IoTとAIの連携で何ができる?統合効果、課題、活用方法、実際の活用事例14選徹底解説!
最終更新日:2026年03月06日
記事監修者:森下 佳宏|BizTech株式会社 代表取締役

- IoTで収集した膨大なデータをAIで即時処理することで、現場でのリアルタイムな意思決定と局所最適(エッジAI)が可能になります
- 振動、音、電流波形などの多角的なセンサーデータとAIを組み合わせることで、故障の予兆を早期に検知し、メンテナンスコストの劇的な適正化を実現します
- 現場データは変化するため、作って終わりではなく監視・更新・ロールバックを含む“保つ仕組み”が成果を左右
注目のコンピューターテクノロジーとして語られることの多いAI(人工知能)とIoT。これからの社会を変えていく重要な技術として様々な場面で導入が進められています。
簡単に言えば、AIは“判断エンジン”、IoTは“現場の神経網”です。IoTはセンサー/機器から現場データを集めて運びます。そして、AIは集まったデータから状態推定・予測・最適化を行い、必要なら制御(人の指示/自動制御)へつなぐのです。
スマート農場や製造業、介護の現場など今まで考えられもしなかったシーンでのIoTセンサーとエッジコンピューティングの活用も増えています。
そして、今や生成AI/LLM(大規模言語モデル)が「データの読み解き方(UI)」と「運用(意思決定〜実行)」を一段自動化し始めています。
今回はIoTデバイスとAIを高度に連携させることで、いかにして現場の「自律化」や「予知保全」を実現し、事業競争力を高めるかを解説します。さらに、センサーの種類や選び方、IoTセンサーとAIを組み合わせたさまざまな産業での活用事例を紹介します。
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目次
- 1 IoTとは?
- 2 なぜAIとIoTを連携させるべきか?
- 3 AIとIoTの活用方法は?
- 4 【計測対象別】IoTセンサーの種類は?
- 5 IoTセンサーの導入事例14選
- 5.1 IoTセンサーで得た環境データをAIで分析するスマート農業(京セラ)
- 5.2 AIで病害感染のリスクを予測(ボッシュ)
- 5.3 水位センサーで河川増水の危険検知(YDKテクノロジーズ)
- 5.4 太陽光発電施設の通電状況を遠隔監視(サニックス/コネクシオ)
- 5.5 オフィス・飲食店の着席状況を圧力センサーで見える化
- 5.6 IoTセンサーから得るビッグデータをAI解析する自律型工場(キオクシア)
- 5.7 画像センサーで自動車運搬船の作業安全性向上(川崎汽船/IBM)
- 5.8 介護における次世代の見守りシステム(マクニカ/オムロンヘルスケア)
- 5.9 駐車場の空きをIoTセンサーとAIで管理(オプテックス/徳島県/ソフトバンク)
- 5.10 工作機械のIoT化で生産性向上(ファナック/NTTコミュニケーションズ/富士通)
- 5.11 IoTセンサーとAIを用いて事故リスクを警告(日立物流)
- 5.12 Teslaの自動運転車
- 5.13 NestLab:スマート空調システム
- 5.14 ロールスロイス:航空エンジン設計
- 6 IoTセンサーをAIを連携させる際の選び方や注意点は?
- 7 IoTとAIの連携についてよくある質問まとめ
- 8 まとめ:AIによるIoTセンサー導入のご相談はAI Marketへ
IoTとは?

