エッジAIを搭載したメーター検針DX化サービス「A Smart」のアシオット、1.8億円を資金調達
最終更新日:2024年09月06日
アシオット株式会社は、2022年12月7日、プレシリーズAラウンドで1.8億円を資金調達したと発表した。
アシオットは、AIoT技術を活用してメーターの遠隔自動検針を行うサービス「A Smart(エースマート)」の開発などに取り組む企業だ。今回の調達は、株式会社UB Venturesを引受先とした第三者割当増資として実施され、資金はプロダクト開発などに向けた人材採用に活用される。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- エッジAIとアタッチメント方式で、既存のメーターを容易にスマート化できる「A Smart」
- 後付けデバイスで自動検針、取得データはエッジAIが処理。通信量/消費電力の削減も実現
- 引受先のUB Venturesは、「A Smart」のエッジAIを高く評価。資金で新機能開発や人材採用へ
アナログな方法で行われる場合が多く、課題を生んでいたメーターの検針作業
メーターは、住宅/工場/飲食店/商業施設/駐車場など様々な現場に設置され、電気/ガス/水道など多岐にわたる対象の測定を担っている。しかしその検針作業は、人の目による非常にアナログな方法で行われる場合が未だに多く、誤検針が発生といった課題を生んでいた。
近年、一般家庭の電気メーターにおいてはスマート化(自動遠隔検針)が浸透しつつあるが、他の領域では自動検針の導入が容易ではない。メーターをスマート化する場合、既存のメーターそのものを交換する必要があり、デバイスや交換工事などに多くのコストと時間を要するためだ。
メーターをめぐるこうした課題を解消するサービスとして、アシオットは「A Smart」を開発するに至った。
メーター検針の容易なDX化を可能にする「A Smart」
「A Smart」は、エッジAIとアタッチメント(後付け)方式を採用することで、既存のメーターを容易にスマート化できるサービスだ。
「A Smart」で用いる自動検針デバイスはアタッチメント形式であるため、既に設置されているメーターに対して数分で簡単に装着することができる。またエッジAIを搭載しているため、デバイス側で取得データを処理した上でクラウドに送信できるため、通信量および消費電力の削減も実現した。
「A Smart」のユーザーは、デバイスから取得したメーターのデータをダッシュボード上でリアルタイムに閲覧することができる。このダッシュボードは、異常値が発生した際のアラート設定や各種取得データのグラフ化、excelやCSVなどの形式による一括出力といった機能も実装。これまで非常にアナログで非効率な検針が課題となっていたメーター検針のDX化を、可能にしている。
データの可視化・分析に留まらない「A Smart」のメリット
「A Smart」のメリットは、データ取得の自動化やデータの可視化・分析に留まらない。
金融庁の「企業内容等の開示に関する内閣府令」などの改正案では、有価証券報告書における「サステナビリティに関する企業の取組みの開示」を、2023年3月以降の必須事項として定めた。消費エネルギーの可視化や温室効果ガスの削減を実現する「A Smart」は、このサステナビリティ関連開示においても活用が期待できるものとなっている。
こうしたメリットが評価され、同サービスは既に多くの現場で活用・評価されている。日立建機株式会社は製造工場の水道/ガスメーターに、大成株式会社は管理するビル内の水道メーターに、それぞれ「A Smart」を導入。同サービスの販売代理店を担う稲畑産業株式会社は、取得データをデバイス側で処理するエッジAI技術を高く評価している。
引受先であるUB Venturesも、「A Smart」を高く評価
アシオットが今回実施した資金調達は、「A Smart」のユーザビリティ改善や新機能開発、またセールス/カスタマーサクセス(サポート)体制強化に向けた人材採用などを目的としている。
引受先である株式会社UB Venturesは、「A Smart」サービスをはじめとするアシオットのエッジAI技術について、データの可視化を通じて産業DXを加速させるものであると評価。出資を通じて、日本の産業現場における生産性向上に寄与するとしている。
参照元:PRTIMES
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