Ray-Ban Metaグラスとは?特徴、スマートグラスでできること・機能、種類と料金まで徹底解説!
最終更新日:2025年10月02日

- Ray-Banのデザイン性とMetaのAI技術を融合し、ファッション性と実用性を兼ね備えた次世代スマートグラス
- 第2世代では3K Ultra HDカメラ・最大8時間駆動・専用ケースで48時間利用可能など性能が大幅に進化
- 撮影・音楽・通話・情報検索・翻訳までシームレスに行え、日常からビジネスや教育まで幅広く活用可能
MetaとRay-Banが共同開発した「Ray-Ban Metaグラス」は、デザイン性とAI技術を融合させた次世代のスマートグラスです。ファッション性と利便性を兼ね備え、日常生活をより便利でスタイリッシュにサポートします。
単なるサングラスではなく、情報検索や翻訳、撮影、音楽再生などをシームレスに行える点が、次世代のライフスタイルツールとして注目されています。
本記事では、特徴、できること・機能、種類と料金、日本で購入できるか?まで詳しく解説します。
目次
Ray-Ban Metaグラスとは?
Ray-Ban Metaグラスは、サングラス・眼鏡ブランドRay-BanとMetaが共同開発したAI搭載のスマートグラスです。Ray-Banのスタイリッシュなデザインをベースに、MetaのAIアシスタントや最新テクノロジーを組み合わせることで日常生活をより便利にするウェアラブルデバイスが誕生しました。
Ray-Ban Metaグラスには以下の2つの世代があります。
- 第1世代(Ray-Ban Stories):2021年9月に発売。1080p解像度のカメラを備え、最大4時間のバッテリー駆動を実現。
- 第2世代(Ray-Ban Meta Smart Glasses):2023年10月17日に発売。3K Ultra HD対応カメラと最大8時間の連続駆動を搭載し、充電ケースを利用することで合計48時間の使用が可能。
これにより、初代から第2世代にかけて大幅に進化を遂げ、写真や動画の撮影だけでなく、MetaのAIアシスタントと連動した情報検索・翻訳・記録や共有をサポートする日常のパートナーとして、欧米を中心に高い支持を集めています。
Ray-Ban Metaグラスは日本で購入できるか?
2025年9月現在、日本国内では「Ray-Ban Meta(レイバン・メタ)」スマートグラスは販売されておらず、日本から直接購入することはできません。日本の技適を取得していないため、日本国内での一般的な使用は電波法に抵触する可能性があります。
販売地域は、米国、カナダ、英国、アイルランド、オーストラリア、フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、オーストリア、ベルギー、フィンランド、ノルウェー、デンマーク、スウェーデンなど幅広い国々で展開されています。
Ray-Ban Metaグラス(第1世代および第2世代)は、販売対象国においてMeta公式ウェブサイトやMeta認定小売店、さらにRay-Ban.com、Ray-Ban公式ストア、Ray-Ban認定ディーラー(オンライン・店舗)から購入できます。これらの購入方法はいずれも対象地域に限定されており、日本から直接注文することはできません。
Ray-Ban Metaグラスの特徴
Ray-Ban Metaグラスが持つ主な特徴を紹介します。
レンズ内ディスプレイ
特に注目すべきは「Meta Ray-Ban Display」に搭載されたレンズ内ディスプレイです。通知、リアルタイム情報、ナビゲーションなどを視界に直接表示できます。
Ray-Ban Metaグラスは、単なる「録画・通話デバイス」から、情報を視界に投影するインターフェース」へと進化を遂げました。
将来的には、目の前の機械の型番を認識してマニュアルを提示したり、翻訳テキストを視界に表示したりといった応用が期待されます。
PCやスマートフォンの画面という制約から解放され、現実世界とデジタル情報を融合させる「空間コンピューティング」への重要な一歩と言えるでしょう。
ファッションとスマート機能の両立
Ray-Ban Metaグラスは、世界的に認知されているRay-Banのクラシックなデザインを土台に、最新のテクノロジーを組み込んでいます。
第一世代は、Wayfarer、Skylerの2種類から選択できました。第2世代モデルはフレームはWayfarer、Skylerのほかに、Headlinerも含む3種類のスタイルから選択できます。
カラーや素材のバリエーションも豊富で、自分のライフスタイルや好みに合わせてカスタマイズできるのも魅力です。
さらに、Transitionsレンズや度付きレンズに対応しているため、ファッションアイテムとしてだけでなく、日常的な視力補助としても活用できます。サングラス・眼鏡としての自然な見た目を維持しながらAI機能を搭載している点は、他のスマートデバイスにはない特長です。
