出光興産、配送ネットワークとAIアプリを活用した自治体向け道路維持管理サービスの提供を開始
最終更新日:2023年07月13日
出光興産株式会社は、2023年7月13日、同社の配送ネットワークとAIを活用した自治体向け道路維持管理サービスの提供を開始したと発表した。
このサービスは、AI道路損傷検知アプリを搭載したスマートフォンを同社グループの配送車両に取り付け、日々の配送作業中に道路状態を解析することで、自治体における道路維持管理業務を効率化するというものだ。道路損傷検知アプリに用いるAIは、株式会社アーバンエックステクノロジーズが提供する。
<本ニュースの10秒要約>
- 出光の配送車両にAI道路損傷検知アプリを搭載したスマホを設置、配送作業中に道路状態を解析
- 社会インフラの維持管理コスト低減や省人化を推進、AIはアーバンエックステクノロジーズが提供
- 2022年には鹿嶋市にて実証実験を行い、巡回範囲を大幅に拡大。地域の安心/安全な道路づくりに貢献
加速度的に老朽化しつつある社会インフラを支える
出光興産は、燃料油/潤滑油/アスファルト/石油・ガス開発/再生可能エネルギー/石炭といった事業を、グループ一丸となってグローバルに展開している。特に燃料油については国内販売量が年間約3,600万klに達しており、国内で運営するサービスステーションの数も約6,100箇所におよぶ。
同社はまた、約110年前の創業時から事業を通じた社会貢献に注力しており、「人の力」を結集して困難に挑み続けることを社是とする。地域に密着した特約販売店や物流/保全の協力会社、また産油国をはじめとする国内外のサプライヤーといったビジネスパートナーと共に、「人の力」を信じて新たな価値創造に挑戦している。
こうした事業展開を進める中で出光興産は、日本国内において社会インフラが加速度的に老朽化しつつあることを懸念。予防保全型インフラメンテナンスの促進や維持管理コストの低減、省人化といった取り組みが必要であると考え、今回の道路維持管理サービスの提供開始に至った。
日々の配送作業中に、AIが道路状態を解析
今回出光興産が提供を開始したサービスは、日本全国にエネルギーを届ける同社の輸送車両にAI道路損傷検知アプリを導入することで、日々の配送作業中に道路状態の解析するというものだ。AI導入は、AIを活用した道路損傷検知アプリをスマートフォンに搭載し、このスマートフォンを車両へ取り付けるという形で実施される。
同サービスでは、車両に取り付けたスマートフォンが道路損傷を検知すると、損傷個所を自動で撮影して自治体へ報告する。自治体は、報告された情報を参照して修繕の必要性を判断し、手配を行うことができる。自治体の道路管理者は、役所内で勤務をしながらでもリアルタイムで路面情報を確認でき、日常のパトロールや住民通報に伴う現地確認作業といった道路維持管理業務の効率化が可能となる。
鹿嶋市では2023年度から既に正式採用
このAI道路維持管理サービスについて出光興産は、2022年に茨城県鹿嶋市にて実証実験を行った。この実験において同サービスは、鹿嶋市の管理道路に対して高頻度かつ広範囲に路面情報を取得できることを実証。既存運用では管理道路の10~20%程度に留まっていた巡回の範囲を、出光興産グループの製品配送車両3台と同サービスを活用することで75%まで拡大した。また同サービスは、日常における維持管理業務も改善することが確認され、2023年度から既に鹿嶋市にて正式採用されている。
出光興産は今後、同サービスを全国のあらゆる自治体に向けて提供することで、地域の安心/安全な道路づくりに貢献するとしている。
参照元:PRTIMES
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