企業向けAIソリューションのAllganize、総額2,020万ドル(約30.2億円)の資金調達を実施
最終更新日:2024年04月19日
Allganize Holdings株式会社は、2023年12月4日、総額2,020万ドル(約30.2億円)の資金調達を実施したと発表した。
Allganizeは、企業向けAIソリューションを提供している企業だ。今回の資金調達は、シリーズBラウンドにおける第三者割当増資として実施されており、同社の累計調達額は約3,120万ドル(約46.7億円)に到達。調達した資金により同社は、AIソリューションのさらなる高度化やグローバルなビジネス展開に取り組む。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- AI導入のハードルを劇的に下げる企業向けAIソリューションを提供しているAllganize
- 100以上におよぶ企業向け生成AI・LLMアプリを備えた「Alli LLM App Market」も展開
- 調達資金はソリューションの高度化やグローバル展開の加速に充当、AI人材も積極採用
「AIによって全てのビジネスのワークフローを自動化・最適化する」
Allganizeは、「AIによって全てのビジネスのワークフローを自動化・最適化する」というビジョンの実現に向けて、企業に向けてAIソリューションを提供している企業だ。2017年7月の米国での設立を経て、2018年3月には日米韓においてAIソリューションの提供を開始。2019年1月には日本法人を設立し、2021年11月以降は本社機能を日本に置いている。
同社のソリューションは、高レベルの自然言語理解とディープラーニング技術をベースとすることで高いAI精度を持つと共に、一般企業のAI導入のハードルを劇的に下げるべく高いユーザビリティも実現。こうした点を国内外の投資家に評価されながら、日米韓を中心としてグローバルな事業展開を進めている。
すぐ活用可能な生成AI・LLMアプリを多数揃えた「Alli LLM App Market」
2023年12月時点におけるAllganizeの主要サービスは、「Alli LLM App Market」となる。この「Alli LLM App Market」は、100以上におよぶ企業向け生成AI・LLMアプリを備えたLLMアプリプラットフォームだ。「契約書の条項チェック」「クレーム対応メールの生成」「特定文書の要約」「新規事業アイディア提案」など、業務にすぐ活用可能な生成AI・LLMアプリを多数揃えている。
「Alli LLM App Market」では、新たなLLMアプリも容易に作成できる。作成はノーコードで実施できるため、LLMに関する特別な知識は必要ない。LLMそのものについてもマルチ対応となっており、OpenAI社の「GPT-4」「GPT-3.5」や、Meta社の「Llama 2」、またGoogle社の「PaLM2」など、ニーズに最適なLLMを選択可能だ。さらに、業界・企業特化型のsLLM(小規模な大規模言語モデル)の開発やオンプレミス版の提供も実施している。
シリーズBラウンドの第三者割当増資として調達を実施
Allganizeはまた、トレーニング済みの高度なAIを搭載することで高精度と簡便性を両立したAIチャットボット「Alli」や、非定型の請求書データから必要な情報を自動抽出するAIソリューション「Alli for Invoice」の開発・提供なども手がける。「Alli LLM App Market」も含むこれらのソリューションをさらに高度化し、グローバルに事業展開を進めるべく、今回の資金調達を実施するに至った。
シリーズBラウンドの第三者割当増資として同社が実施した今回の調達では、INTERVEST DEEP-TECH FUNDやMurex Wave No.3 Fund、グローバル・ブレイン株式会社が運営するKDDI Open Innovation Fund 3号や株式会社三井住友銀行などが、引受先として参画。既存投資家に加えて新たなパートナーも得たことで、調達総額は2,020万ドルに達している。
日本マーケットでの上場達成も見据える
今回の資金調達によりAllganizeは、ソリューションの高度化およびグローバルな事業展開の加速化を進め、そのために必要なAI人材の積極採用も行う予定だ。またこうした取り組みにより、日本マーケットでの上場達成も見据えている。
同社は今後も、企業の生産性を革新する次世代のAIソリューションの開発・提供に注力するとしている。
参照元:PRTIMES
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