ヘッドウォータース、清水建設の構造検討業務支援AI「SYMPREST」の学習用データベース構築に協力
最終更新日:2023年11月06日
株式会社ヘッドウォータースは、2023年11月1日、清水建設株式会社の構造検討業務支援AI「SYMPREST」の開発に協力したと発表した。
ヘッドウォータースはAIソリューション事業を手がける企業であり、今回の開発支援は子会社である株式会社ヘッドウォータースコンサルティングと共に行った。「SYMPREST」は、オフィスビルなどの構造検討業務を効率化するAIであり、両社はAI学習用のデータベース構築について全工程で協力している。
<本ニュースの10秒要約>
- AIソリューション事業を手がけるヘッドウォータースが、コンサル専門子会社と共に協力
- 構造検討業務の効率化と共に、事業者へのスピーディーな提案も可能にするAI「SYMPREST」
- AI学習に必要な建物の構造加工データベース構築に協力、協力経験を活かして技術力を向上
ヘッドウォータースと、ヘッドウォータースコンサルティング
ヘッドウォータースは、様々なAIソリューションやAIプロダクト「SyncLect」「Pocket Work Mate」、またDXサービスやOPSサービスなどの提供を手がける企業だ。創業時より「エンジニアからビジネスパーソンへ」という理念を掲げ、顧客に寄り添うソリューションとしてAIの開発に取り組み続けている。
同社は2022年2月、社内のコンサルティング部門を切り出す形でヘッドウォータースコンサルティングを設立した。このヘッドウォータースコンサルティングは、「手段としてのAI」を活用できるノウハウを強みとして、「変革の専門家」としてのコンサルティング事業を展開。DX/AI・IoT領域のコンサルティングに加えて、BPR事業やPMO事業も行っている。
デジタルデザインにより構造検討業務を効率化する「SYMPREST」
両社が今回開発に協力した清水建設の「SYMPREST」は、デジタルデザインにより構造検討業務の効率化を図ると共に、事業者へのスピーディーな提案も可能にするAIだ。
構造検討業務とは、建物の形状/規模などのプランに応じて構造架構や部材断面を検討・設定する業務を指す。近年の清水建設では、設計対応案件の増加に伴いこの構造検討業務も増加。構造設計者の負担過多を解消すべく、「SYMPREST」の開発に至った。
「SYMPREST」は、対象となるオフィスビルの形状・寸法を入力すると、その形状に概ね合致する構造架構をデータベースから瞬時に複数抽出し、躯体数量も併せて表示する。さらに、設計者はその中からイメージに合う構造架構を選択して微調整を行うと、3Dモデルをモニター上に構成する。この3Dモデルは、実施設計に用いる構造解析プログラムの入力データに変換が可能。解析の作業の大幅な削減を可能にした。
様々なオフィスビルの構造架構データを約1,500棟分生成
「SYMPREST」開発においてヘッドウォータースとヘッドウォータースコンサルティングは、AI学習に必要な建物の構造加工データベース構築について、全工程で協力した。この協力の中で両社は、学習データ用の構造架構を自動生成するアルゴリズムを開発し、様々なオフィスビルの構造架構データを約1,500棟分生成。にこれらのデータを「SYMPREST」学習させることで、部材断面推定の習熟度向上を実現した。
両社は今後も「SYMPREST」の開発に協力し、機能拡充を図る予定だ。またこの開発協力経験を活かして、AIやDXに関する技術力を高めるとしている。
参照元:PRTIMES
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