Singular Perturbationsの犯罪予測システム「CRIME NABI」、ホンジュラス国家警察との共同検証を開始
最終更新日:2022年11月23日
株式会社Singular Perturbationsは、2022年11月22日、ホンジュラス国家警察と共同で犯罪予測システム「CRIME NABI」の検証を開始したと発表した。
「CRIME NABI」は、人口/土地/天候データや過去の犯罪発生情報を活用し、いつ・どこで未来の犯罪が起きるかをアルゴリズムが予測するシステムだ。ホンジュラス国家警察との共同検証は、同年11月7日より開始されている。
<本ニュースの10秒要約>
- いつ・どこで未来の犯罪が起きるかを、独自アルゴリズムが予測する「CRIME NABI」
- 人口/土地/天候データや過去の犯罪発生情報を解析、時間情報/空間情報の2軸で予測
- 共同検証で得たノウハウを開発に活用、さらに高度な犯罪予測サービスの構築も図る
高精度・高速な犯罪予測アルゴリズムを独自に構築
Singular Perturbationsは、「世界の悲しい経験を減らす」というビジョンと、「コンピューターサイエンスがもたらす知能で安全に関わる全ての人の能力を最大化する」というミッションを掲げて、犯罪を減らすためのソリューション開発に取り組んでいる。
ソリューション開発にあたり同社は、計算犯罪学/空間統計/計算科学/犯罪学の専門領域の研究者を擁し、犯罪予測手法に関する研究を推進。高精度・高速な犯罪予測アルゴリズムを独自に構築し、このアルゴリズムを基盤とする犯罪予測システム「CRIME NABI」を開発するに至った。
時間情報/空間情報で予測、計算時間の高速化も達成
Singular Perturbationsの「CRIME NABI」は、2種類の独自アルゴリズムにより犯罪予測を行うシステムだ。
アルゴリズムのひとつは、時間情報による予測を担う。この予測では、「犯罪者は一度犯行に成功すると同じ手口を繰り返す」という習性に注目し、犯罪の時間的なパターンを記述できるモデルに対して理論物理の定式化を適用。データ件数が少ない犯罪についても安定した計算を可能にした。
もうひとつのアルゴリズムは、空間情報による予測を行う。犯罪発生や人口密度など多様な空間パターンを組み合わせ、予測したい犯罪種別を記述できるようモデル化されている。
「CRIME NABI」の解析では、人口統計データ/土地利用データ/天候データなどと共に、過去の犯罪発生情報も活用。データを事前圧縮する独自の数理アルゴリズムも導入されているため、従来より計算時間の高速化も達成している。
獲得できたノウハウを「CRIME NABI」開発に取り入れる予定
ホンジュラス国家警察における「CRIME NABI」の検証は、JICA Hondurasの協力を得る形で開始された。正式なプロジェクト名は「北米・中南米(広域)With/Post COVID-19禍下における強靭な社会共創のための人材及びインフラ開発に係る情報収集・確認調査」であり、期間は2022月12月31日までと定められている。
Singular Perturbationsは、この検証において獲得できた業務活用におけるノウハウなどを積極的に「CRIME NABI」開発に取り入れる予定だ。またこの開発を通じてさらに高度な犯罪予測サービスの構築も図り、ひいては「世界の悲しい経験を減らす」というビジョンの実現も目指すとしている。
参照元:PRTIMES
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