AIとIoTの違いは?結合効果や3つの導入事例、課題、活用法、仕組みを解説
最終更新日:2026年01月13日

- IoTは現場からデータを集めて運ぶ“神経網”、AIは集まったデータから推定・予測・最適化して行動につなぐ“判断エンジン”
- 低遅延・機微データ・オフライン耐性はエッジ、横断分析・学習/モデル管理・拠点統合はクラウド
- 現場データは変化するため、作って終わりではなく監視・更新・ロールバックを含む“保つ仕組み”が成果を左右
注目のコンピューターテクノロジーとして語られることの多いAI(人工知能)とIoT。これからの社会を変えていく重要な技術として様々な場面で導入が進められています。AIとIoTはもともと全く異なるもので、目的も使われ方も違います。
簡単に言えば、AIは“判断エンジン”、IoTは“現場の神経網”です。IoTはセンサー/機器から現場データを集めて運びます。そして、AIは集まったデータから状態推定・予測・最適化を行い、必要なら制御(人の指示/自動制御)へつなぐのです。
そして、今や生成AI/LLM(大規模言語モデル)が「データの読み解き方(UI)」と「運用(意思決定〜実行)」を一段自動化し始めています。
今回はAIとIoTの関係について説明し、両社の融合によりどのような効果が期待されているのかについて代表的な用途と事例について解説します。
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目次
IoTとは?

IoT(Internet of Things)は「モノのインターネット」と翻訳され、あらゆるモノがインターネットに繋がっている状態を構築する技術革新全般を指します。
私たちの身の回りにある多くの機器にはデータを処理するためのチップやデバイスが内蔵されています。IoTの技術を活用することで、これらは単にプロセス処理のためだけではなく、端末同士が相互に情報のやり取りを行ったり、インターネットを介してクラウドサーバとデータの連携ができるような仕組みになっています。
取得した情報をやり取りすることができるようになることで、一つひとつのデバイスは情報端末としての役割を果たし、データを別の場所に送信したり、スマートフォン等を介して遠隔からの操作なども可能になります。
インターネットと接続ができるこれらの端末はIoT端末とも呼ばれます。
IoTとエッジコンピューティングの関係
IoTは特に、コンピューターの情報処理をそのデータが発生した場所(例えば自宅のリビングなど)で処理して実行することを可能にします。
- IoT自体は「モノをつなぐ仕組み」ですが、IoTを“どう設計するか”でエッジ/クラウドの役割が決まります。
- エッジ処理:遅延を減らす/通信が不安定でも動かす/機微データを外に出さない
- クラウド処理:全体最適(横断分析)/学習・モデル管理/複数拠点の統合
つまりエッジは“場所”ではなく、アーキテクチャ上の役割分担です。
これによって、高速な処理が可能となり、大型コンピューターによる中央演算処理によらない局地的なデータコンピューティング(エッジコンピューティング)を実現しています。
IoTセンサーとは?
IoTセンサーは、自然現象や物理的な動きを受信してデータに変換する従来のセンサーをIOT化し、ネットワークに接続してデータを送信したり、収集・管理できるセンサーです。
IoTセンサーの急速な発展により、今までは収集が難しかった、または収集するためのコストが莫大だったデータを大量に収集できるようになりました。今までになかった多くの分野でIoTセンサーとAIの組み合わせによる自動化・省力化が進んでいます。
IoTセンサーの種類、活用事例についてはこちらの記事で分かりやすく解説しています。
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AI(人工知能)とは?
コンピューターは与えられたデータを決まった方法で処理して出力します。この作業方法は通常「プログラム」という形式で記述され、プログラムは人間のプログラマー(またはエンジニア)によって作成されることで初期の役割を果たす道具となります。
わかりやすく言えば、AIはこの「人間によるプログラミング」を必要としないコンピューターです。厳密にいえば、AIは「プログラムが不要」なのではなく、ルールを書く代わりにデータで振る舞いを学習させる技術です。
- 従来ソフト:人がif/thenでルールを固定(仕様変更に弱い)
- 機械学習:データから境界やパターンを獲得(環境変化に追随しやすいが、データ品質と監視が要る)
- 生成AI/LLM:文章・画像・ログなど非構造データを扱い、要約・検索・手順化・対話UIで“使い方”を変える
重要なのは、学習後も性能監視(ドリフト)・再学習・説明責任が必要な“運用品質の技術”だという点です。
なぜAIとIoTを結合させるべきか?