IoT(Internet of Things)は「モノのインターネット」と翻訳され、あらゆるモノがインターネットに繋がっている状態を構築する技術を指します。
私たちの身の回りにある多くの機器にはデータを処理するためのチップやデバイスが内蔵されています。IoTの技術を活用することで、これらは単にプロセス処理のためだけではなく、端末同士が相互に情報のやり取りを行ったり、インターネットを介してクラウドサーバとデータの連携ができるような仕組みになっています。
取得した情報をやり取りすることができるようになることで、一つひとつのデバイスは情報端末としての役割を果たし、データを別の場所に送信したり、スマートフォン等を介して遠隔からの操作なども可能になります。
インターネットと接続ができるこれらの端末はIoT端末とも呼ばれます。
IoTデバイスにおけるエッジコンピューティングとクラウドの役割分担
IoTは特に、コンピューターの情報処理をそのデータが発生した場所(例えば自宅のリビングなど)で処理して実行することを可能にします。
- IoT自体は「モノをつなぐ仕組み」ですが、IoTを“どう設計するか”でエッジ/クラウドの役割が決まります。
- エッジ処理:遅延を減らす/通信が不安定でも動かす/機微データを外に出さない
- クラウド処理:全体最適(横断分析)/学習・モデル管理/複数拠点の統合
つまりエッジは“場所”ではなく、アーキテクチャ上の役割分担です。
これによって、高速な処理が可能となり、大型コンピューターによる中央演算処理によらない局地的なデータコンピューティング(エッジコンピューティング)を実現しています。
IoTセンサーによる高頻度データ収集とAI分析の相乗効果
IoTセンサーは、自然現象や物理的な動きを受信してデータに変換する従来のセンサー機能に加えて、ネットワークに接続してデータを送信したり、収集・管理できるセンサーです。
IoTセンサーの急速な発展により、今までは収集が難しかった、または収集するためのコストが莫大だったデータを大量に収集できるようになりました。IoTセンサーによって集める大量のデータを、効率よくスピーディに活用するためにはAIによるデータ分析が欠かせません。
今までになかった多くの分野でIoTセンサーとAIの組み合わせによる自動化・省力化が進んでいます。 また、IoTセンサーの普及と合わせて、エッジAIと呼ばれる、IoTセンサーとAIをエッジ環境(クラウド環境でAIによる推論を行わない)で活用する事例も多くなっています。
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なぜAIとIoTを連携させるべきか?

IoTをビジネスに導入した場合、もしそれぞれのデータが発生した現場での処理を一つひとつプログラムするようなことになれば膨大な手間がかかります。
しかし、IoTのデータ端末にAIを取り入れることで、社会の全場面で個別・最適のデータ処理を実行できるようになるのです。
リアルタイム分析による意思決定速度の向上
IoTとAIが同時に機能することにより、AIによるデータ分析の能力は飛躍的に向上します。情報が発生する現場から最新のデータをいつでも取得してくれるIoTと、受け取ったデータを処理可能なAIによるデータ処理を掛け合わせることで、「リアルタイム分析」が可能です。
さらにこの分析結果は同時に更新されたIoTの情報でその都度評価されます。現場データは季節・設備劣化・原材料・作業者で分布が変わるため、AI×IoTでは作るより保つが勝負です。
エッジとクラウドの階層化によるコンピューティングリソースの最適配置
IoTが取得したデータをデバイスまたはチップレベルでAI処理する場合、AI-IoTシステムはデータが発生した場所でそのままAIが処理を行います。これは局所的なデータ分析を行うエッジコンピューティングまたはエッジAIと呼ばれる技術です。
エッジとは、日本語で「縁(ふち)」を意味し、コンピューターが処理を行うための末端であることを指します。
さらにこのIoTで取得したデータを、より上位の処理のために必要な情報源として集計しクラウドで活用すれば、同じデータについてより広域的なデータ処理を行うこともできます。
このようにデータ取得と処理の階層を分けることで、システム実装上のエッジコンピューティングとクラウドコンピューティングのリソースを配分することができます。局所最適と全体最適の2つの視点から状況をとらえることができるのです。
なぜAIとIoTを組み合わせてDXを実現すべきか、AIとITの違いについてこちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。
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AIとIoTの活用方法は?

