GPT-4 Turboとは?ChatGPTはどう進化?特徴とメリット、料金プラン比較・API活用方法、注意点徹底解説!
最終更新日:2024年11月08日
ChatGPTに搭載された最新のLLM「GPT-4 Turbo」の登場により、ビジネスでの活用の可能性がさらに広がっています。
事業活用を検討中の経営者や起業家の方々に向けて、
ChatGPTとはなにか、機能や使い方事例をこちらの記事で、LLMとはなにか、こちらで詳しく説明していますので併せてご覧ください。
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目次
GPT-4 Turboを搭載したChatGPT5つの特徴
GPT-4 Turboは、従来のGPT-3.5と比べて以下のような点が強化されています。さらに、GPT-4oの発表でますますGPTは進化しています。
関連記事:「GPT-4oとは?何がすごい?OpenAIの与えた衝撃と活用方法を徹底解説!」
より長文のコンテキストに対応
GPT-4 Turboは最大12.8万トークン(約300ページ分のテキスト)の読み込みが可能になりました。これにより、複雑で長い文脈も理解した上で的確な回答を生成できます。
これまで、GPT-3.5では4,096トークン、GPT-4では32,768トークンがトークン上限となっていました。
対応トークン数が大きくなることにより、例えば論文などの長文を適切に理解できるなど、活用の幅が広がります。
高度なプログラミングタスクをサポート
JSON形式のデータ処理やAPIとの連携など、より精密なコーディングが可能になりました。開発現場でChatGPTを用いたプログラミング活用の幅が大きく広がります。
画像の認識・処理機能
マルチモーダル機能が追加されて画像の入力ができるようになり、画像に関する質問に答えたり、画像を分析して新たなアイデアを提案したりできるようになりました。
人間のような自然な音声読み上げ
テキストを入力すると、自然な抑揚のついた音声で読み上げてくれる機能が追加されました。音声コンテンツ制作の効率化が期待できます。
最新の学習データに対応
GPT-3.5までは2021年9月までの情報でしたが、GPT-4 Turboは2023年4月までのデータを学習しているため、より時事性の高い回答が得られます。
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GPT-4 Turbo料金プランガイド
この章ではGPT-4やGPT-4 Turboを使用するための料金プランを紹介します。ChatGPT無料版と有料版(ChatGPT Plus)、個人向けと企業向け、APIについてそれぞれ解説しています。
GPT-4利用には有料版が必要
まず、GPT-4 Turboの前に、GPT-4について解説します。
ChatGPTには無料版と有料版のChatGPT Plusがあり、機能に応じて料金プランが異なります。 ChatGPTでGPT-4を使用する場合、有料版へのアップグレードが必要です。以下の表では無料プランとの比較を行っています。
機能 | 無料版 | 有料版 |
---|---|---|
対話による質問応答 | ◯ | ◯ |
GPT-4の使用 | × | ◯ |
マルチモーダル入力(画像解析など) | 限定 | ◯ |
画像生成 | 限定 | ◯ |
データ分析 | 限定 | ◯ |
カスタムGPTの作成 | × | ◯ |
無料版では基本的な質問応答はできるものの、他の高度な機能は大きく制限されています。
個人向けと企業向けのどちらがいい?