IoTをビジネスに導入した場合、もしそれぞれのデータが発生した現場での処理を一つひとつプログラムするようなことになれば膨大な手間がかかります。
しかし、IoTのデータ端末にAIを取り入れることで、社会の全場面で個別・最適のデータ処理を実行できるようになるのです。
データ分析速度・分析能力の向上
IoTとAIが同時に機能することにより、AIによるデータ分析の能力は飛躍的に向上します。情報が発生する現場から最新のデータをいつでも取得してくれるIoTと、受け取ったデータを処理可能なAIによるデータ処理を掛け合わせることで、「リアルタイム分析」が可能です。
さらにこの分析結果は同時に更新されたIoTの情報でその都度評価されます。現場データは季節・設備劣化・原材料・作業者で分布が変わるため、AI×IoTでは作るより保つが勝負です。
エッジとクラウドの機能バランス
IoTが取得したデータをデバイスまたはチップレベルでAI処理する場合、AI-IoTシステムはデータが発生した場所でそのままAIが処理を行います。これは局所的なデータ分析を行うエッジコンピューティングまたはエッジAIと呼ばれる技術です。エッジとは、日本語で「縁(ふち)」を意味し、コンピューターが処理を行うための末端であることを指します。
さらにこのIoTで取得したデータを、より上位の処理のために必要な情報源として集計しクラウドで活用すれば、同じデータについてより広域的なデータ処理を行うこともできます。
このようにデータ取得と処理の階層を分けることで、システム実装上のエッジコンピューティングとクラウドコンピューティングのリソースを配分することができます。局所最適と全体最適の2つの視点から状況をとらえることができるのです。
IoT端末と密接な関係にあるエッジAIの特性や活用事例についてより詳しく知りたい方は【エッジAIの活用事例】の記事もご参考ください。
なぜAIとIoTを組み合わせてDXを実現すべきか、AIとITの違いについてこちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。
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AIとIoTの活用方法

AIとIoTの結合によるソリューションとして、社会に重要な影響を与えると思われる用途を4つ紹介します。
ウェアラブルデバイス
Apple Watchなどのウェアラブルデバイスは、ユーザーが指定した条件に合わせて継続的に状況をモニターします。血圧や心拍数などの健康データは個人のヘルスケアに、スポーツやフィットネスの場では体調をモニタリングすることに役立つでしょう。
ワイヤレスヘッドフォンやバーチャルリアリティデバイスなど、AI内蔵のウェアラブルデバイスは今後も続々と社会に広がっていきます。
スマートホーム
私たちの住む家もIoTとAIによる情報化が進み、より便利で快適なスペースとなっていくでしょう。空調や照明など、個人の好みを認識し、過ごしやすい環境が自動的に設定することなどができます。
AIが好みや習慣に合わせて音楽を選んでくれるスマートスピーカーや、コーヒーを淹れてくれるコーヒーメーカー。さらに必要な領域以外の電気や冷暖房では機能を「待ち」の状態にすることでエネルギー消費を抑え、環境負荷を最低限にすることもできます。
スマートシティ
すべての公共サービスにIoTとAIを導入することで、より安全で過ごしやすいシティライフを提供することができます。都市全体のエネルギー消費を最適化してエネルギーグリッドに送り、広域での供給量をコントロールする等が例として挙げられるでしょう。
設備単体ではなくライン/建屋/拠点で需給を最適化できます。
インドのデリーでは、市内の道路渋滞を緩和する「インテリジェント交通管理システム」が導入されています。ポイントごとのデータを公開し、オープンリソースで分析することによって町全体の都市計画に反映させれば、より豊かで安全なまちづくりにつながるでしょう。
予知保全(回転機・空調・搬送・生産設備)
異音/振動/電流波形+稼働ログで異常兆候を早期検知します。工場にはさまざまな産業用機械やロボットが設置されています。機械やロボットにIoTセンサーを内蔵することができます。
産業IoT(Industrial Internet of Things: IIoT)と呼ばれるこの技術にAIを追加することで、作業ミスによる品質低下や怪我につながる事故を劇的に減少させることができるようになります。振動センサーと連動させた予知保全も可能です。
