日立製作所、生成AIによるイノベーション加速を目指してGoogle Cloudと戦略的アライアンスを締結

株式会社 日立製作所は、2024年5月29日、生成AIを活用したイノベーション加速と生産性向上を目的として、Google Cloudと戦略的アライアンスを締結したと発表した。

この提携において日立製作所は、Google Cloudの生成AIモデル「Gemini」やAIプラットフォーム「Vertex AI」などを活用して、デジタル事業「Lumada」の成長を推進。また、企業の課題解決を支援する新たな組織も設立し、ビジネス革新を支援するととしている。

＜本ニュースの10秒要約＞

• 社会イノベーション事業としてデジタル事業「Lumada」を進める日立製作所
• Google Cloudの「Gemini」「Vertex AI」を活用して企業を支援する組織を新設
• 新規／既存の顧客に向けてGoogle CloudのAIテクノロジーをより迅速に提供へ

「Lumada」事業を加速させるべくGoogle Cloudと提携

日立製作所は近年、データ／テクノロジーの活用による社会イノベーション事業を推進しており、顧客や社会の課題を解決するソリューション／サービス／テクノロジーの総称として「Lumada」を打ち出している。この事業では、顧客のDXを支援する「デジタルシステム＆サービス」、エネルギー／鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー＆モビリティ」、多様な産業でプロダクトをデジタルで接続する「コネクティブインダストリーズ」という3セクターを展開。この3セクターの2023年度売上収益は8兆5,643億円におよび、全世界で擁する従業員数は約27万人におよぶ。

この「Lumada」事業の成長を加速させるべく、日立製作所はGoogle Cloudとの戦略的アライアンス締結に至った。Google Cloudでは、インフラストラクチャ／データ／セキュリティ／コラボレーションツールなどを提供しており、「Gemini」「Vertex AI」といった生成AIに関するサービスの提供でも知られる。

子会社であるGlobalLogicの内部に新組織を設立

日立製作所とGoogle Cloudの提携ではまず、「Gemini」「Vertex AI」やその他のクラウド技術を活用して企業の課題解決を支援する組織を、新たに設立する。この組織は、日立製作所の子会社であるGlobalLogicの内部において、「Hitachi Google Cloud Business Unit「および「Google Cloud Center of Excellence」として設立。両組織の専門性／マネージドサービス力を強化すべく、日立製作所のAI人材「Gen AI　Professional」の育成にGoogle Cloudの生成AI関連技術に関する研修を導入し、新規および既存の顧客に向けたGoogle Cloudのテクノロジーの迅速な提供を図る。

両社の提携では、レガシーシステムの効率的なモダナイゼーションを支援するソリューションも、「Gemini」を活用する形で開発。また、Google Cloudの「Contact Center AI」も活用し、より効果的かつ正確なカスタマーサービス体験の提供も進める予定だ。さらに、オンプレミスとクラウドの両方でIT環境を運用する顧客が生成AIアプリケーションを構築できるソリューションの提供なども予定している。

AI活用の根本的な改善を望む大企業を支援

日立製作所とGoogle Cloudが今回締結した戦略的アライアンスは、期間を複数年と設定している。この提携において新組織を設立するGlobalLogicは、既にGoogle Cloudと15年以上にわたる協力関係を続けているが、今後はその連携をさらに拡大。AI活用の根本的な改善を望む大企業などに向けて、必要なサポートを提供するとしている。

参照元：PRTIMES

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