エッジAI向けの半導体を開発・設計するEdgeCortix、約30億円を調達してグローバル市場へ
最終更新日:2023年10月05日
EdgeCortix株式会社は、2023年10月4日、2,000万ドル(約30億円)におよぶ資金調達を行ったと発表した。
EdgeCortixは、エッジAI向けの半導体を開発・設計する企業だ。今回の資金調達では、SBIインベストメント株式会社やグローバル・ハンズオンVC(Global Hands-On VC)などが参画しており、この資金によりEdgeCortixはグローバル市場における販売・マーケティングの強化を図る。
<本ニュースの10秒要約>
- ソフトウェア・ファーストでエッジAI向け半導体を開発するEdgeCortix
- エッジAI推論市場の世界的な急成長を受け、グローバル展開に向け資金調達
- 調達資金により、次世代ハードウェア製品をグローバル市場への投入・展開
高速/低消費電力のエッジAI特化型プロセッサーを開発するEdgeCortix
EdgeCortixは、ソフトウェア・ファーストのアプローチをとるファブレス半導体設計会社として、2019年7月にシンガポールにて設立された。以来、「ハードウェアとソフトウェアの協調設計」と呼ばれる独自の特許技術を活用して、高速でありながら低消費電力で柔軟なエッジAI特化型のプロセッサーを開発している。
同社の最大のミッションは、エッジにおいてクラウドレベルに近いAI性能を実現することであり、そのために既存のCPU/GPUなどの10倍以上におよぶパフォーマンスとエネルギー効率を開発製品にて達成。こうした点が評価され、防衛/セキュリティ/航空宇宙/スマートシティ/通信/インダストリー4.0/自動運転/自律走行といった分野で同社製品の活用は進んでいる。
グローバル市場における販売・マーケティングを強化
EdgeCortixが注力するエッジAI推論市場は近年、グローバルベースで急成長を遂げている。2025年までには、企業が管理するデータの75%以上がエッジで作成・処理されるようになり、その想定市場規模は840億ドル(約12.5兆円)にまで達するという予測も存在する。また、APAC地域では、商業/防衛/航空宇宙といった領域でエネルギー効率に優れたAI処理への需要が、特に高い。
こうした動きの中で、「ハードウェアとソフトウェアの協調設計」という思想に基づくEdgeCortixの製品にも注目が集まるようになった。この動きを受けて同社は、グローバル市場における販売・マーケティングを強化することで事業を拡大すべきと判断。そのために、今回の資金調達実施に至っている。
製品のグローバル展開と共に、エンジニアリングの強化も推進
EdgeCortixが今回行った資金調達では、国内ベンチャーキャピタルであるSBIインベストメントや、半導体投資において実績のある日米協業型VCであるグローバル・ハンズオンVCなどが参画した。また、最先端半導体ソリューションのリーディングサプライヤーであるルネサスエレクトロニクス株式会社も今回、EdgeCortixに出資を行っている。
この資金調達によりEdgeCortixは、次世代ハードウェア製品のグローバル市場への投入・展開と共に、エンジニアリングの強化を推進。AIに特化した新世代の半導体製品開発に向けて、技術人材の獲得も行うとしている。
参照元:PRTIMES
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