AIとIoTの結合によるソリューションとして、社会に重要な影響を与えると思われる用途を4つ紹介します。
ウェアラブルデバイスを用いた生体情報モニタリングとヘルスケア
Apple Watchなどのウェアラブルデバイスは、ユーザーが指定した条件に合わせて継続的に状況をモニターします。血圧や心拍数などの健康データは個人のヘルスケアに、スポーツやフィットネスの場では体調をモニタリングすることに役立つでしょう。
ワイヤレスヘッドフォンやバーチャルリアリティデバイスなど、AI内蔵のウェアラブルデバイスは今後も続々と社会に広がっていきます。
スマートホームにおけるエネルギー消費の最適化
私たちの住む家もIoTとAIによる情報化が進み、より便利で快適なスペースとなっていくでしょう。空調や照明など、個人の好みを認識し、過ごしやすい環境が自動的に設定することなどができます。
AIが好みや習慣に合わせて音楽を選んでくれるスマートスピーカーや、コーヒーを淹れてくれるコーヒーメーカー。さらに必要な領域以外の電気や冷暖房では機能を「待ち」の状態にすることでエネルギー消費を抑え、環境負荷を最低限にすることもできます。
スマートシティにおけるエネルギー消費の最適化
すべての公共サービスにIoTとAIを導入することで、より安全で過ごしやすいシティライフを提供することができます。都市全体のエネルギー消費を最適化してエネルギーグリッドに送り、広域での供給量をコントロールする等が例として挙げられるでしょう。
設備単体ではなくライン/建屋/拠点で需給を最適化できます。
インドのデリーでは、市内の道路渋滞を緩和する「インテリジェント交通管理システム」が導入されています。ポイントごとのデータを公開し、オープンリソースで分析することによって町全体の都市計画に反映させれば、より豊かで安全なまちづくりにつながるでしょう。
産業用設備に対する異音・振動検知を用いた予知保全の実装
異音/振動/電流波形+稼働ログで異常兆候を早期検知します。工場にはさまざまな産業用機械やロボットが設置されています。機械やロボットにIoTセンサーを内蔵することができます。
産業IoT(Industrial Internet of Things: IIoT)と呼ばれるこの技術にAIを追加することで、作業ミスによる品質低下や怪我につながる事故を劇的に減少させることができるようになります。振動センサーと連動させた予知保全も可能です。
関連記事:「予知保全(予兆保全)とは?予防保全・事後保全との違い、メリット・デメリット・導入方法・注意点を解説」
自律制御ロボットによる製造・物流ラインの省人化と品質管理
工場や物流の現場にはさまざまなロボットが設置されています。ロボットにIoTセンサーを内蔵し、それぞれの作業に関する情報をやり取りすることで機械同士が同調して作業を進めることができます。
ロボットにAIを搭載するメリット、これからの課題点についてこちらで特集しています。
自律制御の製造ロボットや予防的メンテナンスセンサーを配置した工場は生産性も高く、複雑化・大規模化したサプライチェーンではIoT・AIの活用が欠かせないレベルになっています。
製造業、倉庫でのIoTセンサーの導入方法についてはこちらの記事で分かりやすく解説しています。
工場のIoT化の先にあるスマートファクトリーの導入実例についてはこちらの記事で分かりやすく解説しています。
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【計測対象別】IoTセンサーの種類は?

