AI業界最新ニュース【AI Market人気記事2024年7月まとめ版】
最終更新日:2024年08月05日
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2024年7月、AI業界は目覚ましい進化を遂げました。OpenAIの革新的な検索機能、MetaのオープンソースAIモデル、日本企業の大規模言語モデル開発など、AIの可能性が飛躍的に拡大しています。本記事では、これらの重要なニュースを厳選して解説し、あなたのビジネスに活かせるAIの最新動向をお届けします。
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目次
- 1 OpenAIが新たなAI検索機能「SearchGPT」のプロトタイプをテスト中
- 2 OpenAIが発表したCriticGPT:GPT-4を用いてChatGPTの誤りを発見
- 3 MetaがLlama 3.1を発表:最も高性能なオープンソースAIモデル
- 4 Stability AIがStable Video 4Dを発表:単一動画から複数アングルの3D動画を生成する革新的AIモデル
- 5 サイバーエージェントが新たな日本語LLM「CyberAgentLM3」を一般公開:225億パラメータの高性能モデル
- 6 パナソニックHDとストックマーク、1000億パラメータの自社専用日本語LLM「Panasonic-LLM-100b」開発で協業
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OpenAIが新たなAI検索機能「SearchGPT」のプロトタイプをテスト中
公開日: 2024/7/26
OpenAIが新たなAI検索機能「SearchGPT」のプロトタイプをテスト中であることを発表しました。この機能は、AIモデルの強みとウェブ上の情報を組み合わせ、ユーザーに迅速で最新の回答を、明確で関連性の高い情報源とともに提供することを目的としています。
従来の検索エンジンとは異なり、SearchGPTはユーザーとの対話形式で情報を提供します。これにより、フォローアップの質問やコンテキストの共有が可能になり、より自然な情報探索体験を実現します。
OpenAIはThe AtlanticやNews Corpなど、主要なパブリッシャーと提携しています。これは、質の高いコンテンツを重視し、ジャーナリズムや出版社の価値を尊重する姿勢を示しています。
SearchGPTは回答の中で情報源を明確に引用し、リンクを提供します。これにより、ユーザーは情報の信頼性を確認でき、さらに詳しい情報へのアクセスが容易になります。
パブリッシャーがSearchGPTでの自社コンテンツの表示方法を管理できる機能も導入されています。これは、AIと出版業界の共存を図る重要な取り組みといえます。
検索エンジンとAIの融合は、情報アクセスの新たなパラダイムシフトを示唆しています。これは、AI企業にとって新たな市場機会を意味し、非AI企業にとっては自社のデジタル戦略の再考を促す可能性があります。SearchGPTの登場は、検索エンジン最適化(SEO)や広告の在り方に大きな影響を与える可能性があります。企業は、AI検索に対応した新たなコンテンツ戦略を検討する必要があるでしょう。
OpenAIが発表したCriticGPT:GPT-4を用いてChatGPTの誤りを発見
公開日: 2024/7/2
OpenAIが、ChatGPTの出力、特にコードの誤りを発見するためのAIモデル「CriticGPT」を開発したことを発表しました。CriticGPTは GPT-4 をベースにしており、人間のAIトレーナーがRLHF(人間のフィードバックによる強化学習)プロセス中に誤りを見つけるのを支援します。
ChatGPTが生成したコードの誤りを指摘し、人間のAIトレーナーの能力を補完します。CriticGPTの支援を受けたレビューアーは、支援なしの場合と比べて60%高いパフォーマンスを示しています。
AIモデルの進化に伴い、その誤りがより微妙になり、人間のトレーナーが見つけるのが困難になっていました。CriticGPTは、この課題に対処するための一歩となります。AIがAIを評価するという新たなアプローチは、AI開発の新たな段階を示唆しています。これは、AI技術の急速な進化を加速させる可能性があります。
CriticGPTの導入は、AIシステムの出力の品質と信頼性を向上させる重要な一歩です。これは、AI技術の実用化と社会実装を促進する可能性があります。
