ChatGPTのAPI料金詳細(o1-preview、Realtime対応)!各プランコスト比較・支払方法・料金節約5手法!
最終更新日:2024年11月26日
OpenAIは、LLM(大規模言語モデル)であるGPTや画像生成AIモデルのDALL・Eといった先進的なAIモデルを外部の開発者や企業がWebサービスやアプリケーションから活用するためのインターフェースであるAPIを提供しています。
ChatGPTのようなチャットボットをプロジェクトに導入したいが、OpenAI社が提供するAPIの料金がどれくらいかかるわからない、料金体系が複雑そう、それでもできるだけコストは低く抑えたい、と悩む企業も多いのではないでしょうか?特に、新規プロジェクトの立ち上げや、既存サービスへの統合を検討する際には、予算配分は重要な考慮事項となります。
この記事では、
OpenAIはGPTを随時バージョンアップしているため、随時新モデルの料金を確認しておくことが必要です。本記事では、2024年5月に発表されたGPT-4o、2024年7月に発表されたGPT-4o miniも含めた料金を解説していますので、ぜひご参考ください。
尚、OpenAI APIは、OpenAI社との契約以外に、MicrosoftのAzure OpenAI Serviceからも利用することができます。本記事では、OpenAI社の提供するAPIについての解説となります。
ChatGPTとはなにか、機能や使い方事例をこちらの記事で、LLMとはなにか、についてはこちらで詳しく説明していますので併せてご覧ください。
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目次
ChatGPT APIの料金プラン
OpenAIのAPIは、利用量に応じた従量課金制のため、初期コストを抑えつつ、ビジネスの成長に合わせて柔軟にAIの活用を拡大できます。APIを利用することで、自社のプロジェクトにOpenAIの先進的なAIモデルの能力を組み込むことが可能となります。
また、APIを使う場合、契約アカウント数や月額料金を気にする必要がありません。APIの使用に有料版のChatGPT Plusは不要です。利用量に応じた従量課金制のため、初期コストを抑えつつ、ビジネスの成長に合わせて柔軟にAIの活用を拡大できます。
例えば、GPTのAPIを使えば、自社サービス内にChatGPTのようなチャットボットを実装できます。OpenAIのAPIを利用すれば、AIモデルの開発や運用に関する技術的な負担を大幅に軽減可能です。開発者は、複雑なAIモデルのトレーニングや最適化に時間を割く必要がなく、APIを通じて簡単にAIの能力を活用できます。
GPTのAPIとは何か?何ができるか?こちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
APIを利用可能なOpenAIのモデル一覧
OpenAIでは、テキスト生成、画像認識、言語理解など様々なタスクに対応する複数バージョンのChatGPTモデルを提供しています。以下は、主なモデルの一覧です。
モデル名 | 説明 |
---|---|
Realtime API | リアルタイムの音声入力・音声出力を可能とするモデル |
OpenAI o1-preview | 複雑な推論を可能とする推論モデル |
OpenAI o1-mini | コーディングや数学を得意とする高速な推論モデル |
GPT-4o/GPT-4o mini | マルチモーダルに対応した高速な言語モデル |
GPT-4/GPT-4 Turbo | 言語理解と推論能力に優れ、長文脈にも対応 |
GPT-3.5 Turbo | GPT-3.5の高速版で、コスト効率に優れる |
DALL・E 3およびDALL・E 2 | テキストから画像生成・編集が可能 |
TTS | テキストを音声に変換 |
Whisper | 音声をテキストに変換 |
Embeddings | テキストをベクトル形式に変換 |
詳細については、OpenAIの開発者向けドキュメントを参照してください。
API課金単位はトークン数
API利用料は、選択されたAIモデルと消費されたトークン数(文字列のデータ量を表す単位)に基づいて従量課金されます。トークンは、テキストデータの量を表す単位であり、1トークンは通常、英語での単語や記号(”model”、”text”、”!”、”?”)などを指します。
