Googleの会話型生成AI「Bard」がアップデート、対応する全言語でLLMを「Gemini Pro」へ変更
最終更新日:2024年02月11日
米Google社は、2024年2月1日(現地時間)、同社の会話型生成AI「Bard」について複数のアップデートを行ったと発表した。
「Bard」は、同社が開発したLLM(大規模言語モデル)を活用する形で開発された生成AIだ。今回の「Bard」のアップデートでは、サポートしている全言語で同社の最新LLM「Gemini Pro」への対応が行われ、英語版では画像生成の利用も可能となっている。
<本ニュースの10秒要約>
- 質問を入力すると自然な文章で回答できる、Google社の会話型生成AI「Bard」
- アップデートで日本語を含む全ての対応言語でLLMが「Gemini Pro」に切り替え
- 英語による画像生成にも対応開始、40以上の言語で再確認ボタンも利用可能に
アップデートと共にLLMを切り替えてきた「Bard」
Google社は、あらゆる人にとって世界をより良くするツールを構築すべく、AIに関する一連の原則を2018年に策定。以来、自然災害の予測・監視や気候変動の抑制支援、医療に関するイノベーション支援などを目的として、生成AIの開発を続けている。
こうした取り組みの一環として同社は、「Bard」を発表した。「Bard」は、質問を入力すると自然な文章で回答する会話型生成AIであり、2023年2月より試験運用版の一般公開を開始。ベースとなるLLMは、初版については同社の「LaMDA」を採用。以後、2023年4月には「PaLM」に、そして同年5月には「PaLM2」に、アップデートと共に切り替えられていた。
さらに高度な理解/推論/要約などを実現
Google社が発表した今回の「Bard」アップデートでは、日本語を含む全ての対応言語においてベースとなるLLMが「Gemini Pro」に切り替わった。「Gemini Pro」への変更は、英語版については2023年12月に実施されていたが、他の言語は「PaLM 2」ベースのままだった。このアップデートにより「Bard」は、サポートする全言語で「Gemini Pro」での対応を実現。この対応により、さらに高度な理解/推論/要約などを可能にしている。
今回の「Bard」アップデートでは、英語のテキストプロンプトによる画像生成にも対応を開始した。
この画像生成では、Google社が2023年12月に発表した画像生成AIモデル「Imagen 2」を活用。生成する画像には電子透かし「SynthID」が埋め込まれ、画像がAIで生成したものであることがわかるよう配慮されている。対応言語は英語のみだが、日本からの利用は可能だ。
回答が間違っていないかどうかをチェックする機能も
「Bard」のアップデートではさらに、日本語を含む40以上の言語で回答の再確認ボタンが利用可能になった。このボタンは、「Bard」が生成した回答が間違っていないかどうかをチェックする機能であり、英語版では2023年9月から既に提供されていたものだ。「良い回答」「悪い回答」などのボタンが表示され、回答を実証するコンテンツがWeb上に存在するかどうかを検索できるボタンも利用が可能となる。
Google社は今後も「Bard」を、あらゆる用途で利用可能なサービスとして世界中で展開するとしている。
参照元:Bard – Google
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