OpenAIが新機能「deep research」を発表、数時間かかる調査をAIが数十分で完了、調査レポートを自動生成

OpenAIは2024年2月2日（現地時間）、ChatGPTの新機能「deep research」を発表した。

同機能は、複数のオンライン情報源を組み合わせて包括的な調査を行い、数時間かかる調査タスクを数十分で完了する。

研究者や専門家が行うような深い調査と分析が可能で、調査結果は整理された形式で出力される。現在はProユーザーのみが利用可能だが、今後PlusユーザーやTeamユーザーにも提供予定だ。

＜本ニュースの10秒要約＞

• 複数のオンラインソースから情報を収集・分析し、人間が数時間かかる調査タスクを数十分で完了する新機能の提供開始
• 研究者レベルの深い調査と分析が可能で、引用付きの包括的なレポートを自動生成する高度な調査支援機能の実現
• 現在はProユーザー限定で月100クエリまで利用可能、今後はPlusユーザーやTeamユーザーにも提供範囲を拡大予定

深い調査と分析を可能にする新機能の特徴

deep researchは、オンライン上の情報源を組み合わせて包括的な調査を行う機能だ。

人間が数時間かかるような調査タスクを数十分で完了し、研究者や専門家が行うような深い分析が可能だ。

調査結果は引用付きの整理された形式で出力され、情報の信頼性も確保される。

また、アップロードされたファイルの内容も分析対象となり、より広範な調査が可能となっている。

性能評価と具体的な活用例

同機能は、人文科学や社会科学、数学など100以上の分野における3,000以上の専門家レベルの質問に対応可能だ。

化学や人文科学分野で特に高い性能を示し、従来のモデルと比較して大幅な精度向上を実現している。

具体的な活用例として、化学研究者向けの実験計画立案や、言語学者向けの言語分析、医療専門家向けの文献調査などが挙げられる。

提供開始時期と利用制限

現在はProユーザーのみが利用可能で、月間100クエリまでの制限が設けられている。

今後、PlusユーザーやTeamユーザーにも提供範囲を拡大する予定だ。また、より高速で効率的な小規模モデルの開発も進められており、将来的には利用制限の緩和も予定されている。

今後1か月以内にモバイルアプリやデスクトップアプリでも利用可能となる予定だ。

また、専門的なデータソースへの接続機能の追加や、サブスクリプションベースの情報源、内部リソースへのアクセス機能の拡充も計画されている。

AI Market の見解

deep researchは、AIによる調査・分析タスクの自動化において大きな前進を示す機能だ。

特に注目すべきは、複数の情報源を組み合わせた包括的な分析能力と、研究者レベルの深い考察を可能にする点だ。

これは、企業の市場調査や学術研究において、大きな効率化をもたらす可能性がある。ただし、事実の誤認や推論の誤りが完全には排除できないという課題も残されている。

今後、専門的なデータソースとの連携が強化されることで、より信頼性の高い調査・分析が可能になると予想される。

参照元：OpenAI