OpenAIが月額200ドルの「ChatGPT Pro」を発表、最新AIモデルへの無制限アクセスと高度な処理能力を提供へ
最終更新日:2024年12月06日
2024年12月5日、OpenAIは最新のAIモデルと高度な機能へのアクセスを提供する月額200ドルの新プラン「ChatGPT Pro」を発表した。
同プランでは、同社の最新モデル「OpenAI o1」をはじめ、「o1-mini」「GPT-4o」「Advanced Voice」への無制限アクセスを提供する。特筆すべきは、より多くの計算リソースを活用して高度な問題解決を実現する「o1 pro mode」が含まれることだ。
研究者やエンジニアなど、日常的に高度なAI機能を必要とするユーザーの生産性向上を支援する。
<本ニュースの10秒要約>
- 最新モデル「OpenAI o1」を含む複数のAIモデルへの無制限アクセスと高度な処理能力を提供する月額200ドルのプラン
- 従来モデルと比較して、数学・科学・コーディングなどの分野で高い精度と信頼性を実現する計算集約型の処理モード
- 医学研究者向けに10件の無償提供を実施し、人類に貢献する研究分野での活用を促進する取り組み
複数の最新AIモデルと高度な機能を統合したプレミアムサービス
ChatGPT Proは、OpenAIの最新モデル群を包括的に提供するプレミアムサービスとして設計されている。無制限アクセスが可能なモデルには、最新の「OpenAI o1」に加え、軽量版の「o1-mini」、既存モデルの発展形「GPT-4o」、音声処理に特化した「Advanced Voice」が含まれる。
特に注目すべきは「o1 pro mode」の実装だ。このモードでは通常よりも多くの計算リソースを割り当て、より深い思考プロセスを実現する。
ユーザーはモデル選択画面から「o1 pro mode」を選択し、必要に応じて高度な処理能力を活用できる。
また、長時間の処理が必要な場合は、進行状況バーで処理の進捗を確認できるほか、他の会話に切り替えた場合でもアプリ内通知で完了を知らせる機能を備えている。これにより、研究者やエンジニアなど、専門的なAI活用を必要とするユーザーの効率的な作業を支援する。
ベンチマークで実証された高い性能と信頼性
「o1 pro mode」は、複数の専門分野で従来モデルを大幅に上回る性能を示している。特に注目すべきは4回中4回の正答を求める厳格な評価基準での結果だ。
競技数学(AIME 2024)では80%の信頼性を達成し、従来の37%から大幅に向上した。また、競技プログラミング(Codeforces)では75%の信頼性を記録し、従来の26%から約3倍の性能向上を実現している。
PhD レベルの科学的問題(GPQA Diamond)においても74%の信頼性を達成し、データサイエンス、プログラミング、判例分析などの専門分野で高い精度を維持している。さらに、複雑な問題に対してより多くの計算時間を確保することで、より包括的で正確な回答を提供する仕組みを実装している。
将来的な機能拡張と展望
OpenAIは、ChatGPT Proに対して計算集約型のタスクを実行する新機能を継続的に追加していく方針だ。
また、これらの新機能の一部は他のサブスクリプションプランのユーザーにも提供される予定だ。進化するAI技術と共に、より高度な問題解決能力を提供していく姿勢を示している。
AI Market の見解
ChatGPT Proの導入は、AIの民主化と高度化の両立を目指す重要な一歩と評価できる。月額200ドルという価格設定は、個人研究者や小規模組織にとって十分に検討可能な範囲であり、医学研究者向けの無償提供プログラムと合わせて、学術研究や社会貢献分野でのAI活用を加速させる可能性が高い。
特に、計算リソースを重視した「o1 pro mode」の提供は、AIモデルの性能向上における新たなアプローチとして注目に値する。今後、他のAI企業もより高度な機能を提供する Premium プランを展開する可能性があり、AI市場全体の成熟度向上につながることが期待される。
参照元:OpenAI
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