高性能カメラと映像技術
第2世代モデルには、3K Ultra HD対応のカメラと1,200万画素の広角レンズが搭載されています。
これにより、第一世代モデルの1080pカメラよりも格段に鮮明で臨場感のある映像を残すことが可能になりました。さらに手ブレ補正機能を利用すれば、移動中やアクティブな場面でも安定した映像が得られます。
スローモーション撮影にも対応しており、動きのある瞬間を滑らかに表現できます。そのため、コンテンツ制作やSNS投稿の質を高めたいユーザーにも適しています。
進化したバッテリーと利便性
バッテリー駆動時間は第1世代の約2倍に向上し、最大8時間の連続使用が可能となりました。さらに専用の充電ケースを併用すれば合計48時間の駆動が実現し、週末の旅行や出張といった長時間の利用にも対応できます。
初代モデルは最大4時間の駆動に限られていたため、日常的には短時間の利用が中心でした。一方、第2世代では一日を通して撮影や音楽再生、AIアシスタントの活用を継続できる実用的なデバイスへと進化しました。
これにより、従来の「短時間で遊ぶガジェット」から「一日を通して活用できる実用的デバイス」へと進化しました。
常時接続のAIアシスタント「Meta AI」
引用:公式サイト
Ray-Ban Metaグラスの頭脳となるのが、対話型マルチモーダルAI「Meta AI」です。「Hey Meta」と話しかけるだけで、翻訳、料理レシピの提案、リマインダーの設定、観光地や建物の情報検索などを瞬時に実行できます。
内蔵カメラで捉えた光景について「これは何の建物?」「この植物の名前は?」と質問すれば、視覚情報を解析して回答します。スマートフォンを取り出す必要がないため、両手がふさがっている状況や移動中でも自然にAIを利用できます。
開発者向けツールキットの提供
Metaは、開発者がAIグラス対応アプリを開発するためのツールキット「Wearables Device Access Toolkit」を2025年内に提供開始すると発表しています。
このツールキットを利用することで、汎用的な機能だけでなく、自社の特定の業務に特化したアプリケーションを開発できます。例えば、特定の製品の点検手順をレンズ内ディスプレイに表示するアプリや倉庫のピッキングリストをナビゲーション付きで表示するアプリなどが考えられます。
Ray-Ban Metaグラスでできること・主な機能
Ray-Ban Metaグラスでできること・主な機能は以下の通りです。
写真・動画の撮影と共有
音声やタッチパッド操作を使えば、ハンズフリーで写真や動画(最長3分)を撮影できます。
撮影したコンテンツはMessengerやWhatsApp、Instagramなどのアプリを通じて即座にシェアでき、自分の視点をそのまま相手に届けられます。
例えば、子どもの発表会や旅行中の景色を、リアルタイムに家族や友人と共有できるのは大きな魅力です。撮影中はLEDインジケーターが点灯し、周囲にもわかりやすい仕様となっており安全面にも配慮されています。
快適なオーディオ機能
内蔵されたオープンイヤー型Bluetoothスピーカーは、耳を塞がずに音楽や通話を楽しめる設計です。
周囲の環境音を聞き取りながら利用できるため、安全性を確保しつつ快適に使用できます。音質面も向上しており、街中やカフェといった雑音のある環境でもクリアに音声を聞き取ることが可能です。
さらにSpotify、Apple Music、Amazon Musicなどの主要音楽サービスとシームレスに連携できるため、普段使っているプレイリストやポッドキャストをそのまま楽しめます。
音声操作で再生や切り替えが行えるため、移動中や作業中でもストレスなく音楽体験を継続できて日常に自然に溶け込むオーディオ環境を実現します。
通話・メッセージ機能
Ray-Ban Metaグラスから直接、電話をかけたりメッセージを送信したりすることも可能です。
音声入力で連絡先を呼び出しハンズフリーでコミュニケーションを取れるため、移動中や作業中でもスムーズにやり取りができます。MessengerやWhatsAppといった主要なアプリと連携し、写真や動画と合わせてメッセージを送信できるのも大きな強みです。
スマートフォンを取り出さなくても、日常の連絡や会話をスムーズにこなすことができます。
アクセシビリティへの対応
Ray-Ban Metaグラスは、視覚や聴覚などに制限があるユーザーも快適に利用できるよう設計されています。
Meta AIを通じて周囲の状況を音声で説明させたり、視覚支援サービス「Be My Eyes」と連携してサポートを受けたりすることが可能です。買い物中に商品の情報を把握したり、道を確認したりと日常の行動をより安心して行えるようになります。
Ray-Ban Metaグラスの種類と料金
