マイクロベース、東邦ガスネットワークと共に実施していたAIによる「将来の空き家予測」実証実験に成功
最終更新日:2024年09月06日
マイクロベース株式会社は、2024年5月29日、同社と東邦ガスネットワーク株式会社が共に実施していた「将来の空き家予測」の実証実験を完了したと発表した。
この実験は、東邦ガスネットワークが経年ガス管を効率的に更新できるよう、2022年9月から行われていたものだ。実験内では、東邦ガスネットワークが保有する住居ごとの都市ガス使用データをマイクロベースのAIシステムで分析し、4年後の空き家状況予測の精度は約9割に達することを確認。都市ガス使用量などをAIに適用して将来の空き家を予測するのは、これが全国初の取り組みとなる。
<本ニュースの10秒要約>
- 経年ガス管を効率的に更新できるよう、AIで「将来の空き家予測」が可能か実験
- マイクロベースのAI「MiraiE.ai」で予測、4年後の空き家状況予測は約9割の高精度
- 今後の経年ガス管更新に「MiraiE.ai」を活用、ガス管が不使用となる事態を回避
マイクロベースの将来住居・不動産流通予測AI「MiraiE.ai」
マイクロベースは、地理情報システムの開発/販売や研究開発/コンサルティング、またデータサイエンスの教育/研修などを手がける企業だ。データ活用の進化に焦点を当て、従来の古典的なアプローチでは捉えきれない「ミクロ」な視点から人々の行動を理解することで、感動と共感を生み出すサービスを提供している。
同社は近年、将来住居・不動産流通予測AI「MiraiE.ai(ミラーエ)」の開発/提供に注力している。「MiraiE.ai」は、自治体/企業が保有するデータを分析することで、住戸単位の空き家発生/再入居を予測できるAIシステムだ。効果的かつ効率的な空き家対策や老朽インフラ対策の実施を支援しており、東京都4市や愛知県豊田市といった自治体と実証実験を行い、令和5年度には東京都住宅政策本部や埼玉県深谷市に展開している。
空き家発生率の予測で、ガス管を効率的に更新
マイクロベースが東邦ガスネットワークと共に実施した実験も、「MiraiE.ai」の効果実証を目的としている。東邦ガスネットワーク側が「MiraiE.ai」の実証を行った理由は、空き家発生率の予測がガス管の効率的な更新につながると考えたからだ。
東邦ガスネットワークはこれまで経年ガス管更新のタイミングについて、ガス管種や埋設年数といった情報から優先順位を付けてきた。しかし、ガス管を更新した住居がその後すぐに空き家となった場合、更新したガス管は不使用となり、更新作業は無駄になる。この無駄を避けるために東邦ガスネットワークは、「将来の空き家予測」を求めるに至った。
両社による「MiraiE.ai」の実証実験は、2022年9月より開始された。実験では、東邦ガスネットワークが保有する住居ごとの都市ガス使用量やガス管種・埋設年数などに関するデータを、「MiraiE.ai」が解析。結果、将来の空き家状況を住居単位で予測することが可能となり、4年後の予測精度については約9割に達することを確認している。
データ活用の進化において新しい可能性を見出す
この結果を受けて東邦ガスネットワークは、「MiraiE.ai」の予測能力を高く評価。今後の経年ガス管更新業務にも
「MiraiE.ai」の予測を活用し、空き家となる可能性が低いものから対策を進めることで、ガス管が不使用となる事態の回避を図る。
マイクロベースは今後も、データ活用の進化において新しい可能性を見出し、ロケーション・トランスフォーメーションの一翼を担うとしている。
参照元:PRTIMES
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