ChatGPT学習モード(Study Mode)とは?できること、料金、企業研修での活用方法、使い方と通常モードとの違いを実際の画面で徹底解説!
最終更新日:2025年08月07日

- ChatGPTに対話型学習支援機能「学習モード(Study Mode)」が2025年7月に追加され、直接回答ではなく思考を促す指導方式を提供開始
- ユーザーのスキルレベルに応じた個別対応機能により、初心者から上級者まで最適化された学習体験を提供
- 無料プランを含む全プランで利用可能
ChatGPTに2025年7月、「学習モード(Study Mode)」が追加されました。このモードは、単に答えを提供するのではなく、対話を通じてユーザーの理解を深める学習支援機能です。
OpenAIによって提供され、無料・Plus・Pro・Teamプランのすべてのユーザーが利用可能です。
本記事では、学習モード(Study Mode)について、できること・機能、使用できるモデル、料金、使い方や通常モードとの違いの実画面UI、企業研修での活用方法などを詳しく紹介します。
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目次
ChatGPT学習モード(Study Mode)とは?
ユーザーの目標やスキルレベルに応じて回答内容が調整され、思考力や理解力を育むことを目的としています。ユーザーに単に答えを教えるのではなく、対話を通じて段階的にヒントを与え、ユーザー自身が答えにたどり着くのをサポートしてくれます。
ChatGPTを使った学びの体験をさらに深める手段として位置づけられており、宿題への取り組み、試験対策、新しいトピックの学習などに特に効果的です。
関連記事:「ChatGPTの教育分野での活用例は?メリット・課題・実例を解説」
ChatGPT学習モードを使用できるモデルと料金プラン
ChatGPT学習モードは、すべてのGPTモデル(GPT-4o、o3など)で利用可能です。
また、無料プラン、Plus、Pro、Teamの各プランで利用可能です。ただし、無料プランでは、最も高性能なモデルである「GPT-4o」を使える回数が「3時間で10回程度」のように厳しく制限されています。
「学習モード」で深い対話を数回続けると、すぐにこの上限に達してしまいます。上限に達した後は、性能が一段階低いモデルに自動で切り替わるため、AIからの問いかけの質が落ちたり、応答が的確でなくなったりする可能性があります。
「少し試す」には十分ですが、本格的な研修ツールとして安定して利用するには力不足と言えるでしょう。
参考:料金表
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ChatGPT学習モードでできること・主な機能
Study Modeは各機能に、教育的効果を高めるための以下のような工夫が施されています。
- ユーザーの積極的な参加を促す
- 認知負荷を管理し、1度に処理する情報量を調整することで、無理なく思考を進められるようにする
- メタ認知や内省を深めることを支援し、自分の学び方を見直す力を高める
- 好奇心を育成し、自然な学習意欲を引き出す
- 実行可能で現実的なフィードバックを提供し、学習の進捗を効果的に支援する
考える力を引き出す対話設計
学習モードでは、すぐに答えを提示せず、ユーザーに問いかけやヒントを提示することで、自発的に考える力を引き出します。
古代ギリシャの哲学者ソクラテスが用いた「問答法(ソクラテス式対話)」を応用し、対話を通じて能動的な学習を促進します。これにより、受け身の学習ではなく、理解に基づいた知識の定着を支援します。
また、複雑なトピックに対しても、関連する情報をセクションごとに整理し、文脈に沿って提示されます。これにより、重要なつながりや概念が理解しやすくなり、学習負荷を軽減しながら関心を維持できる構成になっています。
個別のスキルレベルに合わせた対応
ユーザーのスキルレベルや以前のチャット履歴に基づいて、回答内容が最適化されます。この個別対応によって、初心者から上級者まで、それぞれの理解度に応じたサポートが可能となり、学びの精度が高まります。
また、自由記述形式やクイズ形式での質問を通じて、ユーザーの理解度を確認し、進捗状況を可視化します。さらに、個別のフィードバックを提供することで理解が不十分な部分を補い、応用力の向上にも寄与します。
柔軟なオン・オフ切り替え
学習モードは、会話単位で簡単にオン・オフを切り替えることができます。これにより、必要なときだけ学習支援モードに切り替えるといった柔軟な運用が可能です。
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ChatGPT学習モードを実際に使ってみた実例(操作動画・画面付き)
実際に学習モードを使用して、学習してみました。
ChatGPT学習モードの始め方
質問を入力することで、宿題の問題への取り組み、試験準備、新しいトピックの習得などに活用できます。