ただし、言語によってトークンの消費量は異なり、例えば日本語や中国語のような言語は英語に比べて一文を表現するのにより多くのトークンを必要とします。
尚、OpenAIの公式サイトでは、およそ750ワードで1,000トークンになると解説されています。
各AIモデル(例えば、GPT-3.5、GPT-4等)は、その処理能力や応答の質に応じて異なるトークン単価が設定されています。より高度なモデルを使用すると、その分、単価が高くなる傾向がありますが、応答の精度や多様な要求に応えられる能力も向上します。これは、より高度な分析や複雑な応答を必要とするアプリケーションには特に重要です。
実際の料金計算では、以下2つの合計トークン数に基づきます。
- 送信されたリクエストのテキスト量
- AIからの応答テキスト量
料金は、利用されたトークン数に応じた単価に基づいて計算され、これにより利用者は自身の使用量に応じた料金を支払うことになります。また、画像についても、同様にトークン換算されます。
社内導入を検討する際には、予想されるトークン消費量を見積もり、選択するAIモデルに応じた予算計画を立てることが重要です。
関連記事:「AI導入用APIをプラットフォーム別に紹介!各ツールの特徴を徹底解説!」
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OpenAI提供モデル料金プラン比較
下記は、OpenAIの提供する言語モデルの料金一覧です。
モデル | 100万トークン当たりの 料金(入力) | 100万トークン当たりの 料金(出力) | 150×150ピクセル画像の 生成料金(試算) |
---|---|---|---|
Realtime API | テキスト:5ドル 音声:100ドル | テキスト:20ドル 音声:200ドル | – |
OpenAI o1-preview | 15ドル | 60ドル | – |
OpenAI o1-mini | 3ドル | 12ドル | – |
GPT-4o mini | 0.15ドル | 0.6ドル | 0.001275ドル |
GPT-4o | 2.5ドル | 10ドル | 0.000638ドル |
GPT-4 Turbo | 10ドル | 30ドル | 0.00255ドル |
GPT-4 | 30ドル | 60ドル | 対応なし |
GPT-3.5 Turbo | 0.5ドル | 1.5ドル | 対応なし |
ChatGPTのAPI料金プランを比較する際には、各モデルの機能、性能、および料金体系を総合的に考慮する必要があります。上記の表は、主要なモデルである「GPT-3.5 Turbo」、「GPT-4」、「GPT-4 Turbo」、「GPT-4o」、「GPT-4o mini」、「OpenAI o1-preview/mini」の料金を比較したものです。
この表から明らかなように、「GPT-4o mini」は、2024年11月現在で、入力および出力の両方の料金が最も低く設定されており、コストパフォーマンスに優れています。一方、高度な自然言語理解や大量のデータ処理が求められる用途では、「GPT-4」や「GPT-4 Turbo」、「GPT-4o」、そして2024年9月に登場した「OpenAI o1-preview」の採用を検討する必要があります。
「GPT-4」は、より高品質な出力を提供し、複雑な言語タスクに対応できます。さらに、「GPT-4 Turbo」は大規模なコンテキストウィンドウをサポートしており、長文の生成や複雑な問い合わせに適しています。ただし、これらのモデルは料金が高めに設定されているため、コストと性能のバランスを慎重に見極める必要があります。
尚、2024年7月に登場した「GPT-4o mini」が「GPT-4o」の約15分の1で利用できるようになっているため、こちらの利用が今後は増えることが想定されます。
初期段階のスタートアップやコストを重視するプロジェクト、PoCを行う段階のプロジェクトでは、「GPT-4o mini」が適している可能性がありますが、高度な分析や複雑な言語タスクを求める場合は、「GPT-4」や「GPT-4 Turbo」、そして「GPT-4o」の採用を検討する価値があるでしょう。
また、Realtime APIでは、リアルタイムの対話を可能とするモデルとなっており、待機時間を短くする必要のある翻訳機能やAIによるアシスタント機能などでの活用が想定されます。
