GPT-5.1とは?無料ChatGPTで使える?提供モデルの種類・料金・GPT-5との比較まで徹底解説!
最終更新日:2025年12月29日

- GPT-5.1は「Instant」「Thinking」を中心としたGPT-5の改良版で、知能と会話スタイルの両方が強化されたモデル群
- Instantはより温かく会話的になり、難易度に応じて思考量を変えるアダプティブ・リーズニングで応答精度が向上
- Thinkingは高度推論向けに最適化され、簡単な質問は高速に、複雑な質問は丁寧に処理するよう改善
- 安全性評価ではGPT-5と同等または改善が見られ、一部指標で軽微な悪化があるものの全体的に安定した性能を維持
- トーンや応答特性を調整できるパーソナライズ機能が拡張され、より好みに合った使い方が可能に
OpenAIは2025年11月12日、GPT-5シリーズをアップグレードしたモデル「GPT-5.1」を公開し、ChatGPTの知能面と会話スタイルの両方を強化しています。
GPT-5.1では、より会話的で温かい応答を行う「GPT-5.1 Instant」と、質問内容に応じて思考時間を調整する高度な推論モデル「GPT-5.1 Thinking」が提供されています。これらのモデルは、既存のGPT-5と比べて、指示の守り方、説明のわかりやすさ、安全性評価などの面で改善されています。
本記事では、GPT-5.1の料金・提供モデルの種類・GPT-5との比較までを徹底的に解説します。
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目次
GPT-5.1とは?
GPT-5.1 in ChatGPT is rolling out to all users this week.
It’s smarter, more reliable, and a lot more conversational.https://t.co/SA1Q1GPyxV
— OpenAI (@OpenAI) November 12, 2025
GPT-5.1は、GPT-5をアップグレードしたAIモデル群であり、「GPT-5.1 Instant」と「GPT-5.1 Thinking」を中心に構成されています。
GPT-5.1 Instantは、GPT-5導入時に一部で「冷たい」と指摘された会話スタイルよりも親しみやすい話し方で、指示の解釈と追従が改善されています。GPT-5.1 Thinkingは、高度な推論モデルで単純なタスクを素早く、複雑なタスクは時間をかけて正確に回答します。
また、ChatGPTのトーンを簡単に設定できるパーソナライズ機能も導入されており、ただ賢いだけでなくユーザーにとって心地よい口調で会話を行うことができます。
表向きには、会話トーンやスタイルの改良が前面に出されていますが、今回のGPT-5.1の核心は、AIがタスクの難易度を判断して、考える時間(=推論コスト)を最適化する適応型推論 (Adaptive Reasoning)と、より徹底した応答特性のパーソナライズ化という大胆な新機能にあります。
2025年12月には早くもGPT-5.2がリリースされ、5.1はレガシーモデルとされています。
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GPT-5.1の提供モデルの種類


GPT-5.1には主に二つのモデルがあります。それぞれについて説明したのちに、Auto機能の紹介とAPIでの提供形態についてもご紹介します。
GPT-5.1 Instant
GPT-5.1 Instantは、気軽に使われることを想定しているモデルであり、より温かく、会話的なスタイルをとるように調整されています。明確で役に立つ回答を維持しつつ、従来よりも遊び心のある応答を返します。
このモデルは、ユーザーの指示に従う能力が改善されており、「実際に聞かれたこと」に答える傾向が高まっているとされています。
さらに、GPT-5.1 Instantはアダプティブ・リーズニング機能を備えており、難しい質問に対しては応答前により多くの「思考」を行います。容易な質問に対しては必要以上に時間をかけないよう調整されます。
この仕組みにより、数学やコーディングのベンチマーク(AIME 2025やCodeforcesなど)で有意な改善が確認されています。
GPT-5.1 Thinking


