ダイソン、AIなどの活用を進める新たな研究デザイン開発拠点をフィリピン/英国に開設
最終更新日:2023年05月18日
ダイソン株式会社は、2023年5月17日、新たな研究デザイン開発拠点をフィリピンと英国に開設すると発表した。
この2拠点は、AIを中心とする新技術を用いた製品の開発および市場投入を同社が加速するため、新設されるものだ。今回の発表において同社は、フィリピンと英国に加えて、シンガポールでも次世代バッテリーの先進的製造拠点を新設することを明らかにしている。
<本ニュースの10秒要約>
- AIなどを用いた製品の開発および市場投入を加速すべく、フィリピンと英国に拠点を新設
- サイクロン式掃除機を発明して以来、AIなど多様な領域で研究開発に投資し続けるダイソン
- 5カ年投資計画の一環として、シンガポールで次世代バッテリーの先進的製造拠点も新設へ
多様な領域でテクノロジーの開発を展開しているダイソン
ダイソンは、グローバルにエンジニアリング/研究/開発/製造/テスト事業を展開しているリサーチ/テクノロジー企業だ。1993年に最初のサイクロン式掃除機「DC01」を発明して以来、問題の解決に貢献しふるテクノロジーの開発を多様な領域で展開してきた。
同社のテクノロジーに関する研究領域は、固体電池セル/高速電気デジタルモーター/センシング/ビジョンシステム/ロボット工学/機械学習技術/AIなど、多岐にわたる。1万4,000名を超える従業員のうち実に6,000名がエンジニア/科学者であり、研究開発への投資額は27億5,000万ポンド(約4,372億円)におよぶ。
次世代テクノロジーの原動力を研究開発
ダイソン創業者のジェームズ・ダイソン氏は、同社の次世代テクノロジーの原動力となるものとして、「ソフトウェア」「コネクティビティ」「AI」「独自の新技術バッテリー」を挙げる。そして、これらの開発を推進するための場として、フィリピンと英国の新拠点を開設するに至った。
フィリピンの新拠点は、同国バタンガス州サントトマスにて1億6,600万ポンド(110億フィリピンペソ/約263億円)を投じる形で開設される。AI/ロボット工学/流体力学/ハードウェアエレクトロニクスを主な研究開発分野と定め、ヘアドライヤーといったヘアケア製品などへのソフトウェア/センサー/コネクティビティ技術の活用などが進められる。
英国の新拠点は、同国ブリストルにて1億ポンド(約159億円)を投じた大型テクノロジーセンターとして開設される。同拠点には数百名のソフトウェア・AIのエンジニアチームが集結し、今後10年にわたる同社の製品パイプラインについて研究開発を展開。英国内外から優秀な人材を採用し、より多くのソフトウェア/AI/コネクティビティのエンジニアが参画できる場を目指すとしている。
バッテリー製造拠点も新設、製品開発と市場投入を加速
今回の発表では、ダイソンがグローバル本社機能を置くシンガポールにおいて、バッテリー製造拠点を新設することも公表されている。このバッテリー製造拠点では、今後新たに開発されるダイソン製品に向けて、独自技術を用いた自社開発電池の生産を予定。2023年内に新設工事を完了し、2025年までに本格稼働を開始する予定となっている。
今回明らかにされた3拠点の新設は、ダイソンが現在進めている27億5,000万ポンド(約4,372億円)におよぶ5カ年投資計画の一環にあたる。同社は今後、世界から集まった優秀なエンジニアたちの能力を最大限引き出す場として新拠点を活用し、新技術を用いた製品開発および市場投入を加速するとしている。
参照元:PRTIMES
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