ChatGPTには、企業向けのTeamプランとEnterpriseプランも存在します。GPT-4モデルを使用できる点は共通ですが、企業向けはセキュリティや管理機能に優れています。 以下の表では個人向け(Plusプラン)と企業向け(Teamプラン、Enterpriseプラン)の比較を行っています。
特徴 | Plus プラン | Team プラン | Enterprise プラン |
---|---|---|---|
対象ユーザー | 個人 | 小規模チーム | 大企業 |
月額料金 | 20ドル | 25ドル/人(年額課金) 30ドル/人(月額課金) | 企業規模に応じて変更 |
データ保護・プライバシー | 個人レベルのセキュリティ | チーム内での限定公開が可能 | 人数制限なしで限定公開が可能 |
管理機能 | なし | 管理コンソール、チーム管理機能 | 管理コンソール、チーム管理機能 |
個人利用の場合はPlusプランで十分ですが、企業に導入する場合はセキュリティや管理機能に優れたTeamプランやEnterpriseプランの検討をおすすめします。
GPT-4 TurboにはAPIが必要
GPT-4 TurboはAPIでのみ利用することが可能です。(但し、Microsoft copilotで活用されているGPTは2024年3月にGPT-4 Turboに置き換えられています。)
OpenAIの各APIを使う場合の料金プランを紹介します。APIとはWebサービスの間を連携するための機能で、開発者が他のソフトウェアにChatGPTのような対話機能を組み込みたい場合に使用できます。
APIの料金は使用するAIモデルと、使用量に応じた従量課金制となっています。使用量は「トークン」と呼ばれる文字のデータ量を表す単位で決まります。以下の表では、代表的なモデルである「GPT-4」「GPT-4-Turbo」「GPT-4o」「GPT-4o mini」の料金比較をしています。
GPT-4 | GPT-4 Turbo | GPT-4o | GPT-4o mini | |
---|---|---|---|---|
100万トークン当たりの料金(入力) | 30ドル | 10ドル | 2.5ドル | 0.150ドル |
100万トークン当たりの料金(出力) | 60ドル | 30ドル | 10ドル | 0.600ドル |
コンテキストウィンドウ | 8k | 128k | 128k | 128k |
この比較表から以下が分かります。
- 「GPT-4o mini」は格安
- 「GPT-4-Turbo」「GPT-4o」はコンテキストウィンドウが大きいにも関わらず、「GPT-4」よりも安い
ここでコンテキストウィンドウとは、AIの短期記憶のようなもので、大きな値を取るほど、以前の会話の文脈を踏まえた回答が可能となります。「GPT-4-Turbo」が安価な理由は開発者向けに最適化されていて、幅広い応用を期待しているからだと考えられます。
関連記事:「AI導入用APIをプラットフォーム別に紹介!各ツールの特徴を徹底解説!」
GPT-4 Turboをビジネスで活用するメリット
GPT-4 Turboは多岐にわたる業務でビジネスに貢献できます。ここでは、各業務におけるGPT-4 Turbo活用のメリットを具体的に解説します。
業務の自動化・効率化
GPT-4 Turboを導入することで、以下のような業務の自動化・効率化が可能になります。
機能 | 説明 |
---|---|
FAQ対応の自動化 | よくある質問への回答をGPT-4 Turboに学習させることで、問い合わせ対応を自動化できます。 人的コストの削減と24時間365日の対応が実現します。 |
議事録の自動作成 | 会議の音声データをGPT-4 Turboに入力することで、議事録を自動生成できます。 手作業での議事録作成に比べて大幅な時間短縮が可能です。 |
データ入力の自動化 | 手書きの文字をOCRでテキスト化し、GPT-4 Turboで内容を理解・分類することで、データ入力作業を自動化できます。 |
議事録作成だけを考慮するなら、議事録作成専用AIツールの活用もぜひ検討してください。議事録作成AIツールのメリットについてはこちらの記事で解説しています。
契約書のリスクチェック
GPT-4 Turboに契約書のテキストデータを入力し、リスクのある箇所をチェックさせることができます。具体的には以下のようなメリットがあります。
メリット | 説明 |
---|---|
漏れのない確認 | 人手でチェックする場合に比べ、GPT-4 Turboなら契約書の全文を漏れなく確認できます。 見落としによるトラブルを防止できます。 |
専門知識の補完 | 法務の専門家でなくてもGPT-4 Turboがリスクのある箇所を指摘してくれるため専門知識不足を補えます。 |
