DX・内製化支援のゆめみ、RAGを活用した生成AI環境で新入社員のセルフオンボーディングを支援
最終更新日:2024年06月19日
株式会社ゆめみは、2024年6月14日、新入社員のセルフオンボーディング支援に向けてRAG(Retrieval-Augmented Generation)を活用した生成AI環境を構築したと発表した。
同社は、DX・内製化支援などを手がける企業だ。同社が今回構築した生成AI環境は、「Slack」とRAG技術をクラウド上で組み合わせたものであり、膨大な社内のドキュメントから質問への返答を迅速に生成することで新入社員のスムーズなセルフオンボーディングを可能にしている。
<本ニュースの10秒要約>
- 「日本のデジタル部」として顧客企業にデジタル支援を提供している、ゆめみ
- 社内の情報アクセスを迅速かつ簡単にして、新入社員のセルフオンボーディングを支援
- RAGを活用した生成AI環境を構築、獲得した技術やノウハウの社外提供も企図
セルフオンボーディングの課題を解消すべく生成AIを活用
ゆめみは、DX・内製化支援などを通じて顧客企業の刷新をサポートする一方で、自社内でも数々のユニークな制度を導入してきた経緯を持つ。アジャイル組織やティール組織を採用すると共に、「全員CEO」「有給取り放題」「給与自己決定」といった制度も導入。また、これらの組織形態や制度を「一度作ったら終わり」とせず、アップデートし続けているのも特徴だ。
こうしたユニークな制度に新入社員がいち早く馴染めるよう、同社はセルフオンボーディングの仕組み作りにも注力。オンボーディングに必要な社内情報を「ゆめみオープンハンドブック」などで徹底的にドキュメント化し、セルフオンボーディングプログラムの提供にも取り組んで来た。
しかし、変化し続ける同社の中では様々な情報が増え続け、更新も日々行われ続ける。そのため新入社員は必要な情報にたどり着きにくくなり、セルフオンボーディングが困難になるという課題も生じていた。この課題を解消すべく同社は今回、生成AIの活用に至っている。
「Slackbot」アプリケーションとRAG技術を組み合わせる
ゆめみが今回構築した生成AI環境は、社内の情報アクセスを迅速かつ簡単にすることで、新入社員の効率的なオンボーディングを支援するというものだ。
具体的には、クラウド上に専用の「Slackbot」アプリケーションとRAG技術を組み合わせた環境を構築。RAGとは、LLM(大規模言語モデル)がユーザーの質問に答える際に外部から情報を引き出して回答を補完する手法であり、回答精度の向上を可能にする。このRAG技術を活用した環境で、同社内の膨大なNotionドキュメントからLLMが質問に対する応答文を生成し、質問への精緻な回答を実現した。
この生成AI環境は、会話の履歴を保持する仕様となっており、文脈を考慮した応答を生成することで過去の文脈を踏まえた適切な情報の抽出も実現。既に同社にて社内ツールとして運用されている「Slack」をインターフェースとして採用することで、利用の際に生じるであろうストレスも低減している。
「ゆめみオープンハンドブック」を通じた外部展開を予定
ゆめみは、「日本のデジタル部」として顧客企業にデジタル支援を提供しており、600社以上の企業と共に全世界6,000万MAUに達するWebアプリケーションやスマートフォンサービスを企画/開発してきた。そのため今回構築した生成AI環境についても、その技術やノウハウの社外提供を企図。自社に閉じることなく、社外に対するDX推進に繋げていく予定だ。また、新入社員のオンボーディングに関するナレッジについても、「ゆめみオープンハンドブック」を通じた外部展開を予定している。
参照元:PRTIMES
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