Embedding・WhisperAPI料金
RAGを行う上で重要となるEmbeddingのAPI料金や、議事録システムを活用する際などに使われるWhisperのAPI料金は以下のとおりです。
モデル | 料金 |
---|---|
Embedding | 0.02ドル(100万トークン当たり) |
Whisper | 0.0062ドル(1分当たり) |
API料金の支払い方法
OpenAIでは、API料金の支払いにクレジットカードを使用することができます。カード情報は以下の手順で簡単に登録できます。
支払い方法の登録手順
- ChatGPTの支払いページにアクセス:ChatGPTのアカウント設定ページから「Billing」を選択します。
- 支払い方法を選択:「Payment Methods」を選択後、クレジットカード情報の登録画面へ進みます。
- 必要な情報の入力: カード番号、有効期限、CVC、および請求先住所など、必要な情報を入力し、手続きを完了させます。
利用上限の設定
API利用料金の急増を防ぐため、利用上限を設定することが推奨されています。「Usage Limits」から、1ヶ月あたりの利用上限額を設定することができます。
ChatGPT API利用料金を節約する5つの方法
APIは従量課金制のため、使用量が多いほどコストが増加します。ここでは、API利用料金をできるだけ抑えるための3つの工夫を紹介します。
無料枠の利用
OpenAIは、新規ユーザーに対し約5ドル分(約750円)の無料枠を提供しています。この無料枠は登録後3ヶ月で有効期限が切れますので、早期の利用をおすすめします。この無料枠をフルに活用することで、実験や小規模なプロジェクトをコストを気にせず進めることができます。
無料枠の範囲を超えた利用が必要になる前に、使用量をモニタリングし、計画的にAPIを使用することが重要です。
最適なAIモデルの選択
利用するAIモデルによって、APIの料金が変わります。各モデルにはそれぞれ得意とするタスクや処理速度、コストが異なります。
例えば、複雑な自然言語理解が不要な簡単なタスクでは、GPT-3.5などの低コストモデルを選択し、高度な理解や複雑な応答が求められる場合のみGPT-4などの高性能モデルを使用するなど、用途に応じてモデルを選ぶことがコスト削減に繋がります。高度なAIモデルは料金が高く設定されているため、用途に応じてコストパフォーマンスの良いモデルを選択することが重要です。
最大トークン数(max_tokens)の適切な設定
応答に必要な情報量を考慮して、max_tokensの値を適切に設定します。不必要に大きな応答が求められない場合は、この数値を小さくすることで、処理に必要なトークン数を減らし、結果として料金を節約できます。
入力文字数の最適化
APIに送るリクエストの文字数もコストに直結します。質問や指示はできるだけ簡潔にし、不要な背景情報や前置きは省略することが推奨されます。これにより、リクエストに必要なトークン数を削減し、料金を節約できます。
英語入力の推奨
OpenAIのAPIは英語のデータに最も最適化されており、他言語に比べてトークン消費が少なくなります。可能であれば、リクエストを英語で行うことで、より少ないトークンで同じ量の情報を伝えることができ、コストを抑えることができます。
このように、無料枠の利用、最適なAIモデルの選択、トークン数の制限などの工夫によって、APIの利用料金を効果的に節約することが可能です。
ChatGPT APIの料金についてよくある質問まとめ
- GPTのAPIに無料枠はありますか?
はい、新規ユーザーには登録から3ヶ月間有効で約5ドル分(約750円)の無料枠が提供されます。この無料枠を利用するためには、アカウント登録時にクレジットカード情報の提供が必要ですが、無料枠内の利用に限り料金は発生しません。
- GPT APIの支払い方法を変更するにはどうすればよいですか?
支払い方法は、OpenAIのアカウント設定ページで変更できます。「Payment Methods」セクションを選択し、新しい支払い情報を追加するか、既存の情報を更新してください。
まとめ
ChatGPT APIの利用では、料金プランを理解し、
このガイドがChatGPT API利用時の有益な情報源となることを期待しています。
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