高校生レベルの数学の問題を解く
数学の微分の問題に対して、いきなり答えを示すのではなく、「一緒に考えてみましょう」という問いかけから始まっています。
さらに、「パワールールを覚えていますか?」と確認し、忘れていたとしても次の段階ですぐに図とともに公式を提示しており、視覚的にも理解しやすくなっています。
ChatGPT学習モードでの高校生レベルの数学の問題基礎のやり取りはこちら
歴史のクイズを作成する
「練習用のクイズを作成して」という要望に対し、まずどの分野・レベルかを丁寧にヒアリングしてから出題を進めています。
実際のクイズでは、「漢字でもひらがなでもOK」などの配慮があり、答えやすい形式になっています。
また、以下画面のように「イイクニ作ろう鎌倉幕府」とすると覚えやすいといった、学習に役立つアドバイスなどもしてくれます。(ただし、最新の歴史の見解では、1192年の源頼朝の征夷大将軍就任をもって鎌倉幕府の成立とするのは必ずしも適切ではないとされています。)
ChatGPT学習モードでの中学生レベルの歴史のクイズに関する実際のやり取りはこちら
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学習モードと通常のChatGPTとの比較
実際に「AIって何?」という同じ質問をChatGPT学習モードと通常モードの両方に投げかけ、回答の違いを比較してみました。
学習モード
学習モードでは、質問をしながら説明が進んでいくスタイルで、難しいことも少しずつ考えられるように工夫されています。また、利用者のレベルに合わせて教えてくれています。
通常モード
通常モードでは、最初に答えをはっきり言ってから、ポイントを整理して説明するスタイルです。情報がまとまっていてわかりやすいですが、一方的に伝える形になっています。
企業研修での学習モード活用シーン6選
「学習モード」は、企業のあらゆる研修シーンでその効果を発揮します。ここでは代表的な5つの活用例をご紹介します。
新人・内定者研修
ビジネスマナーや業界の専門用語、自社製品の知識など、新入社員が覚えるべきことは山積みです。「学習モード」を使えば、テキストを丸暗記させるのではなく、「この場面でお客様にどう対応すべきか、理由も合わせて考えてみよう」といった対話を通じて、実践的な思考力と主体性を育むことができます。
プログラミング研修
コードのエラーが出た際、すぐに正解のコードを教えるのではありません。「このエラーメッセージは何を意味している?」「原因として考えられる箇所はどこだろう?」と問いかけ、自力で問題を解決するデバッグ能力を養います。
マーケティング研修
「新しい商品のターゲット層を考えるために、どんなフレームワークが使えるかな?」と問いかけ、思考の整理をサポート。単なる知識のインプットに留まらず、実践的な企画立案能力を鍛えます。
コンプライアンス研修
情報セキュリティやハラスメント防止などのコンプライアンス研修は、しばしば形骸化しがちです。「学習モード」で具体的なケーススタディを提示し、「あなたならこの状況でどう判断し、行動するか?」を対話形式でシミュレーションさせることでルールを”自分ごと”として捉え、倫理観に基づいた判断力を養います。
語学研修
英文メールの作成や海外の取引先とのロールプレイングなど、実践的な語学力向上に貢献します。「この表現はより自然な言い方にできる?」「このビジネスシーンで使える他の言い回しは?」といった質問に、まるで専属の語学講師のように24時間いつでも付き合ってくれます。
リーダーシップ・マネジメント研修
部下との面談や、複雑な問題に対する意思決定など、マネジメント層には高度な判断が求められます。「学習モード」を壁打ち相手として活用し、自身の考えを言語化し、多角的な視点を得るためのトレーニングが可能です。
ChatGPT学習モードに関するよくある質問まとめ
- ChatGPT学習モードはどのプランで利用できますか?
ChatGPT学習モード(Study Mode)は無料プラン、Plus、Pro、Teamの全プランで利用可能です。
追加料金は発生しません。
- 学習モードと通常のChatGPTの違いは何ですか?
通常のChatGPTが質問に対して直接回答を提供するのに対し、ChatGPT学習モードは利用者にすぐ答えを教えるのではなく、対話を通じて思考を促し、自ら学べるように設計された学習支援機能です。教育の専門家と連携して開発され、スキルレベルに応じたサポートで理解力を育むことを目的としています。
ソクラテス式問答法を応用し、思考力向上を重視した対話型学習支援機能となっています。
まとめ
ChatGPT学習モード(Study Mode)は、教育学の知見を取り入れて設計された学習支援機能です。
思考を促す対話形式、構造化された情報提示、個別最適化、理解度チェックといった機能により、単なる解答支援ではなく、学びの質を向上させるツールとして注目されています。
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