楽天グループ、通信業界向けAIツールの開発/提供のためOpenAI社と戦略的協業を開始
最終更新日:2024年02月28日
楽天グループ株式会社は、2024年2月26日、通信業界に向けたAIツールの開発/提供を目的とする戦略的協業を、米OpenAI社と行うと発表した。
この協業は、楽天グループが持つOpen RANに関する専門知識とOpenAI社が持つAI技術を組み合わせ、通信業界におけるAI活用のあり方を革新するというものだ。楽天グループのAIプラットフォーム「Rakuten AI」を、カスタマーサービス/ネットワーク最適化/予知保全に関するソリューションを含むプラットフォームへと進化させるとしている。
<本ニュースの10秒要約>
- 新たなAI体験を提供すべく、OpenAI社とのパートナーシップを締結していた楽天グループ
- 楽天グループの通信知見とOpenAI社のAI技術で、通信業界におけるAI活用のあり方を革新
- AIプラットフォーム「Rakuten AI」を、ネットワーク最適化/予知保全などに向けて進化
AIに関する取り組みを進めてきた楽天グループ
楽天グループは、「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」というミッションを掲げて多様な事業を展開している。近年のライフスタイル/ニーズの多様化を受けて同社は、人々をより幸せにしていくためにはデータとAI技術が不可欠であると判断。楽天技術研究所を通じてAI活用に向けた研究開発を推進すると共に、データサイエンティストを含む開発体制を拡充してAI活用を推進する担当者たちをグループの全事業に配置してきた。
AIに関する取り組みを進める中で楽天グループは、国内外の消費者や企業に新たなAI体験を提供すべく、「ChatGPT」で知られるOpenAI社との戦略的パートナーシップを2023年11月に締結。このパートナーシップにより、営業/マーケティング/カスタマーサポート/オペレーション/戦略策定といった企業活動を支援するAIプラットフォーム「Rakuten AI for Business」の提供も開始している。以後も両社は協業を続け、今回、通信業界に向けたAIツールの開発/提供を開始するに至った。
「Rakuten AI」を、ネットワーク最適化などが可能なプラットフォームへ
今回楽天グループが発表したOpenAI社との協業では、モバイルネットワークの計画/構築/管理を行う際に生じる通信事業者固有のニーズ/課題に対処するAIツールを開発する。具体的には、楽天グループが現在展開しているAIプラットフォーム「Rakuten AI」を、カスタマーサービス/ネットワーク最適化/予知保全などのソリューションを含有するプラットフォームへ再構築。これにより、通信事業者がネットワーク上の問題をほぼリアルタイムで検出/解決できる機能を強化し、またサービスへの信頼性/パフォーマンスを向上させながら応答性の高いネットワーク運用を可能にする。
この協業では、楽天グループが持つOpen RANに関する専門知識も活用する。同グループにて通信事業を担う楽天モバイルおよびその子会社は、Open RAN技術に基づく世界初の完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワークを展開しており、世界の通信業界における変革を牽引してきた。こうした事業で得た知見も用いて、通信業界における実際の課題を反映する形で開発を進める。
通信業界に変革をもたらし、新たな価値提供を図る
楽天グループCDO(Chief Data Officer)であるティン・ツァイ氏は、現在の通信業界が「テクノロジーの進化に適応できるか取り残されるかの大きな転換点」を迎えていると考えており、OpenAI社との今回の協業によって通信業界に変革をもたらし、消費者や企業などへの新たな価値提供を図るとしている。
参照元:PRTIMES
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