光や音、温度、加速度などさまざまなデータを取り扱えるセンサーがあります。ここでは代表的な8つのセンサーを解説します。
加速度
加速度センサーはモーションセンサーとも呼ばれ、対象となる人やモノの速度の変化を検知できるセンサーです。加速度データの分析によって、対象物に振動が加えられたか、加わった衝撃がどれくらいかなどの情報が収集できます。
身近な例では、自動車のエアバッグには加速度センサーが内蔵されています。
ジャイロ
ジャイロセンサーは、物体の傾きおよび角速度の変化を検知できるセンサーです。回転する物体に働くコリオリ力(慣性力)を利用します。
大規模なものでは、船や飛行機、人工衛星の姿勢制御に用いられます。近年ではスマートフォンにも用いられ、ゲーム機能や手ぶれ補正機能などさまざまな身近な場面でも活用されています。
光
光センサーは、可視光、赤外線、紫外線などのさまざまなスペクトルの光を検知します。光の強さや明るさも検知可能です。
身近な例として、自動ドアなどに用いられる人感センサーに組み込まれています。また、農業分野では果実の糖度の測定にも活用され、果実を傷つけることなく糖度の測定が可能です。
環境
温度や湿度など周囲環境の変化を検知するのが環境センサーです。日射量や照度なども合わせて測定できるものもあります。
例として、エアコンや冷蔵庫には温度センサーが搭載されています。室温が設定温度に適切になっているか確認し、最適な状態に保つことが可能です。気象条件が大きく関わる農業分野にも広く活用されています。
イメージ・画像
イメージセンサーや画像センサーと呼ばれるものは、可視光の強弱を電気信号に変換し画像データを取得できるセンサーです。単なる光センサーよりも、より精密な画像データを取得します。主にカメラに利用されており、画像センサーに画像処理技術を組み合わせた活用も行われています。
例えば、自動運転では画像センサーによって取得された画像データをリアルタイムで分析し、車体を制御する技術が使用されています。
音
音センサーはマイクロフォンとも呼ばれ、一般的にはマイクと呼ばれています。音の周波数(高さ)、大きさ、音質などを計測できます。
音センサーは人間の聴覚の代わりとなって、作動音の異常を異音として検知したり、ユーザーの声を認識したりといったサービスに活用可能です。
「異音検知とは?AIの活用事例・メリット・pythonの役割を解説!」で特集していますので併せてご覧ください。
圧力
圧力センサーは、センサーにかかった力を検知し電気信号に変換するセンサーです。人間の触覚の多くは圧力センサーで肩代わりできるのではないかと期待されています。
身近な例では、体重計や洗濯機、血圧計などに用いられています。産業用では油圧計や水圧計などに活用され、高精度な圧力センサーを用いたロボットハンドの開発で、人間の触覚の代わりとして活用されています。
距離
距離センサーは、光や超音波の反射を利用し距離を測定するセンサーです。
主に製造業の工作機械で用いられ、セキュリティ向上にも活用されています。最近では自動運転向けにさまざまなタイプの距離センサーを組み合わせ、障害物を高精度で認識し、安全性の確保に貢献しています。
IoTセンサーの導入事例14選
IoTにAIを導入して成功している事例を以下に紹介します。
- IoTセンサーで得た環境データをAIで分析するスマート農業(京セラ)
- AIで病害感染のリスクを予測(ボッシュ)
- 水位センサーで河川増水の危険検知(YDKテクノロジーズ)
- 太陽光発電施設の通電状況を遠隔監視(サニックス/コネクシオ)
- オフィス・飲食店の着席状況を圧力センサーで見える化
- IoTセンサーから得るビッグデータをAI解析する自律型工場(キオクシア)
- 画像センサーで自動車運搬船の作業安全性向上(川崎汽船/IBM)
- 介護における次世代の見守りシステム(マクニカ/オムロンヘルスケア)
- 駐車場の空きをIoTセンサーとAIで管理(オプテックス/徳島県/ソフトバンク)
- 工作機械のIoT化で生産性向上(ファナック/NTTコミュニケーションズ/富士通)
- IoTセンサーとAIを用いて事故リスクを警告(日立物流)
- Tesla:次世代自動運転車
- NestLab:スマート空調システム
- ロールスロイス:航空エンジン設計
それぞれの事例について説明します。
IoTセンサーで得た環境データをAIで分析するスマート農業(京セラ)

IoTセンサーの活用は農業分野で特に注目を集めており、スマート農業として急速に広まっています。 京セラ株式会社では、IoTセンサーを活用した農業支援を進めています。
IoTセンサーで集めたデータをAIで分析することで、水や肥料の供給を効率よくコントロール可能です。
京セラのIoTセンサー「GPSマルチユニット」は温度・湿度センサーと通信モジュールを標準搭載しています。設置するだけで温度、湿度の2つの環境データを自動的に集積して送信可能です。
GPSマルチユニットやその他の外部IoTセンサーで得られた環境情報を「GPSトラッカーGW」で集積し、あらゆるデータをクラウド上のデータベースに蓄積します。
得られたビッグデータをAIで自動的に分析・予測して、結果に基づいて自動的に機械や設備を制御可能です。 例えば、給水用チューブや液肥タンクなどをコントロールできるAIプラットフォームを構築できます。
IoTセンサーで集めたビッグデータを分析して、高品質に効率よく作物を生産できるよう水や肥料の供給をコントロール可能です。 人的コストを大幅に削減できるということです。
意外に思われる方も多いのですが、農業は新しいAI技術が続々と導入されている有望分野です。農業でのAI活用事例については、こちらの記事で特集しています。
AIで病害感染のリスクを予測(ボッシュ)