GPT-5.1 Thinkingは、高度な推論タスク向けのモデルであり、より複雑な問題に対して深く考えることを目的としています。各質問に対する思考時間を、従来のGPT-5 Thinkingよりも精密に調整できるようになったとされています。
一方、簡単なタスクはGPT-5より高速に処理します。
具体的には、代表的なChatGPTタスク分布において、最も簡単なタスクでは従来モデルのおよそ2倍の速さで応答し、最も難しいタスクでは従来モデルのおよそ2倍の思考時間をかける、といった傾向が示されています。
表向きには、会話トーンやスタイルが取りざたされていますが、今回のバージョンアップの真の核心は、AIが「タスクの難易度」を自ら判断し、考える時間(=推論コスト)を最適化するという新機能にあります。
GPT-5.1 Auto
GPT-5.1 Autoは、ユーザーがモデルを明示的に選ばなくても、クエリごとに最適なモデルを自動選択する仕組みとして継続して提供されます。そのため、ほとんどのケースではユーザーがモデルを意識する必要はなく、自動ルーティングによって適切なモデルが選ばれます。
この自動ルーティングは、単にAIの思考モデル(InstantかThinkingか)を選ぶだけではありません。ユーザーの指示が、NotionやGoogle Drive、Slackといった連携(Apps in ChatGPT)済みの外部アプリケーションのデータ参照や操作を必要とするかもインテリジェントに判断します。
GPT-4oやGPT-5は、簡単な質問にも難問にも、ほぼ同じ巨大なモデルが全力で処理にあたっていました。これは、簡単なタスクには非効率でした。
GPT-5.1では、適応型推論により、まずタスクの難易度を自己評価します。簡単なタスクは「Instant」で浅く速く、複雑なタスクは「Thinking」で深く遅く処理します。
例えば「Google Driveにある先週の議事録を要約して」「Notionのタスクリストにこれを追加して」といった指示の場合、Autoモードはこれを認識し、連携機能を呼び出してタスクを実行します。
GPT-5.1は無料で使える?
リリース時点では、GPT-5.1はPro、Plus、Businessといった有料プランのユーザーのみが利用可能です。追々、無料ユーザーやログインしていないユーザーにも展開していく予定となっています。
なお、GPT-5.1は順次ChatGPTの唯一のデフォルトモデルとなる予定です。
デフォルトモデルがGPT-5.1となっている場合、GPT-5などの従来のモデルを使用するには、設定からレガシーモデルを表示できるようにする必要があります。
以下の画面のように設定から追加モデルの表示をONにしたうえで、モデル選択画面から、使用したいモデルを選択しましょう。


APIでの提供形態
APIについては、GPT-5.1 Instantが「gpt-5.1-chat-latest」として、GPT-5.1 Thinkingが「GPT-5.1」として提供されます。
開発者はAPIを利用してChaTGPTを自社システムに組み込む際、この適応型推論のコスト使用量を明示的に設定できるようになりました。 none (最速・低コスト) から low, medium, high (最高品質・高コスト) まで選択可能です。
「ユーザー課金機能はhighに設定」「無料のチャットボットはlowに設定」といった、戦略的なリソース配分が可能になります。
これは、RAG(検索拡張生成)システムにおいても同様です。
例えば、社内マニュアルを検索して回答するような定型的なRAGでは「low」設定でコストを抑えることができます。一方で、複数の専門文書や判例を深く読み解き、それらを比較・分析して回答を生成するような高度なRAGでは「high」設定(またはThinking API)を活用可能です。
検索・生成タスクの難易度に応じた使い分けが極めて重要になります。
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GPT-5.1はパーソナライズ機能が大きく拡張


GPT-5.1のモデル改善とあわせて、ChatGPTのパーソナライズ機能も拡張されています。
トーンやスタイルの変更
以前から用意されていたプリセットのスタイル設定を見直し、より実際の利用パターンに即した形に更新されました。
具体的には以下の新しい選択肢が追加されています。
- Default(バランスの取れたスタイル)
- Friendly(旧Listener:親しみやすく会話的)
- Efficient(旧Robot:簡潔で素っ気ないスタイル)
- Professional(洗練されて正確なトーン)
- Candid(率直で励ますようなトーン)
- Quirky(遊び心があり想像力豊かなトーン)
- Nerdy(旧Nerd)
- Cynical(旧Cynic)
ユーザーが自分の好みや用途に合わせて、ChatGPTのキャラクターを素早く切り替えられます。
また、ChatGPTは会話の中でユーザーが特定のトーンやスタイルを繰り返し求めている様子を検知すると、パーソナライゼーション設定を更新することを提案する機能も追加されています。
応答特性の細かなチューニング
プリセットのスタイルに加えて、より細かく応答特性を調整したいユーザー向けに、ChatGPTのパーソナライゼーション設定から直接、いくつかの特性をチューニングできる機能も実験中とされています。
応答の「簡潔さ」「温かさ」「ざっと読みやすさ(scannableかどうか)」「絵文字を使う頻度」といった項目について、ユーザーが好みの度合いを設定できるようになります。
設定の即時反映とカスタムインストラクションの遵守
パーソナライゼーション設定に関しては、変更がすべてのチャットに即時反映されるようになったことも重要な変更点です。
これまではベーススタイルやトーン、カスタムインストラクションの設定変更は、新しく開始した会話にのみ適用されていましたが、アップデート後は、進行中の会話を含むすべてのチャットに対してすぐに反映されるようになっています。
パーソナライズ機能の使い方


