PFE、大規模言語モデルPLamoのβ版無料トライアルを開始
最終更新日:2024年08月09日
Preferred Networks(PFN)の子会社Preferred Elements(PFE)が2024年8月7日、独自開発の大規模言語モデルPLaMo(プラモ)β版の無料トライアルAPIの申込受付を開始した。
期間限定で無料利用が可能で、法人・個人問わず利用できる。PLaMoは今後、トライアルの検証結果を踏まえて改善を重ね、今秋には商用版PLaMo 1.0 Primeとして発売予定だ。日本語性能の高さが特徴で、国内外の主要な大規模言語モデルを超える性能を示している。
<本ニュースの10秒要約>
- PFEが独自開発の大規模言語モデルPLaMoβ版の無料トライアルAPIを期間限定で提供開始。チャット形式の対話やアプリ開発のバックエンドへの導入が可能
- PLaMoは1000億パラメータのマルチモーダル基盤モデルPLaMo-100Bがベース。日本語と英語で合計2兆トークンを学習し、高い日本語性能を実現
- 今秋には商用版PLaMo 1.0 Primeを発売予定。製造業や医療、金融など各分野に特化したLLM(大規模言語モデル)として機能強化と安全性検証を進める
PLaMoの開発背景と特徴
PLaMoは、日本の生成AI基盤モデル開発力向上を目指す政策GENIACの一環として開発された。PFEは1000億パラメータのマルチモーダル基盤モデルPLaMo-100Bを、既存モデルをベースにせずにフルスクラッチで開発した。
事前学習では日本語と英語のテキストデータ合計2兆トークンを学習させ、日本語性能を評価する標準的なベンチマークJasterにおいて、国内外の主要な大規模言語モデルを超える高い日本語性能を示している。
無料トライアルAPIの概要と利用方法
今回提供される無料トライアルでは、PLaMo-100Bをベースに指示学習やモデルマージを行い、日本語・英語の文章生成能力をさらに強化したPLaMo β版が利用可能だ。期間は2024年10月までを予定しており、商用利用も可能。
専用フォームから申し込むことで、2024年8月9日以降にアカウントが順次発行される。チャット形式による日本語の対話や、アプリ開発のバックエンドへの導入など、様々な用途での利用が期待される。
今後の展開と商用版PLaMo 1.0 Prime
PFNグループは、今秋のPLaMo 1.0 Primeの提供開始に向けて準備を進めている。製造業、素材産業、医療、金融、自治体など各分野に特化したLLMとしての機能強化と安全性の検証を行う予定だ。
また、PFNが提供するPreferredAIとの連携や、外部ベンダーのAIサービスのバックエンドとしての提供も進めている。これにより、日本の産業における技術革新への貢献を目指している。
PLaMoの位置づけと今後の展望
PLaMoは、Preferred Networksグループが独自に開発する大規模言語モデルだ。GENIACプロジェクトの一環として開発され、パラメータの重み、学習課題、ノウハウなどをGENIAC採択事業者コミュニティや講演を通じて公開する予定だ。
PFNは、このPLaMo-100Bをベースにした法人向け商用版PLaMo 1.0 Primeを今秋に提供する計画だ。
LLMについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご参考ください。
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