防犯カメラをAI化する施設向けAI警備システム「アジラ」、立命館大学・大阪いばらきキャンパスにて試験運用を開始
最終更新日:2022年12月16日
株式会社アジラは、2022年12月13日、同社の施設向けAI警備システム「アジラ」の試験運用を立命館大学・大阪いばらきキャンパスにて開始したと発表した。
「アジラ」は、行動認識AI技術の活用により異常行動/不審行動の24時間365日モニタリングを可能にした防犯・見守りシステムだ。立命館大学での試験運用は、本格導入の判断を目的として、同年12月3日から開始されている。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- 行動認識AI技術を活用し、異常行動/不審行動を24時間365日自動検知するAI警備システム「アジラ」
- 既存の防犯カメラをAI化、通常行動をAIが自律学習した上で逸脱した動きを「違和感」として検知
- 犯罪防止への要望を受け、本格導入の判断を目的として試験運用を開始。大学で大規模な実運用は日本初
「AIの民主化」の実現を目指しているアジラ
アジラは、主として行動認識の分野にて「AIの民主化」の実現を目指しているスタートアップだ。日本人とベトナム人によって2015年に共同設立されて以来、世界各国のエンジニアから注目を集める開発を進め、行動認識AIにおいては世界有数の技術を保有。行動認識AIソリューションの提供も手がけ、施設向けAI警備システムとして「アジラ」の開発・提供も行っている。
「アジラ」は、同社が持つ行動認識AI技術を基にすることで、既存の防犯カメラをAI化することができる防犯・見守りシステムだ。同システムでは、異常行動(転倒/卒倒/ケンカ/破壊行動)や不審行動(千鳥足/ふらつき/違和感行動)を、映像から自動で検出。検出時のみ瞬時に映像を通知することで、見逃しや見落としの削減や、映像を監視する警備員の業務軽減を実現している。
人の眼だけでは捉えきれない些細な動きをモニタリング
「アジラ」の異常行動/不審行動検出は、各カメラ画角における通常行動をAIが自律学習した上で、その通常行動から逸脱した動きを「違和感」として検知する形で行われる。数百台規模のカメラ映像から、人の眼だけでは捉えきれない些細な動きをモニタリングすることが可能であり、広範囲における見落としの軽減も実現した。
同システムは、既存のカメラをAI化するため、導入の障壁となりやすい初期コストの負担が少ない。また、サーバー1台で最大50台分のカメラ映像を解析できるため、運用コストの削減も可能だ。ネットワーク構成がローカルで完結するため、映像が外部へ流出するリスクもなく、セキュアな環境下で利用することができる。
膨大な映像の中から異常を瞬時に判別・通知できるシステム
立命館大学での「アジラ」の試験運用は、社会インフラや大型施設などにおける犯罪の未然防止や緊急・救急要請の迅速化への要望を受ける形で開始された。
近年、商業施設や大学といった大規模な施設では、防犯対策として多数のカメラが設置されるようになった。しかし、現状の防犯カメラはその大半が映像を撮影しているだけであり、犯罪の未然防止などには効果がないという批判も多い。人々の安全・安心に対する意識はさらに高まる中、防犯カメラの膨大な映像の中から異常を瞬時に判別・通知できるシステムへの要望が高まっていた。
この動きに呼応して開始された「アジラ」の試験運用では、立命館大学・大阪いばらきキャンパスの全体を幅広くカバーする防犯カメラに、行動認識AI技術を搭載させる形でAI化を実施。大学における「アジラ」の大規模な実運用は、日本では初の事例となる。
全ての人に優しい安心・安全なキャンパスづくりを支援
立命館大学における「アジラ」の試験運用は、2023年3月31日まで実施され、運用の結果から本格導入の判断が行われる予定だ。アジラは、車椅子や白杖を持った人の検知機能も同システムに実装する予定であり、これらの機能も含めて利用を推進することで、全ての人に優しい安心・安全なキャンパスづくりを支援するとしている。
参照元:PRTIMES
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