設定を開き、サイドバーからパーソナライズを選択するだけで簡単に設定を行えます。トーンやカスタム指示、ユーザーの情報などを入力・更新したら保存をクリックし変更を反映しましょう。
AIエージェントにつながるGPT-5.1の新ツール


APIには、AIがより自律的に動くための強力な新ツールshellとapply_patchが追加されました。
- shell:許可された範囲でサーバーやローカルマシンのコマンド(シェル)を直接実行できるようになりました。
- apply_patch:より確実に動作するコードパッチ(修正案)を適用できるようになりました。
AIが単なる「相談役」から、自らシステムを操作しタスクを完遂する「実行役(エージェント)」へと大きく進化しています。
例えば、「顧客からの問い合わせメールをトリガーに、AIがデータベースを検索し、問題点を特定し、shellツールで関連サーバーを再起動し、顧客に完了報告メールを送る」といった一連の業務を自律的に行うサービスの構築が、より現実味を帯びてきます。
自社システムとの連携、特にインフラ操作やコードの自動デプロイを任せる道が開かれますが、同時に新たなセキュリティリスクも生まれます。AIにどこまでの実行権限を渡すか、特にshellツールを活用する場合のセキュリティと監視体制をどう構築するかは慎重な検討が必要です。
プロンプトインジェクション攻撃などによりAIが乗っ取られた場合、被害がシステム全体に及ぶ可能性があります。
GPT-5.1とGPT-5の回答を比較
GPT-5.1はGPT-5に比べ、会話の温かみや指示に従う能力が改善されているとされています。
まず、一つ目は「ストレスを感じているので、リラックスできるヒントが欲しいです」と聞いた時の回答の比較です。GPT-5が聞かれたことにただ答えているだけである一方で、GPT-5.1は名前の呼びかけや励ましの言葉(I’ve got you, Ron)が含まれています。


次は、「常に6語で応答してください」という指示に対する回答の比較です。GPT-5は2回目の返事でルールを破ってしまっていますが、GPT-5.1は最後まで6語で返答できています。


利用者の声
GPT-5とGPT-5.1(GPT-4o)を比較しているXの投稿をご紹介します。GPT-5の課題とされていた、文章の硬さについては改善され回答のわかりやすさは改善しているという声が多い印象でした。
GPT-5とGPT-5.1の比較。
同じプロンプトだけど、分かりやすさが大幅に向上してるのがわかると思う。
「分かりやすさ」「人間らしさ」はGeminiの強みでGPTの大きな弱みだったけど新モデルになって切り替える必要性が薄れたな〜 https://t.co/XHC7cWX9Tp pic.twitter.com/rHsuOoaOOW— すぐる | ChatGPTガチ勢 𝕏 (@SuguruKun_ai) November 12, 2025
一方で、親しみやすさという意味で高く評価している人も多いGPT-4oと比べると、文章の自然さはやや劣っていると評価している人もいるようです。
【GPT5.1がついに来ました!】
今回のアップデートでは、
5モデルであった「文章の硬さ」の改善がメイン。noteやXの投稿など、
成果物を作るのにも影響しそうだ…ということで、3モデルを比較しました!
・GPT-5.1(1枚目)
・GPT-4o(2枚目)
・GPT-5(3枚目)それぞれの僕のGPTsを、… pic.twitter.com/LgaQAXiTEa
— しょー (@sho_blog11) November 13, 2025
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GPT-5.1の安全性
以下では、GPT-5.1の安全性を、様々な指標を元に解説していきます。
Production Benchmarksによる安全性評価


