無人販売機「fuubo」のZEROと顔認証AIのトリプルアイズ、フードロス削減に向けて資本業務提携
最終更新日:2024年02月16日
ZERO株式会社と株式会社トリプルアイズは、2024年2月13日、資本業務提携契約を締結したと発表した。
ZEROはフードロスの削減を図る無人販売機「fuubo」を開発する企業であり、トリプルアイズはSI事業とAI事業を手がける企業だ。両社は今後、トリプルアイズの顔認証システムを「fuubo」に連動させることで価値の最大化を図り、ひいてはフードロス削減への貢献を推進するとしている。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- フードロスを削減する「fuubo」のZEROと、顔認証AIのトリプルアイズが提携
- 通常流通ができない食品を販売し、Co2削減の貢献度を明示化できる「fuubo」
- 「fuubo」にAI顔認証を連動させて、簡単に商品が受けとれる機能などを開発
社会問題として認識されるようになったフードロス
近年、小売・消費レベルにおける食料の廃棄は大きな社会問題として認識されるようになった。世界のCo2排出量のうち約8.2%が食品廃棄物およびその焼却から発生しており、環境負荷の観点からもフードロスの削減は不可避の課題となっている。SDGsの目標の一つである「つくる責任つかう責任」でも、小売・消費レベルの食料廃棄量を2030年までに半減すべきと設定した。
日本国内においてもフードロスは大きな問題であり、日本政府も削減に向けた取り組みを開始。2020年3月には、「食品ロス削減推進法」も施行した。しかし状況は深刻であり、2021年度における国内のフードロス量の推計値は年間523万トンにのぼっている(農林水産省 2023年6月9日発表)。
フードロスとCo2排出の削減効果を可視化できる「fuubo」
こうした問題と向き合う形でZEROは、フードロスとCo2排出量の削減貢献事業を展開している。「地球上の貧困をゼロにする」というビジョンを掲げ、フードロスとCo2排出の削減効果を可視化できる無人販売機として「fuubo」も自社開発した。
「fuubo」は、パッケージ変更や賞味期限の商慣習といった理由から通常の販売ルートで流通できない食品を提供する無人販売機だ。販売量が明示されるため、その実績がそのまま設置場所におけるフードロスとCo2排出量の削減への貢献度を示すというメリットを持つ。全国の駅や商業施設、オフィスや学校、自治体などで設置が進んでおり、2024年1月末時点で全国の導入台数は66台に達している。
トリプルアイズの顔認証システムを「fuubo」に連動
今回ZEROが資本業務提携契約を締結したトリプルアイズは、あらゆるビジネスでDXイノベーションを推進している企業だ。システム開発を行うSI事業と共に、AIエンジンの独自開発を進めるAI事業も手がけており、中でもAI顔認証の社会実装については日本でもトップクラスの実績を持つ。顔認証による勤怠打刻/入退室管理/決済/アルコールチェック/マーケティング/顧客管理など、同社のAIソリューションは様々な業種に導入されている。
今回締結した資本業務提携契約に基づき両社は、サービス共同事業者として「fuubo」の導入推進およびサービスの拡充を図る。トリプルアイズの顔認証システムを「fuubo」に連動させることで、顔認証によって簡単に商品が受けとれる機能の開発も推進。これまで「fuubo」を利用し難しかった年齢層へのアプローチを実現するとしている。
持続可能な社会の構築の一助となることを目指す
ZEROとトリプルアイズはまた、「fuubo」で得たデータの活用も進める予定だ。顔認証タブレットを活用した広告収入モデルを構築し、社会課題の解決を目指す企業を巻き込んだPRの展開も企図。また、食品メーカーや設置場所を提供する施設のマーケティングツールとしても活用し、新たな価値の提供も目指す。
両社は今後も「fuubo」事業を拡大することで、持続可能な社会の構築の一助となることを目指すとしている。
参照元:PRTIMES
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