時間の短縮 | 膨大な分量の契約書もGPT-4 Turboなら瞬時に確認できます。 契約書チェックにかかる時間を大幅に短縮できます。 |
マーケティング活動の強化
GPT-4 Turboをマーケティング業務に活用することで、以下のようなメリットが得られます。
メリット | 説明 |
---|---|
ペルソナの明確化 | GPT-4 Turboに顧客データを学習させることで、ペルソナ(理想的な顧客像)を明確にできます。 的確なターゲティングが可能になります。 |
A/Bテストの効率化 | 広告の見出しやランディングページのデザインなど、GPT-4 Turboを使ってバリエーションを大量に作成し、A/Bテストを効率的に行えます。 |
トレンド分析の自動化 | SNSの投稿データなどをGPT-4 Turboに分析させることで、マーケットのトレンドを自動的に把握できます。 機敏な戦略立案に役立ちます。 |
新商品開発のアイデア出し
新商品や新サービスの開発にGPT-4 Turboを活用することで、以下のようなメリットがあります。
メリット | 説明 |
---|---|
発想の幅の拡大 | 人間の発想力では思いつかないようなアイデアもGPT-4 Turboなら提案してくれます。斬新な商品コンセプトの創出に寄与します。 |
競合調査の効率化 | 競合他社の商品情報をGPT-4 Turboに学習させることで、自社商品との差別化ポイントを効率的に洗い出せます。 |
開発コストの削減 | アイデア出しの段階でGPT-4 Turboを活用することで、実際の開発に着手する案件を絞り込めます。無駄な開発コストを削減できます。 |
チャットボットとの連携
GPT-4 Turboを既存のチャットボットと連携させることで、以下のようなメリットが得られます。
メリット | 説明 |
---|---|
問い合わせ対応の自動化 | よくある質問への回答をGPT-4 Turboが24時間365日行ってくれるため、人的コストを削減しつつ顧客満足度を高められます。 |
ヒューマンエラーの防止 | オペレーターが不適切な応対をしてしまうリスクを、GPT-4 Turboとの連携により回避できます。ブランドイメージの毀損を防げます。 |
多言語対応の実現 | GPT-4 Turboは多言語での対話が可能なため、チャットボットに組み込むことで、グローバル市場での顧客サポートを効率化できます。 |
GPT-4 Turboを活用する上での4つの注意点
GPT-4 Turboは非常に優れた言語モデルですが、いくつか注意点もあります。
情報の正確性は100%ではない
GPT-4 Turboの回答はあくまで予測モデルに基づくものであり、事実と異なる内容が含まれる可能性があります。重要な意思決定には人間の判断が不可欠です。
データの機密性への配慮
GPT-4 Turboに企業の機密情報を学習させる際は、情報漏洩のリスクを十分に検討する必要があります。
悪用防止の対策
GPT-4 Turboの性能の高さを悪用して、フェイクニュースの拡散やなりすましなどが行われるリスクがあります。適切な管理体制の構築が求められます。
APIの利用コスト
GPT-4 TurboのAPIを利用する場合は、トークン数に応じた料金が発生します。費用対効果を慎重に見極める必要があります。
GPT4についてよくある質問まとめ
- ChatGPTの無料版と有料版は何が異なりますか?
有料版ではGPT-4、GPT-4 Turboなどの高度なAIモデルを用いて質の高い回答が可能です。また、画像生成やデータ分析機能を使用することも可能です。カスタマイズされたGPTを自作できる点も大きな魅力です。
- GPT-4 Turboの特徴は?
- より長文のコンテキストに対応
- 高度なプログラミングタスクをサポート
- 画像の認識・処理機能
- 人間のような自然な音声読み上げ
- 最新の学習データに対応
- ChatGPTに企業向けのプランはありますか?
はい、企業向けにTeamプランとEnterpriseプランがあり、個人向けのプランよりもセキュリティや管理機能が強化されています。
まとめ
GPT-4 Turboは、ビジネスの生産性向上と競争力強化に大きく貢献する可能性を秘めた言語モデルです。一方で、導入に際しては適切なリスク管理も重要になります。
自社の業務内容や組織体制、セキュリティポリシーなどを総合的に勘案し、GPT-4 Turboの特性を最大限に活かせる活用方法を見出していくことが肝要です。
先進企業の取り組み事例なども参考にしながら、GPT-4 Turboを味方につけることで、ビジネスの新たな地平を切り拓いていきましょう。
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