式、特有の専門用語)によっては、適切な前処理(データクレンジング)が必要になる場合があります。AI Marketのコンシェルジュにご相談いただければ、同様の業界での導入実績を持つ専門企業をご紹介し、実データを用いたPoC(概念実証)の計画策定を支援いたします。
まとめ
Rerank 4は、エンタープライズAI検索に特化したリランキングモデルとして、高精度・低レイテンシ・多言語対応・セルフラーニングといった要素を統合した設計が特徴です。RAGやエージェントAIの基盤強化を目的とする企業にとって、実用性の高い選択肢となるモデルと位置づけられています。
検索頻度や求められる精度レベルに応じてFastとProを使い分けることで、コストと性能のバランスを保ちながら、業務特性に適したエンタープライズ検索基盤を構築できます。
自社の特定のデータ環境において「Pro」と「Fast」のどちらが最適か、あるいは既存のインフラとどう組み合わせるのが最も費用対効果が高いのかを判断するには、高度な技術検証と戦略的な設計が欠かせません。
より自社のビジネスに最適化した実装を検討される場合は、専門家のアドバイスを受けることが最短ルートとなります。

AI Market 運営、BizTech株式会社 代表取締役|2021年にサービス提供を開始したAI Marketのコンサルタントとしても、お客様に寄り添いながら、お客様の課題ヒアリングや企業のご紹介を実施しています。これまでにLLM・RAGを始め、画像認識、データ分析等、1,000件を超える様々なAI導入相談に対応。AI Marketの記事では、AIに関する情報をわかりやすくお伝えしています。
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