Ray-Ban Metaグラスは、モデルやレンズ構成によって価格が異なり、第1世代と第2世代が販売されています。
基本的には購入型で提供されており、ユーザーは自身の用途やスタイルに合わせてモデルを選ぶことになります。なお、月額での分割払いによる購入も可能です。 世代ごとに複数のモデルが展開されており、ファッション性や用途に応じて選択できます。
この表は、第1世代と第2世代のRay-Ban Metaグラスを比較した仕様と料金の概要です。
世代 | モデル例 | 料金 | 主な特徴 |
---|---|---|---|
第1世代 | Wayfarer / Skyler | $299 | 1080p解像度、最大4時間駆動、基本的な撮影・通話機能 |
第2世代 | Wayfarer / Skyler / Headliner | Wayfarer:$459 Skyler:$379 Headliner:$459 | 3K Ultra HD、最大8時間駆動、スローモーション撮影、手ブレ補正 |
参考:料金 ※購入できる地域に設定することで料金を確認できます。
Ray-Ban Metaグラスに透けて見えるMetaの思惑
Ray-Ban Metaグラスは、現在Metaが投入できる最高峰のコンシューマ向けスマートグラスです。それでも、現在のRay-Ban Metaグラスは、Metaが目指す最終的なARグラスへの第一歩に過ぎません。
Ariaプロジェクトとの関係性
Metaは、空間コンピューティングにおいて、Ariaプロジェクトというもう一つの柱となる商品を持っています。Ariaプロジェクトから発表されたAria Gen 2は、将来のAR(拡張現実)グラスを実現するための「研究開発用デバイス」という明確な役割を担っています。
なので、Ray-Ban Metaグラスよりもはるかに多くのセンサー(高解像度カメラ、深度センサー、アイトラッキング用カメラ、マイクアレイなど)を搭載しています。つまり、私たちが日常世界をどのように見て、聞いて、操作しているかを理解するためのデータを収集するためのセンサーの塊です。
このAriaプロジェクトで開発されている技術(空間認識、視線追跡など)が、数年後のRay-Ban Metaグラス次世代モデルに搭載されていくことはほぼ確実です。
Metaの狙いはプラットフォーム化
Metaの真の狙いは、Ariaで収集したデータで世界最高峰のAIモデルを構築し、Ray-Ban Metaグラスのようなコンシューマ向けデバイスを通じて、それを誰もが利用できる「プラットフォーム」を構築することにあるでしょう。
開発者向けツールキットの提供はその布石であり、将来的にはこのプラットフォーム上で、あらゆる業界の企業が自社独自のビジネスソリューションを開発する時代が来る可能性があります。
Ray-Ban Metaグラスに関するよくある質問まとめ
- Ray-Ban Metaグラスとはどのような製品ですか?
サングラスブランドRay-BanとMetaが共同開発した、AIアシスタントを搭載したスマートグラスです。主な特徴は以下の通りです。
- デザイン性:Ray-Banのスタイリッシュなデザインがベース。
- AI搭載:対話型AI「Meta AI」と連携し、情報検索や翻訳が可能。
- 世代:第1世代(Ray-Ban Stories)と、カメラ性能やバッテリーが大幅に向上した第2世代が存在します。
- Ray-Ban Metaグラスは日本で購入できますか?
現在のところ日本国内では販売されていません。
購入できるのは米国、カナダ、欧州主要国、オーストラリアなどの対象地域に限られており、日本から直接注文することはできません。
- Ray-Ban MetaグラスからMeta社のどのような戦略が見えますか?
Meta社の二段構えの戦略が見えてきます。
- 研究開発との連携:研究用デバイス「Aria Gen 2」で収集したデータを活用し、将来のARグラスに必要な空間認識や視線追跡技術を開発しています。
- プラットフォーム化:最終的には、デバイスを普及させ、開発者向けツールキットを提供することで、誰もがウェアラブルデバイス上でアプリを開発・利用できる「プラットフォーム」の構築を目指していると考えられます。
まとめ
Ray-Ban Metaグラスは、Ray-Banの洗練されたデザインとMetaのAI技術を融合させた次世代のスマートグラスです。
第2世代では、カメラの解像度やバッテリーの性能が大幅に進化し、撮影、音楽、通話、AIアシスタントなど幅広い機能を快適に利用できます。
日常生活の利便性を高めるだけでなく、ビジネスや教育、クリエイティブな活動にも応用できる点が強みです。今後もアップデートや新モデルによって、さらに多様な使い方が広がることが期待されます。

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