ドイツに本社を置くボッシュが開発した「Plantect(プランテクト)」は、環境モニタリングとAIにより病害予測ができるサービスです。ハウス栽培のスマート農業。温度、湿度、CO2、日射量などをIoTセンサーで検出しAIが分析します。
従来は気になることがあると「ちょっと畑を見てくる」と、わざわざ畑へ様子を見に行かなくてはなりませんでした。しかし、今はIoTセンサーのおかげでさまざまなデータをパソコンやスマートフォンからチェックすることが可能になっています。
農家の負担を減らすことができますし、過去のデータを活用した栽培方法の改善も図ることができます。
農業のIoT化とスマート農業について、こちらの記事で解説しています。
水位センサーで河川増水の危険検知(YDKテクノロジーズ)
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YDKテクノロジーズでは、河川の水位状況をIoTセンサーで監視して、増水や氾濫などの危険を検知するシステムを自治体に提供しています。河川の各ポイントにIoT水位センサーを設置して水位を常時監視し、台風や高波の際の水位上昇をすばやく検知できるようになります。
このシステムを活用することで、危険度が高まっている河川の近くに行かずに、遠隔で安全な場所から増水状況がわかるようになりました。浸水しそうなエリア・近隣の河川の水位情報などをリアルタイムで住民へ提供できます。
AIを防災に活用する自治体はますます増えています。AIを防災に活用するメリット、多くの自治体での導入事例についてこちらの記事で特集しています。
関連記事:「治水監視とは?必要な施設・課題・効率化する方法・AIの導入事例を徹底解説!」
太陽光発電施設の通電状況を遠隔監視(サニックス/コネクシオ)

株式会社サニックスは自社で販売する太陽光発電設備に対して、通電状況をIoTセンサーで遠隔監視できるサービスを開発しました。事業用の太陽光発電は行き来の不便なエリアに設置することも多く、落雷や暴風などにより故障した場合や、汚れで発電量が低下した際に発見が遅れると機会損失になります。
IoTの電流センサーを使用することで、得たデータをNTTドコモのネットワークで直接送信し、太陽光の発電状況を遠隔地からパソコンやスマホでリアルタイム監視できます。
立ち入りの難しい遠隔地域に設置することが多い事業用太陽光発電施設のメンテナンス・モニタリングに、AIを活用する企業が増えています。AIによる太陽光発電施設の外観検査のシステム開発を得意とする開発会社についてこちらの記事で特集しています。
オフィス・飲食店の着席状況を圧力センサーで見える化

オフィスや飲食の店舗で座席に圧力センサー内蔵のクッションを設置して、着席・空席状況を見える化できます。人が座る重みを感知してディスプレイ表示します。
オフィスでは、社員の在席状況を管理して勤怠管理に利用できますし、会議室など共有スペースの予約管理などにも活用できます。リモートワークでの在席状況も共有可能です。
飲食店では、空席状況の監視を遠隔で行えるので、来店者の座席案内をスムーズにできます。空席になりやすい座席や座席位置によって変わる滞在時間のデータを収集可能です。
回転率の分析や動線の効率化に活用できるでしょう。
IoTセンサーから得るビッグデータをAI解析する自律型工場(キオクシア)

フラッシュメモリを製造するキオクシア株式会社では、製品の高品質を維持するために、1日20億件以上の画像や温度などのデータをIoTセンサーを使ってリアルタイムで収集しています。キオクシアの工場では、約5,000台以上の製造装置と検査装置の間を製品が複雑に往来していますが、AI・IoTを導入した自律型工場を構築しています。
IoTセンサーから集まる製造関連データを集約して構造化したビッグデータをディープラーニング(深層学習)で解析して、生産性向上を実現しています。例えば、IoTセンサーで取得した数十万枚の画像をディープラーニングで自動処理して、より迅速な欠陥の原因特定に役立てています。
これにより製品不具合の原因を自動的に推定したり、不良になりそうな状態を事前検知できるようになりました。
多くの製造業で、スマートファクトリーやファクトリーオートメーションというパワーワードが注目を集めています。どちらもAIの活用が欠かせません。
AIの活用によって自動化・省力化を実現したい製造業のご担当者のために、製造業でのAI導入支援に強い開発会社を特集しています。
画像センサーで自動車運搬船の作業安全性向上(川崎汽船/IBM)

川崎汽船株式会社では、自動車運搬船内のIoTセンサーとAIを活用して荷役作業の安全性の向上に役立てています。日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)のデータ基盤を利用し、センサー情報の大規模データをリアルタイムで可視化します。
運搬船内に位置情報センサーや監視カメラ、スピード計測機器などのIoTセンサーを設置してデータを収集しました。例えば、センサーによって得られたカメラの映像をAIによる画像認識で分析し、自動車と作業員を識別して接近状況を把握可能です。
さらに船内作業員が着用するウェアラブルデバイスで心拍データを取得し、解析したデータから作業員のストレス傾向も把握しました。
以上のようなデータ分析で、船内の安全管理強化による作業品質の向上を図ることができたということです。
介護における次世代の見守りシステム(マクニカ/オムロンヘルスケア)

