NVIDIA社、GPU「GeForce RTX」を搭載したノートPCでAI活用を支援する新機能を多数発表
最終更新日:2024年08月18日
NVIDIA社は、2024年6月2日、同社のGPU「GeForce RTX」を搭載したノートPCにて動作する多数の新技術を発表した。
この発表は、台湾の国際展示会「COMPUTEX 2024」に先駆ける基調講演の中で行われたものだ。PCゲーム/アプリケーションにヘルプを提供するAIアシスタント「Project G-Assist」や、デジタルヒューマンプラットフォーム「NVIDIA ACE」の新機能「NVIDIA NIM」、PC上におけるAIモデルの最適化などを支援する「NVIDIA RTX AI Toolkit」などを開発したことを、同社は今回明らかにしている。
<本ニュースの10秒要約>
- 「GeForce RTX AI Laptops」のAI活用などを支援する数多くの新技術を、展示会で発表
- AIアシスタント「Project G-Assist」や推論マイクロサービス「NVIDIA NIM」などを公開
- AIモデル構築に取り組む開発者を支援すべく「NVIDIA RTX AI Toolkit」の提供も開始へ
GPUの開発/供給を通じてAI開発を後押しするNVIDIA社
NVIDIA社は、1999年にGPUを発明したことで広く知られる企業だ。1993年の創業時よりアクセラレーテッド・コンピューティングのパイオニアとして事業を展開しており、GPUではPCゲーム市場の成長促進やCGの再定義も実現。近年は、GPUの開発/供給を通じて世界のAI開発や各種産業のデジタル化を後押ししている。
同社のGPU「GeForce RTX」は、CGにおいて重要となるレイトレーシングおよびAI技術のための先進的なプラットフォームとして開発された。「GeForce RTX」シリーズの製品は、そのグラフィックスとパフォーマンスで高い評価を獲得し、数100におよぶゲーム/アプリが既に対応。「GeForce RTX」を搭載したノートPCも多くのメーカーが市場へ投入しており、NVIDIA社はこうしたPCを「GeForce RTX AI Laptops」と呼んでいる。
AI活用などを支援する数多くの新技術が明らかに
NVIDIA社が今回行った発表では、「GeForce RTX AI Laptops」でのAI活用などを支援する数多くの新技術が明らかになった。
ゲーム/アプリケーション領域の機能としては、AIアシスタント「Project G-Assist」を発表。この機能は、ゲームなどが持つ世界線や文脈を理解した上で、AIがユーザーに最適な回答/助言を生成するというものだ。ゲーミング戦略の提供や他のプレイヤーの分析、複雑なクリエイティブワークフローの支援などを通じて、ゲーム/アプリ内の体験を変革するとしている。
デジタルヒューマン領域では、会話型AIキャラクターを作成できるデジタルヒューマンプラットフォーム「NVIDIA ACE」において新機能「NVIDIA NIM」を追加すると発表した。「NVIDIA NIM」は、自然言語理解/音声合成/ファイシャルアニメーションなどの処理をデバイス上で行う推論マイクロサービスであり、開発時間を数週間から数分に短縮する。
開発者支援ツール「NVIDIA RTX AI Toolkit」も発表
今回の発表でNVIDIA社は、AIモデルの構築に取り組む世界中の開発者を支援するツールとして、「NVIDIA RTX AI Toolkit」を提供することも明らかにした。
「NVIDIA RTX AI Toolkit」は、PC上におけるAIモデルのカスタマイズ/最適化/デプロイを効率化するツール/SDK群だ。開発者は、オープンソースの「QLoRa」ツールを使用して事前トレーニング済みモデルをカスタマイズすることができる。また同ツールは、モデルを最適化することでRAMの消費量を最大で3分の1にまで抑制できる「NVIDIA TensorRT」も同梱。これらの新機能により「GeForce RTX」のシリーズ全体は、事前学習済みモデルと比較して最大で4倍の高速パフォーマンスが可能になるとしている。
NVIDIA社は他にも、AIアクセラレーションの導入による「ComfyUI」の高速化や、ローカルPCにおけるAI活用の拡張に向けたMicrosoft社との協業などについて、今回の発表で明らかにしている。
参照元:NVIDIA社
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