不動産サービスのLIFULL、社員の71.8%が生成AIを活用、半年間で20,000時間以上の業務時間創出を実現
最終更新日:2024年04月16日
株式会社LIFULLは、2024年4月15日、生成AI(ジェネレーティブAI)の社内活用により半年間で20,000時間以上の業務時間を創出したと発表した。
LIFULLは、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」などの運営を手がける企業だ。同社は、2023年5月に生成AIの専門チームを発足し、同年8月からは社内における生成AIの活用推進を開始。結果、2023年10月~2024年3月の半年間において単体従業員の71.8%が生成AIを活用し、合計20,732時間の業務時間の創出を実現するに至っている。
<本ニュースの10秒要約>
- 2023年10月~2024年3月の半年間で、71.8%が生成AIを活用し、合計20,732時間の業務時間を創出
- 時間を創出できた従業員の52.7%は、生成AIの活用によって「業務の質も向上した」とも回答
- 活用シーンは、「文章・資料の作成/編集/添削」が最多。今後もさらに活用のノウハウを蓄積
生成AI利活用推進プロジェクトを組成したLIFULL
LIFULLは、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」や空き家再生サービス「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」といったサービスを提供している。「あらゆるLIFEを、FULLに。」というコーポレートメッセージを掲げる同社は、事業を通じた社会課題の解決を企図。この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指して事業を拡大しており、グループとしてのサービスの提供範囲は、世界63ヶ国におよぶ。
生産性向上に対する意識も高い同社は、社内におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進にも取り組み、2022年3月には「DX認定事業者」の認定を取得。さらに、生成AIをはじめとするデジタル技術への対応も開始し、2023年5月には生成AI専門チームを発足した。以後同社は、「LIFULL HOME’S ChatGPTプラグイン」などを立て続けに発表し、社内でも生成AI利活用推進プロジェクトを組成。社内における生成AIの活用を推進し、全社員が生成AIによって日常的に生産性を向上できる状態の実現に取り組んでいる。
71.8%が「生成AIを活用して業務効率化できている」と回答
今回のLIFULLによる発表は、同社が2024年3月に実施した生成AI活用に関するアンケート調査の結果をまとめる形で行われた。この調査は、同社の単体従業員(正社員/契約社員)を対象として実施され、649名から有効回答を得ている。
調査の結果、同社社員の71.8%に該当する466名が「生成AIを活用して業務効率化できている」と回答し、総勤務時間の3.5%に該当する20,732時間を生成AIによって創出できていることが判明した。創出できている時間の長さは、「月間4時間未満」が全体の36.5%と最も多いが、「月間8時間以上」という社員も全体の13.7%に達している。また、業務時間を創出できている従業員の52.7%は、生成AIの活用によって「業務の質も向上した」とも回答した。
生成AIの具体的な活用シーンについては、「文章・資料の作成/編集/添削」という回答が最も多く、業務時間を創出できている社員はその6割が活用していることがわかった。他の活用方法としては、「調査/検索/情報収集/情報の整理/データ分析」「アイデア出し/壁打ち/比較検討」などが目立つ結果となっている。
不動産業界に向けた新たなサービスの提供も検討
生成AIの社内活用についてLIFULLは、業務時間の新たな創出がコア業務への集中にもつながったと評価。また、ChatGPTを利用した社内用生成AIのツールを構築することで、機密情報の保護徹底と、そして社内特有のユースケース/疑問点の自己解決が可能になったと考えている。
こうした結果を評価した同社は、さらなる生成AIの活用を企図。活用のノウハウを蓄積すると共に、過去の慣習からアナログな手法が根強く残る不動産業界に向けた新たなサービスの提供も検討している。
参照元:PRTIMES
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