HACARUS、再生医療分野にて細胞製品の量産化に貢献するAI活用システムを清水建設と開発
最終更新日:2022年10月12日
株式会社HACARUSは、2022年10月11日、再生医療分野にて細胞製品の量産化に貢献するAI活用システムを、清水建設株式会社と共同で開発したと発表した。
HACARUSは、オペレーションの効率化・省人化を支援するAIソリューションを提供している企業だ。今回開発したのは、細胞製品の異物検知システムおよび細胞占有率の自動算出システムであり、アジア最大級のパートナリングイベント「BioJapan 2022」にも出展する。
<本ニュースの10秒要約>
- 細胞製品の異物検知と細胞占有率の自動算出をAIで自動化、細胞培養の品質を向上
- 少量のデータから特徴を抽出して学習・推論を行う「スパースモデリング」の技術を活用
- 目視判断で生じていた結果のばらつきを解消、細胞製品の量産化で再生医療分野に貢献
再生医療分野においてAIの重要性が高まっている
HACARUSは、『次世代の「はかる」をあらゆる産業に』というミッションを掲げ、人の知見を資産化したAIソリューションを提供している。少量のデータから特徴を抽出し、学習と推論を行うことができる「スパースモデリング」の技術を保有し、数多くの企業の問題解決にも貢献してきた。
同社は、再生医療分野において人の判断をサポートするAIの重要性が高まっている現状に注目。この課題の解消において同社の「スパースモデリング」が有効であると考え、医療分野の研究施設建設などを手がける清水建設と共に今回のシステム開発を行うに至った。
細胞製品の異物検知システムと、細胞占有率を自動算出するシステム
両社が今回開発したのは、細胞製品の品質管理に関わる異物検知システムと、細胞占有率(細胞培養時の細胞の増殖度合い)を自動算出するシステムだ。共に、これまでは目視判断のために生じていた結果の質のばらつきを、AIにより解消している。
細胞製品の異物検知システムは、培養後の細胞を入れたプラスチック製の保存バッグ(細胞製品)に混入する異物を、AIを用いて高精度で検知する。システムは、サンプル撮影装置(HACARUS Check)とAI(HACARUS AI CORE) で構成され、省人化と検査の迅速化を可能にした。
細胞占有率の自動算出システムでは、AIにより正確な数値算出を実現する。細胞占有率は、培養面全体に対して培養している細胞が占める面積の割合のことであり、細胞増殖時における継代作業のタイミングについて重要な指標となる。この細胞占有率をAIで自動算出することにより、同システムは細胞培養の安定化を実現した。
パートナリングイベント「BioJapan 2022」にも出展
今回開発したシステムによりHACARUSは、再生医療分野に不可欠な細胞培養の品質向上と共に、細胞製品の量産化への貢献も目指すとしている。
なお両システムは、2022年10月12~14日にパシフィコ横浜にて開催されるパートナリングイベント「BioJapan 2022」にも出展する。この出展は清水建設のブースにて行われるもので、会期中にはシステムの取り組み内容を訴求すると共に、市場を見据えた商品開発へのフィードバックも図るとしている。
参照元:PRTIMES
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