関連記事:「予知保全(予兆保全)とは?予防保全・事後保全との違い、メリット・デメリット・導入方法・注意点を解説」
産業ロボット
工場や物流の現場にはさまざまなロボットが設置されています。ロボットにIoTセンサーを内蔵し、それぞれの作業に関する情報をやり取りすることで機械同士が同調して作業を進めることができます。
ロボットにAIを搭載するメリット、これからの課題点についてこちらで特集しています。
自律制御の製造ロボットや予防的メンテナンスセンサーを配置した工場は生産性も高く、複雑化・大規模化したサプライチェーンではIoT・AIの活用が欠かせないレベルになっています。
製造業、倉庫でのIoTセンサーの導入方法についてはこちらの記事で分かりやすく解説しています。
工場のIoT化の先にあるスマートファクトリーの導入実例についてはこちらの記事で分かりやすく解説しています。
AIとIoTの結合3事例

Tesla:次世代自動運転車
実現間近の自動運転車。特にレベル5と呼ばれる完全自動運転車の技術的課題を解決すべく、世界中の自動車メーカーがしのぎを削っています。電気自動車で世界をリードするTesla社もその一つ。TeslaではIoTとAIを搭載した未来の車のプロトタイプを製作しました。
自動車同士で通信可能なこのオートパイロットシステムは、一台のAIが学習したプロセスを他のすべての車に転送共有し、道路状況の判断や他の自動車の運転パターン、歩行者の行動予測などを全体で学習していきます。
最新の自動運転に用いられるAI技術、これからの課題、問題点についてはこちらの記事で解説しています。
NestLab:スマート空調システム
アメリカNestLab社のスマートサーモスタットは室内の温度環境を自在にコントロールできる人気商品。IoTで家の中のあらゆる場所の温度を測定し、住人の好みや行動パターンをAIが理解して室温を最適に設定します。
使っていない部屋の空調はストップし、これから使う予定の部屋がある室温は事前に予熱してくれますので省エネにも効果大。スマホで操作できる手軽さも成功の一因です。
ロールスロイス:航空エンジン設計
ロールスロイスではIoTとAI、ビッグデータを融合したデータエンジニアリングサービスのR²データラボを設立。社内の生産拠点に70兆のデータポイントを設置して社内のすべてのデータを活用します。
エンジンネットワークと呼ばれるシステムでは自家用飛行機のエンジンにIoTセンサーを設置。これをヘルスモニタリングシステムと結合してエンジンの効率を測定します。同時稼働するAIはエンジントラブルを事前に察知し、トラブルが起こる前に対処できるようにエンジニアに警告してくれます。
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AIとIoTを結合させる際の3つの問題点
社会の情報化に革命的な影響をもたらすAIとIoT。全面的な実装のためには解決すべきいくつかの課題があります。
ネットワークセキュリティ
全ての情報がネットワークで繋がるプラットフォームでは情報セキュリティが大きな課題となります。セキュリティシステムが破られると、企業の生産情報や財務情報、公的サービスの関連情報や個人のプライバシーまですべての情報にアクセスされてしまいます。
また、データポイントで入手されたデータが実際のデータであるかどうかをどのように判別するか、という課題も挙げられるでしょう。IoTの拡大につれてデータの信頼性も保証されなければなりません。
ネットワークコネクティビティ
現在すでに世界中に情報端末がいきわたり、インターネットの活用が当たり前の状態になっていますが、未だ世界にはネットが届かない地域があります。IoTはあらゆる地点で情報入手可能であることを要求するため、世界全体を情報ネットワークでカバーできるかどうかが最大の問題になるでしょう。
エネルギー需要及び環境負荷
世界中の情報デバイスの数は100億を超えると推定されており、これらすべてを継続的に稼働させることのできる電力源は存在しません。寿命を迎えた情報デバイスは廃棄物となり、その処理において大きな環境負荷をもたらします。IoTの開発に当たっては、再生可能エネルギーの開発、及び環境負荷のない情報デバイスの設計が求められています。
AIとIoTについてよくある質問まとめ
- AIとIoTを結合させることで得られる主なメリットは何ですか?