株式会社マクニカは、さまざまな医療ヘルスケア機器メーカーのバイタルセンサーとの連携によって次世代の見守りシステムや介護サービスの利用者管理を実現しています。例えば、オムロンヘルスケア株式会社の通信機能を備えた上腕式血圧計と連携して、測定した血圧データをBluetooth経由で自動取得できます。
マクニカはAIやIoTのトータルサービスを手掛け、ヘルスケアアプリケーション向けのクラウドサービスである「AttentiveConnect」を提供しています。AttentiveConnectによって最先端技術を生かした見守りシステムを実現可能です。
介護サービスの利用者管理や、バイタルデータの表示管理などをクラウド上で行えますし、日々の記録業務の自動化も実現可能です。介護施設で使用されている管理システムやセンサーなどとのデータ共有のAPIを提供しています。
需要は高まるばかりですが慢性的な人手不足に悩む介護業界ではAI導入がますます進んでいます。介護業界でのAI導入事例についてはこちらの記事で分かりやすく解説しています。
駐車場の空きをIoTセンサーとAIで管理(オプテックス/徳島県/ソフトバンク)

自動ドアや防犯用センサーを手掛けるオプテックス株式会社は、IoTセンサーを活用したスマート駐車場業務の事業改革を支援しています。徳島県が試験運用している鳴門・大塚スポーツパークの駐車場の利用状況提供システムに導入されました。
駐車スペースに簡単に設置できるモーションセンサー、及び画像センサーで駐車場の空き状況を把握し、表示可能なスマートパーキングシステムです。
オプテックスのワイヤレス満空管理システムを利用し、得られた在車情報をソフトバンクのIoT機器向けの通信規格を使い、来場者が事前にスマホアプリで駐車場の空きを確認できるようにしています。
無料駐車場を持つ商業施設やスポーツ施設などで誘導員を半減でき、リアルタイムで空き状況を発信できます。来客者はスマートフォンやタブレット等から最新の情報を確認可能です。
工作機械のIoT化で生産性向上(ファナック/NTTコミュニケーションズ/富士通)

工作機械の数値制御(NC)装置を手掛けるファナック株式会社では、工場向けのIoT基盤の「フィールドシステム」を提供しています。NTTコミュニケーションズや富士通と共同で、クラウド基盤に生産関連の情報を集め、業界全体のデジタル化を目指す「デジタルユーティリティクラウド」を進めています。
共通の連携基盤の提供で、製造現場のオープン化や生産活動のスマート化が支援可能です。
フィールドシステムはAIとIoTを駆使し、メーカーや世代が異なる機器の情報を収集・管理して工場での生産性向上を可能とします。クラウド基盤に集めたデータをAIで解析し、サービス向上や業務効率化など目的に応じて活用可能です。
製造業でのIoTセンサーの活用方法、導入方法についてはこちらの記事で分かりやすく解説しています。
IoTセンサーとAIを用いて事故リスクを警告(日立物流)

日立物流のSSCV-Safetyは、IoTセンサーとAIを用いた運行事故防止システムです。SSCV-Safetyは、ドライバーの疲労度や注意力の低下による事故リスクを予測し、管理者へ通知できます。
ドライバーの運転前後、運転中の心拍数などの身体的データと車両に設置したドライブレコーダーから得られるリアルタイム運行状況を独自アルゴリズムで分析します。
物流業界のシステム革命であるMaaS(Mobility as a Service)の導入事例についてこちらの記事で分かりやすく解説しています。
Teslaの自動運転車
レベル5と呼ばれる完全自動運転車の技術的課題を解決すべく、世界中の自動車メーカーがしのぎを削っています。電気自動車で世界をリードするTesla社もその一つです。
TeslaではIoTとAIを搭載した未来の車のプロトタイプを製作しました。
自動車同士で通信可能なこのオートパイロットシステムは、一台のAIが学習したプロセスを他のすべての車に転送共有し、道路状況の判断や他の自動車の運転パターン、歩行者の行動予測などを全体で学習していきます。
最新の自動運転に用いられるAI技術、これからの課題、問題点についてはこちらの記事で解説しています。
NestLab:スマート空調システム
アメリカNestLab社のスマートサーモスタットは室内の温度環境を自在にコントロールできる人気商品。IoTで家の中のあらゆる場所の温度を測定し、住人の好みや行動パターンをAIが理解して室温を最適に設定します。
使っていない部屋の空調はストップし、これから使う予定の部屋がある室温は事前に予熱してくれますので省エネにも効果大。スマホで操作できる手軽さも成功の一因です。
ロールスロイス:航空エンジン設計
ロールスロイスではIoTとAI、ビッグデータを融合したデータエンジニアリングサービスのR²データラボを設立。社内の生産拠点に70兆のデータポイントを設置して社内のすべてのデータを活用します。
エンジンネットワークと呼ばれるシステムでは自家用飛行機のエンジンにIoTセンサーを設置しました。これをヘルスモニタリングシステムと結合してエンジンの効率を測定します。
同時稼働するAIはエンジントラブルを事前に察知し、トラブルが起こる前に対処できるようにエンジニアに警告してくれます。
IoTセンサーをAIを連携させる際の選び方や注意点は?

