旭川高専、メイビスデザインと協働して「エッジAI半導体の設計」授業を初実施
最終更新日:2024年06月27日
独立行政法人国立高等専門学校機構は、2024年6月26日、同機構が運営する旭川工業高等専門学校にて「エッジAI半導体の設計」授業を初実施すると発表した。
この科目は、同校の専攻科1年生向け科目「集積回路設計」を高度化することにより、半導体高度理系人材の育成強化を図るというもの。実施に際しては、半導体設計などを手がけるメイビスデザイン株式会社と協働し、AIの基礎を学ぶ高専生に向けて産学官連携による実践的な授業を提供する。
<本ニュースの10秒要約>
- AI半導体設計者の早期育成が必要と判断、現場の実践的な内容を学べる授業を開発
- 準備段階からメイビスデザインが参画、授業にも技術者がオンライン/対面で参加
- 高等教育機関でもほとんど例がない授業、2025年度以降は全国の高専でも展開へ
不足が懸念されるエッジAI半導体の設計技術者
近年、AIの進化に伴って半導体産業の重要性は世界的に増している。その市場規模は2030年までに約157兆円に達すると予想されており、半導体産業に携わる人材の不足も懸念されるようになった。特に、半導体の設計分野に係る人材不足を憂慮する声は多い。
AI半導体の設計は、従来の設計技術に加えてAIに関する知識も必要だ。昨今はエネルギー危機の回避に向けて低消費電力のエッジAI半導体に注目が集まっているが、このエッジAI半導体も設計技術者の養成には長い年月を要する。
科学技術の分野で将来を担える人材育成に取り組む国立高等専門学校機構は、こうした状況を受けてAI半導体設計者の早期育成が必要であると判断。開発現場の実践的な内容を学べる「エッジAI半導体の設計」授業を、旭川工業高等専門学校にて実施するに至った。
産学官連携による実践的な授業を展開
旭川工業高等専門学校の「エッジAI半導体の設計」授業は、これまで同校の教員のみで行っていた専攻科1年生向け科目「集積回路設計」の授業内容を高度化する形で開始された。15回の講義/演習および1回の試験で構成される同科目にて、6回分の授業を産学官連携による実践的な授業に内容を変更することで、半導体高度理系人材の育成を図る。
同科目では、準備段階からメイビスデザインが参画して授業内容の詳細な検討を行っており、6回の授業についてもメイビスデザインの技術者がオンラインおよび対面で参加。授業では、半導体設計や業界の話に始まり、ハードウェア説明やモデル説明、Pythonモデル検討や実機での動作確認などを行う。
高等教育機関でもほとんど例がない授業
「エッジAI半導体の設計」授業に参画するメイビスデザインは、半導体設計をはじめとする各種設計開発事業において高度な技術力と設計品質を誇る企業だ。常に技術の進化に対応して新たなイノベーションを追求することによって業界でのリーダーシップを維持し、半導体設計の新たな次元を開拓している。
同社は熊本に本社を置くが、「エッジAI半導体の設計」の2回の授業については技術者が熊本から旭川へ来校する予定だ。企業技術者と共にエッジAI半導体の設計を学ぶ授業は、高等教育機関でもほとんど例がないと、国立高等専門学校機構は自負。2025年度以降は、北海道や日本全国の高等専門学校
での同科目の展開も検討するとしている。
参照元:PRTIMES
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