GPT-5.1では、「Production Benchmarks」と呼ばれる評価セットを用いて、安全性に関する基準性能が確認されています。これは実際の利用状況に近い、難易度の高い会話例をもとに作られたもので、従来モデルがまだ理想的な応答を返せていなかったケースを意図的に集めた評価用データです。
そのため、ここで示されるエラー率は、平均的な本番トラフィックでの挙動を直接反映するものではなく、「最も難しいケースに近い状況でどこまで改善できているか」を見るための指標とされています。なお、数値は高いほうが良い結果となります。
性能低下がみられる指標もありますが、gpt-5.1-instantは、以前のgpt-5-instant-aug15と比較するとすべてのカテゴリで上回っています。改善の余地はあるとされていますが、gpt-5.1-thinkingとgpt-5.1-instantは全体としてGPT-5系のモデルと同程度の安全性能を示しています。
ジェイルブレイク耐性


ジェイルブレイクと呼ばれる不適切な回答を引き出すための攻撃的なプロンプトに対する耐性も評価されています。
この評価の結果として、gpt-5.1-instantは、gpt-5-instantよりも高いnot_unsafeスコアを示し、ジェイルブレイク攻撃に対する耐性が向上していることが報告されています。
gpt-5.1-thinkingについては、gpt-5-thinkingにわずかに劣るもののほぼ同等の性能を示しており、ジェイルブレイクに対する堅牢性は維持されていると言えます。
画像入力を含む安全性評価


テキストと画像を組み合わせた入力に対する安全性評価も行われています。ここでは、ChatGPTエージェントの導入時に用いられた、ヘイトスピーチや極端主義、違法行為、攻撃計画、自傷、性的・エロティックな被害に関するカテゴリを対象とし、ポリシー違反となる出力を避けられたかどうかをテキスト入力のときと同様にnot_unsafe指標で評価しています。
結果として、gpt-5.1-instantとgpt-5.1-thinkingは、ヘイトスピーチや極端主義、違法行為、攻撃計画、性的・エロティックな被害といったカテゴリにおいて、概ねGPT-5のモデルと同程度の安全性能を示しています。
一方で、自傷関連の画像入力を含むプロンプトについてはgpt-5.1-thinkingで悪化が見られ、この点については今後さらに改善に取り組むとされています。
参照:システムカード
GPT-5.1についてよくある質問まとめ
- GPT-5.1とは何ですか?
GPT-5.1は、OpenAIがGPT-5シリーズをアップグレードしたモデル群で、「GPT-5.1 Instant」と「GPT-5.1 Thinking」を中心に構成されています。
従来のGPT-5と比べて、指示の守り方、説明のわかりやすさ、安全性評価などの面で改善されています。
- GPT-5.1 InstantとGPT-5.1 Thinkingの違いは何ですか?
GPT-5.1 Instantは、日常的に気軽に使うことを想定したチャットモデルで、より温かく会話的なスタイルをとりつつ、実際に聞かれたことに答える指示追従性が高められています。
一方、GPT-5.1 Thinkingは高度な推論向けモデルで、質問の難易度に応じて思考時間を精密に調整し、簡単なタスクは従来より速く、難しいタスクにはより長く時間をかけて回答するよう設計されています。
まとめ
GPT-5.1は、ChatGPTの知能面と会話体験の両方を強化することを目的として導入されたモデル群です。
安全性評価やジェイルブレイク耐性、画像入力を含むさまざまなカテゴリにおいて、GPT-5.1モデルが多くの点でGPT-5世代と概ね同等か、より高い性能を示していることが示されています。同時に、一部のカテゴリでは軽微な性能低下が観測されていることも明記されており、今後も改善を継続するというスタンスが示されています。
また、GPT-5.1のリリースと同時に、ChatGPTのパーソナライズ機能も拡張されており、トーンやスタイルのプリセットオプションの見直しや、応答の簡潔さ・温かさ・絵文字の頻度といった特性を細かく調整できる実験的な機能が導入されています。


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