IoTセンサーの選び方のポイントや、注意するべき点を挙げました。
設置目的
IoTセンサーを設置する目的を明確にしましょう。センサーで何を検出したいか、目的を明確にすることによって、導入しようとしているセンサーが目的に合致しているか判断できます。
例えば、農場で活用するならば、天気や気温、日射量などの情報を取得できると良いでしょう。センサーの特徴を理解し、用途にあったセンサーを選ぶことが大切です。
使用環境
センサーを使用する環境を考慮する必要があります。センサーは電子機器であるため、使用できる環境には制限があるからです。
特に高温多湿のところや屋外など電子機器にとって厳しい環境での使用には注意が必要です。あらかじめセンサーの仕様を確認して、使用環境に問題がないかを見ておきましょう。
導入しやすさ、価格や流通性
導入の際には、単体の価格だけでなく、消耗部品の調達性や長期間の供給安定性が極めて重要です。どれほど高性能なセンサーでも、市場流通性が低いものを選んでしまうと故障時の交換に数ヶ月を要し、ライン停止などの致命的な機会損失を招きかねません。
こうした選定ミスを防ぐには、現場特有のノイズや環境変化を熟知した開発パートナーの選定が不可欠です。
AI Marketでは、累計1,000件以上の相談実績に基づき、特定の業界や特殊な設置環境において確かなサポート実績を持つ企業のみを厳選して紹介しています。技術的な仕様だけでなく、トラブル時の対応体制まで審査済みのパートナーを提案することで、運用の安定性を担保します。
信号や通信規格
センサーごとの信号や通信規格も確認しておきましょう。まだ規格が統一されていない場合が多いので、注意が必要です。
センサーによって対応可能な通信規格も異なってきます。例えばインターネットの標準プロトコルに対応可能なセンサーもあれば、消費電力量が少ない一部の無線通信規格のみにしか対応していないセンサーもあります。既存のシステムがある場合は特に注意しましょう。
信頼性
センサーの信頼性は選定の際に考慮すべき重要な要素です。IoTシステムは、センサーで取得されたデータの正確性によって結果が大きく左右されます。天候や操作者の熟練度にかかわりなく、常に正しいデータを計測できているかの信頼性が大切です。
ネットワークセキュリティ
全ての情報がネットワークで繋がるプラットフォームでは情報セキュリティが大きな課題となります。セキュリティシステムが破られると、企業の生産情報や財務情報、公的サービスの関連情報や個人のプライバシーまですべての情報にアクセスされてしまいます。
また、データポイントで入手されたデータが実際のデータであるかどうかをどのように判別するか、という課題も挙げられるでしょう。IoTの拡大につれてデータの信頼性も保証されなければなりません。
ネットワークコネクティビティ
現在すでに世界中に情報端末がいきわたり、インターネットの活用が当たり前の状態になっていますが、未だ世界にはネットが届かない地域があります。IoTはあらゆる地点で情報入手可能であることを要求するため、世界全体を情報ネットワークでカバーできるかどうかが最大の問題になるでしょう。
エネルギー需要及び環境負荷
世界中の情報デバイスの数は100億を超えると推定されており、これらすべてを継続的に稼働させることのできる電力源は存在しません。寿命を迎えた情報デバイスは廃棄物となり、その処理において大きな環境負荷をもたらします。
IoTの開発に当たっては、再生可能エネルギーの開発、及び環境負荷のない情報デバイスの設計が求められています。
IoT連携に強いAI会社の選定・紹介を行います
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・AIのプロが貴社の代わりに数社選定
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IoTとAIの連携についてよくある質問まとめ
- IoTとAIを連携させることで、具体的にどのような価値が生まれますか?
