高齢者の歩行をAIが解析する「CareWiz トルト」、「good digital award」部門最優秀賞を受賞
最終更新日:2022年09月28日
株式会社エクサウィザーズは、2022年9月21日、同社子会社が開発したAI歩行解析ツール「CareWiz トルト」が、デジタル庁主催の令和4年度「good digital award」にて部門最優秀賞を受賞したと発表した。
「CareWiz トルト」は、スマートフォンで撮影した高齢者の歩行の様子から転倒リスクなどをAIが判断するというサービス。「good digital award」では、「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」という同アワードの理念に合致する点で評価され、健康/医療/介護部門にて最優秀賞を獲得している。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- 「good digital award」の健康/医療/介護部門にて最優秀賞を獲得した「CareWiz トルト」
- スマホ動画から高齢者の歩行状態をAIが「見える化」、理学療法士の「見立て」を簡単に実現
- 介護予防・医介連携のデジタル活用をさらに推進、「デジタル田園都市国家構想」にも貢献
高齢者の転倒リスクを軽減するサービスとして開発
エクサウィザーズは、AIを利活用したサービス開発を手がける企業だ。AIによる産業革新と社会課題の解決を目指す同社は、介護・福祉用品関連サービスの領域においてもAI活用を推進するべきであると判断。2021年5月には、在宅介護支援を行う株式会社ヤマシタと共に現在の株式会社エクサホームケアを設立した。
このエクサホームケアでは、「高齢者が住み慣れた場で長く生活できる環境を提供したい」という想いから、AIを利活用したサービスの開発を推進。高齢者の歩行状態を「見える化」することによって転倒リスクを軽減するサービスとして「CareWiz トルト」を開発するに至った。
AIは理学療法士の知見を基に開発、約400か所の高齢者施設が導入
「CareWiz トルト」は、スマートフォンなどでを撮影した高齢者の歩行動画を、歩容解析AIが分析するというサービスだ。AIは理学療法士の知見を基に開発されており、歩行速度や歩行リズム、また左右差の指標の元となるステップ時間などの検知について、高い精度を実現。転倒リスクなど複数の項目を点数化した上でフィードバックを行うことで、理学療法士のような「見立て」の歩行分析を簡単な形で可能にしている。
同サービスは、高齢者に自立支援サービスを提供している介護サービス事業者・医療機関・福祉用具供給事業者などから、好評をもって迎えられた。利用者本人や家族の満足度向上、また施設のスタッフ間でも動画を通した意思疎通が可能になる点でも高く評価され、2022年9月時点で約400か所の高齢者施設が導入している。
デジタル庁が主催するアワード「good digital award」
今回「CareWiz トルト」が部門最優秀賞を受賞した「good digital award」は、デジタル庁が掲げる理念「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」に貢献している、または今後貢献し得る個人や企業・ 団体を対象とするアワードだ。スタートアップ部門・教育部門・モビリティ部門など全9部門において構成され、選出は「デジタルの日」検討委員会などの審査によって行われる。
自治体との連携をより深め、企業の健康経営にも貢献
今回の受賞を受けてエクサウィザーズとエクサホームケアは、介護予防・医介連携といった領域におけるデジタル活用のさらなる推進を企図。新しい資本主義の実現に向けた国の成長戦略である「デジタル田園都市国家構想」にも沿う形で、自治体との連携をより深めると共に、企業の健康経営への貢献も図るとしている。
参照元:PRTIMES
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