Adobe、マーケターの生成AI活用実態調査レポートを発表!日本企業の生成AI活用率は他国比で低調
最終更新日:2024年08月13日
アドビ株式会社は2024年8月7日、「マーケター/消費者の生成AI活用実態調査」の結果を発表した。日本、米国、英国、フランス、ドイツ、インド、オーストラリアの7か国のマーケター2,834人と消費者8,163人を対象に実施された本調査によると、日本企業の生成AI活用率は他国に比べて低く、特にビジュアル制作での活用が遅れていることが明らかになった。
一方で、消費者の半数以上が企業の生成AI活用に期待を寄せており、顧客体験向上の可能性が示唆された。
<本ニュースの10秒要約>
- 日本企業の生成AI活用率は54%で、他国平均の約75%と比較して低水準。ビジュアル制作での活用は27%にとどまる
- 生成AI活用の懸念点は、コンテンツの有用性や正確性、プライバシー管理、知的財産保護が上位に挙がる
- 消費者の58%がカスタマーサービス向上、45%がパーソナライズされた体験提供に生成AIの活用を期待
日本企業の生成AI活用状況と他国との比較
日本のマーケターの54%が生成AIを活用しているが、これは他国平均の約75%と比較すると低い水準だ。インドでは92%、オーストラリアでは79%のマーケターが生成AIを活用している。
日本企業の活用業務は、会議の文字起こしや議事録作成(39%)、データ分析や消費者のインサイト分析(37%)、マーケティングコンテンツの文言作成(35%)が上位を占める。
一方、他国ではマーケティングコピーのアイディア生成、画像生成、ソーシャルメディア用のコンテンツ作成など、顧客向けのコンテンツ制作にも積極的に活用されている。特にビジュアルアイデアや画像の生成における活用率は、日本が27%にとどまる一方、インドでは61%、オーストラリアでは45%と大きな差が見られる。
生成AI活用における企業の懸念点
日本企業が生成AIを業務で活用する上での主な懸念点は、生成AIが作成したコンテンツの有用性や正確性(41%)、プライバシーや顧客データの管理(29%)、自社ブランドの知的財産(IP)保護(29%)だ。
これらの懸念点は、生成AI技術の信頼性や法的・倫理的な側面に関する不安を反映している。企業が生成AIを本格的に導入するためには、これらの課題に対する解決策や保証が必要とされている。
消費者の生成AI活用に対する期待
消費者の約半数(52%)が企業の生成AI活用は有用であると考えている。特に、58%の消費者がより早く、より良いカスタマーサービスの実現に生成AIが有効だと回答し、45%がより高度なパーソナライゼーションや好みに沿った顧客体験の提供に役立つと期待している。
これらの結果は、生成AIを活用したサービス改善やパーソナライズされた体験提供が、消費者ニーズに合致していることを示している。
今後の展望と企業の取り組み
魅力的な顧客体験を提供するためには、迅速なデジタルコンテンツの制作とパーソナライズされた体験の大規模提供が必要だ。生成AIの活用により、コストを抑えながらコンテンツのバリエーションを増やし、個別化された顧客体験を実現できる可能性がある。
アドビは安全な商用利用が可能な生成AI「Adobe Firefly」とコンテンツ制作を自動化する「Adobe GenStudio」を提供し、企業の生成AI活用を支援している。
参照元:Adobe
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