OpenAI、GPT-4oのファインチューニング機能をリリース。AIモデルのカスタマイズが容易に
最終更新日:2024年09月09日
OpenAIは、2024年8月20日(現地時間)にGPT-4oモデルのファインチューニング機能を公開した。これにより、開発者は独自のデータセットを用いてGPT-4oをカスタマイズし、特定のユースケースに対してより高いパフォーマンスを低コストで実現できるようになった。
9月23日までの期間限定で、各組織に1日あたり100万トークンの無料トレーニングトークンを提供する。この機能は、AIモデルの応答構造や口調の調整、複雑な分野固有の指示への対応を可能にし、わずか数十の例でも顕著な結果を生み出せる。
<本ニュースの10秒要約>
- GPT-4oのファインチューニング機能により、開発者が独自のデータセットでモデルをカスタマイズ可能に
- 特定のユースケースに対して高パフォーマンスを低コストで実現、応答の構造や口調の調整が可能
- 9月23日まで各組織に1日100万トークンの無料トレーニングを提供、即時利用可能
GPT-4oファインチューニングの概要と利用開始方法
GPT-4oのファインチューニングは、2024年8月20日から全ての有料利用のすべての開発者に提供される。利用を開始するには、ファインチューニングダッシュボードにアクセスし、ベースモデルとしてgpt-4o-2024-08-06を選択する。
トレーニングコストは100万トークンあたり25ドル、推論コストは入力100万トークンあたり3.75ドル、出力100万トークンあたり15ドルだ。
また、GPT-4o miniのファインチューニングも同時に提供され、9月23日までの期間限定で1日あたり200万トークンの無料トレーニングが利用可能だ。開発者はこれらの機能を活用し、コーディングや創作文書など様々な分野でモデルのパフォーマンスを向上させることができる。
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ファインチューニングによる実績と成功事例
OpenAIは、信頼できるパートナー企業とGPT-4oのファインチューニングをテストし、その有効性を確認している。
例えば、AIソフトウェアエンジニアリングアシスタントのGenieを開発するCosineは、ファインチューニングされたGPT-4oモデルを使用して、SWE-benchベンチマークで最高スコアを達成した。Genieは実際のソフトウェアエンジニアの作業例でトレーニングされ、特定の方法で応答し、特定のフォーマットで出力することを学習した。
また、AI solutions企業のDistylは、ファインチューニングされたGPT-4oを使用してBIRD-SQLベンチマークで1位を獲得し、テキストからSQLへの変換タスクで71.83%の実行精度を達成した。これらの事例は、ファインチューニングがAIモデルの性能向上に大きく貢献することを示している。
データプライバシーと安全性への取り組み
OpenAIは、ファインチューニングされたモデルのデータプライバシーと安全性を重視している。ファインチューニングされたモデルは完全にユーザーの管理下に置かれ、ビジネスデータの所有権は全てユーザーに帰属する。入力や出力を含むすべてのデータは共有されず、他のモデルのトレーニングにも使用されない。
また、モデルの悪用を防ぐため、自動化された安全性評価を継続的に実行し、使用状況をモニタリングしている。これにより、アプリケーションが使用ポリシーを遵守していることを確認しているとしている。
参照元:OpenAI
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