安全な生成AI活用を進める団体・Generative AI Japan、慶大・宮田裕章教授を代表理事として発足
最終更新日:2024年01月19日
ウルシステムズ株式会社は、2024年1月17日、一般社団法人Generative AI Japanを発足したと発表した。
同団体は、産学連携での生成AI活用を目的とするものだ。発足に際しては、ITコンサルティングファームであるウルシステムズと株式会社ベネッセコーポレーションが共同発起人となり、慶應義塾大学・宮田裕章教授を始め先端企業/有識者ら17名を理事として迎えている。
<本ニュースの10秒要約>
- 生成AIの利活用を議論し、ガイドライン整備や政策提言も行うGenerative AI Japan
- 実態にそぐわない規制導入や、AIサービス利用時に生じるリスクの高止まりなどを防ぐ
- ウルシステムズとベネッセが共同発起人、代表理事は慶應義塾大学・宮田裕章教授
民間企業/利用者の視点で議論、政策提言/ルールメイキングにつなげる
2023年は「生成AI元年」とも称され、日本国内においても多くの企業で生成AI活用が進んだ。活用を進める中で人々は、生成AIが大きな価値を創造することを認識したが、生成AIの社会実装には高い公正性や安全性の構築が必要となることもまた認識。こうした状況に対応し、現在では国も規制/ガイドラインの整備を始めた。
しかし国による対応は、実態にそぐわない規制導入につながりやすく、AIサービス利用時のリスクが高止まりする可能性も生み出しかねない。このような課題を解決して生成AI活用をスムーズ進めるためには、民間企業/利用者の視点で議論を行う場や、議論を政策提言/ルールメイキングにつなげるシステムが必要だ。そのための団体として今回、Generative AI Japanは発足するに至った。
倫理的側面からの議論や、国/公共機関との情報交換や提言も
Generative AI Japanでは、生成AIの利活用に関わる企業/有識者が参画し、日本における生成AIの利活用の在り方を議論する。そして、利用者の実態に沿ったユースケースから業界のスタンダードを確立し、ベストプラクティスの普及に取り組む。加えて、生成AI活用のガイドライン整備や政策提言も、重要な活動の一環として行っていく予定だ。
具体的には、変化の速い生成AIの活用方法づくりや各業界への展開、生成AIのビジネスユースケース共有および新たなケースの実装支援、また生成AIの技術実装を行っているベンダーの事例提供といった取り組みを、産学連携で実施。企業における教育プログラムの検討/開発/提供や、倫理的側面からの議論の実施、国/公共機関との情報交換および提言などにも取り組む。
代表理事は慶應義塾大学医学部・宮田裕章教授
同団体は、ベネッセとウルシステムズが共同発起人を務め、代表理事には慶應義塾大学医学部・宮田裕章教授を迎える。宮田教授は、データサイエンスなどの科学を駆使して社会変革に挑戦し、現実をより良くするための貢献を軸にとして研究活動を行う人物だ。Generative AI Japanにおいて宮田教授は、安全に生成AIの活用を推進することでイノベーションを実現するための一翼を担い、ひいては日本社会全体の発展に貢献するとしている。
Generative AI Japanには他にも、アサヒグループホールディングス株式会社や関西電力株式会社、ソフトバンクロボティクス株式会社や株式会社博報堂DYホールディングスなど、16社の企業が法人会員としての参画を表明。同団体は今後、こうした会員と共に安全/公正な生成AIの社会実装を進めるとしている。
参照元:PRTIMES
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