MetaがLlama 3.1を発表:最も高性能なオープンソースAIモデル
公開日: 2024年7月23日
Metaが最新のAI言語モデル「Llama 3.1」を発表しました。この新モデルは、オープンソースAIの新時代を切り開く画期的な進歩を示しています。特に注目すべきは、405Bパラメータモデルの登場で、これは世界最大かつ最も高性能なオープンソース基盤モデルとされています。
Llama 3.1 405Bは、一般知識、制御可能性、数学、ツール使用、多言語翻訳において、トップクラスの閉じたソースモデルに匹敵する性能を持つとされています。
8Bと70Bモデルも更新され、多言語対応、128Kの長いコンテキスト長、高度なツール使用能力、より強力な推論能力を獲得しました。405Bモデルは15兆以上のトークンで訓練され、16,000以上のH100 GPUを使用する大規模な訓練が行われました。
AWS、NVIDIA、Databricksなど25以上のパートナーが初日からサービスを提供し、広範なエコシステムを形成しています。これまでOpenAIなどのクローズドなモデルに劣っていたオープンソースモデルが、トップレベルの性能を達成したことは画期的です。
Stability AIがStable Video 4Dを発表:単一動画から複数アングルの3D動画を生成する革新的AIモデル
公開日: 2024年7月25日
Stability AIが新たなAIモデル「Stable Video 4D」を発表しました。このモデルは、単一の動画入力から8つの異なるアングル/視点の動画を生成する画期的な技術です。これは、2D画像から動画を生成する従来のモデルから、完全な3Dダイナミック動画合成への飛躍的進歩を示しています。
1つの入力動画から8つの異なる視点の動画を生成し、被写体の包括的な3D表現を提供します。8つの視点にわたる5フレームの動画を約40秒で生成し、全体の4D最適化には約20〜25分かかります。
ユーザーは希望する3Dカメラのポーズを指定でき、出力を特定のニーズに合わせて調整できます。画像拡散モデル、動画拡散モデル、マルチビュー拡散モデルを組み合わせ、サンプリングを必要としない新しいアプローチを採用しています。
ゲーム開発、ビデオ編集、バーチャルリアリティなど、幅広い分野での応用が期待されています。Hugging Faceで利用可能であり、研究者やデベロッパーが自由に利用・改良できます。
サイバーエージェントが新たな日本語LLM「CyberAgentLM3」を一般公開:225億パラメータの高性能モデル
公開日: 2024年7月9日
株式会社サイバーエージェントが、225億パラメータを持つ新しい日本語LLM(大規模言語モデル)「CyberAgentLM3」を一般公開しました。このモデルは、スクラッチから開発され、商用利用可能なApache License 2.0で提供されています。
225億パラメータを持ち、Nejumi LLM リーダーボードにおいて700億パラメータのMeta-Llama-3-70B-Instructと同等の性能を示しています。Apache License 2.0で提供されており、企業での実用的な活用が可能です。Hugging Faceで公開されており、研究者や開発者が自由にアクセスできます。
サイバーエージェントは2023年5月に最初のLLMを公開し、その後バージョン2やVLM(視覚言語モデル)を順次リリースしてきました。日本語に特化したLLMとして開発されており、日本語タスクでの高いパフォーマンスが期待されます。
パナソニックHDとストックマーク、1000億パラメータの自社専用日本語LLM「Panasonic-LLM-100b」開発で協業
公開日: 2024年7月2日
パナソニック ホールディングス株式会社(パナソニックHD)とストックマーク株式会社が、1000億パラメータ規模の自社専用日本語LLM(大規模言語モデル)「Panasonic-LLM-100b」の開発で協業することを発表しました。これは企業が開発する自社専用LLMとしては国内最大規模となる見込みです。
1000億パラメータ規模で、ストックマークの「Stockmark-LLM-100b」にパナソニックグループの社内データを追加学習させます。ビジネス領域に特化し、ハルシネーションを大幅に抑制したLLMの構築を目指しています。
フルスクラッチで開発され、ビジネスドメインの日本語データを中心に事前学習を行っています。パナソニックHDが開発中のマルチモーダル基盤モデルへの統合を目指しています。
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