AIとIoTを結合させることで得られる主なメリットは以下の通りです。
- データ分析速度と分析能力の向上
- エッジとクラウドの機能バランスの最適化
- 自動化と効率化の促進
- AIとIoTの結合による具体的な活用事例にはどのようなものがありますか?
AIとIoTの結合による具体的な活用事例には以下のようなものがあります。
- テスラ:次世代自動運転車
- NestLab:スマート空調システム
- ロールスロイス:航空エンジン設計
- ウェアラブルデバイスでの健康管理
- スマートホームでの快適な環境制御
- スマートシティでの交通管理システム
- スマートファクトリーでの生産性向上と品質管理
- AIとIoTを結合させる際の主な課題は何ですか?
AIとIoTを結合させる際の主な課題は以下の通りです。
- ネットワークセキュリティ
- ネットワークコネクティビティ
- エネルギー需要および環境負荷
- うちの課題は「IoTを入れるべき」なのか「AIを入れるべき」なのか、どっちが先?
先に決めるべきは技術ではなく「現場で何を変えたいか」です。
- 現場の“見える化”が弱いなら IoT(計測・収集・可視化) が先。
- すでにデータはあるのに、判断・予測・最適化ができていないなら AI が先。
典型的には「IoTでデータ整備→AIで判断→現場の運用に組み込む」が最短距離です。
社内で切り分けが難しい場合は、AI Marketの相談窓口で「目的→必要データ→アクション→実現方式(エッジ/クラウド)」の順に整理し、要件化まで一緒に詰めたうえで、条件に合う開発会社の紹介につなげられます。
- セキュリティが怖い。AI×IoTで最低限どこを押さえるべき?
最低限は「端末」「通信」「運用」の3層で考えます。
- 端末:認証、鍵管理、改ざん耐性、アップデート(OTA)
- 通信:暗号化、閉域/ネットワーク分離、ゼロトラストの考え方
- 運用:権限管理、監視、インシデント対応、サプライチェーン(ベンダー含む)
AI Marketでは、セキュリティ要件や業界制約(工場/医療/重要インフラ等)に合う開発会社を選定し、要件定義段階からの設計支援・比較検討を進められます。
IoTを活用したAI開発は専門の開発業者へ
今回はAIとIoTの関係とその活用について説明しました。IoTは単体でももちろん機能しますが、AIと組み合わせることによって、より強力な技術となり、多くのビジネス改革を実現することができるようになります。
社会を変える可能性のある2つの技術が融合することで、全社会にAIが実装される近未来を描くこともできます。AIとIoTは企業活動、個人生活にとどまらず社会全体の在り方を変えることになるでしょう。一方で情報セキュリティや信頼性、インフラの問題など解決すべき多様な課題があります。
そのため、AIとIoTを使ったシステム開発には、十分な経験を積んだ人材の選定・育成や開発会社の支援が必須でしょう。

AI Market 運営、BizTech株式会社 代表取締役|2021年にサービス提供を開始したAI Marketのコンサルタントとしても、お客様に寄り添いながら、お客様の課題ヒアリングや企業のご紹介を実施しています。これまでにLLM・RAGを始め、画像認識、データ分析等、1,000件を超える様々なAI導入相談に対応。AI Marketの記事では、AIに関する情報をわかりやすくお伝えしています。
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