- リアルタイム分析の実現:現場で発生するデータを即座にAIが判定し、遅延のないアクションを可能にします。
- 自律的な最適化:個別の状況に応じた最適なデータ処理をAIが行い、現場の省人化を促進します。
- 階層的なデータ活用:現場(エッジ)での即時対応と、クラウドでの広域的な分析を両立させ、局所・全体の双方を最適化できます。
- IoTセンサーの主な種類と用途を教えてください。
IoTセンサーの主な種類と用途は以下の通りです。
- 加速度センサー:速度変化、振動、衝撃の検知
- ジャイロセンサー:物体の傾き、角速度の検知
- 光センサー:可視光、赤外線、紫外線の検知
- 環境センサー:温度、湿度、日射量の測定
- イメージ・画像センサー:画像データの取得
- 音センサー:音の周波数、大きさ、音質の測定
- 圧力センサー:力の検知
- 距離センサー:物体間の距離測定
- IoTセンサーを選ぶ際の重要なポイントは何ですか?
IoTセンサー選択の重要ポイントは以下の通りです。
- 設置目的の明確化
- 使用環境の考慮(温度、湿度など)
- 導入のしやすさ、価格、流通性の確認
- 信号や通信規格の適合性
- センサーの信頼性と精度
- サポート体制の充実度
- IoTセンサーとAIを組み合わせた具体的な活用事例を教えてください。
IoTセンサーとAIの組み合わせ事例は以下の通りです。
- スマート農業:環境データの収集と分析による作物管理(京セラ)
- 病害予測:ハウス栽培での環境モニタリングとAI分析(ボッシュ)
- 河川監視:水位センサーによる増水危険検知(YDKテクノロジーズ)
- 太陽光発電監視:通電状況の遠隔監視(サニックス)
- 製造業:生産性向上のためのデータ収集とAI分析(キオクシア)
- 物流安全管理:運転データ分析による事故リスク予測(日立物流)
- AI導入の構想はありますが、自社の環境に合うセンサーやAIモデルを開発できる会社をどう選べばいいですか?
AI×IoTのプロジェクトは、ハードウェア(センサー)、通信ネットワーク、AIソフトウェアの3つの専門領域が重なる難易度の高い分野です。そのため、単なるソフト開発会社ではなく「ハードウェア連携の実績」がある企業を選ぶことが重要です。
AI Marketでは、1,000社以上の掲載企業の中から、貴社の特定の現場環境(製造ライン、屋外インフラ等)に強みを持つ会社を厳選してご紹介します。各社の得意領域や過去のトラブル対応実績まで踏まえた選定が可能です。
まとめ:AIによるIoTセンサー導入のご相談はAI Marketへ
本記事ではIoTセンサーとAIを組み合わせた事例を紹介しました。AIとIoTセンサーの活用はさまざまな業種で採用されています。これからニーズはますます高まるでしょう。
自社の業務にAIを組み合わせたIoTセンサーを導入するためには、どのような業者やパートナーに外注するのがいいかわからない方も多いのではないでしょうか。
もし、自社の課題に対してどの技術を組み合わせるべきか、どの開発パートナーが最適かでお悩みの場合は、専門家の知見を借りることが最短ルートとなります。実装フェーズでのミスマッチを防ぎ、投資対効果を最大化するために、知見を備えたコンシェルジュのサポートを検討してみてください。

AI Market 運営、BizTech株式会社 代表取締役|2021年にサービス提供を開始したAI Marketのコンサルタントとしても、お客様に寄り添いながら、現場のお客様の課題ヒアリングや企業のご紹介を5年以上実施しています。これまでにLLM・RAGを始め、画像認識、データ分析等、1,000件を超える様々なAI導入相談に対応し、参加累計5,000人を超えるAIイベントを主催。AIシステム開発PM歴8年以上。AI Marketの記事では、AIに関する情報をわかりやすくお伝えしています。(JDLA GENERAL 資格保有)
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