ブレインズテクノロジー、製造現場の作業を解析するAIアプリケーションの実証をデンソーにて開始
最終更新日:2022年11月30日
ブレインズテクノロジー株式会社は、2022年11月29日、AIアプリケーション「Impulse作業分析アプリケーション」の導入に向けた実証実験を、株式会社デンソーにて開始したと発表した。
「Impulse作業分析アプリケーション」は、製造・生産現場における人の作業をAIが解析するアプリケーションだ。今回の実験では、デンソーでの自動車部品の外観検査工程を対象として、小型カメラ上で同アプリケーションのAI処理を実行し、作業のばらつき低減や作業品質向上に効果があるかどうかが検証される。
<本ニュースの10秒要約>
- デンソーでの自動車部品の外観検査工程において、作業分析への検証利用として実証開始
- 人の作業をAIが解析、作業のばらつき低減などを実現する「Impulse作業分析アプリケーション」
- AI処理は小型カメラ上で実行。サーバの費用・スペースが不要となり、構成もシンプルに
2021年に提供が開始された「Impulse作業分析アプリケーション」
近年の生産現場では、ロボットによる自動化が大幅に推進されている。しかしその一方で、組立作業などの複雑な作業工程については、依然として人により作業が行われていることも少なくない。
人による作業は、柔軟性や対応力の高さといった利点を持つが、習熟度の違いから生じる精度のばらつきや手順漏れなどを防ぐのは困難だ。働き手が高齢化しているため、作業時の姿勢や作業手順が人体に余計な負荷をかけていないか計測をし、改善する必要もある。
「企業がデジタル変革を加速するためのAI」を実装すべく事業を展開しているブレインズテクノロジーは、生産現場が抱えるこれらの課題もAIを活用する形で対応が可能と判断。2021年より「Impulse作業分析アプリケーション」の提供を開始した。
作業時の手順・動作における「いつもと違う」動きを検知
「Impulse作業分析アプリケーション」では、製造・生産現場をはじめとする人の作業をAIが分析し、作業時の手順・動作における「いつもと違う」動きの検知を行う。分析に際しては、作業の様子をカメラで撮影した動画をデータとして活用し、人間の骨格の動きも解析。数多くの現場で鍛え上げられたアルゴリズムにより作業の正確な分析・可視化を実現している。
同アプリケーションでは、作業分析を通じて生産品質の向上および不良品流出の防止が可能となる。また、作業の効率化を通じて生産コストの低減も実現。パフォーマンス計測コストや見回りコストの低減も図ることができる。
小型カメラ「i-PRO mini」のデバイス上でAI処理を実行
ブレインズテクノロジーが今回開始した実証実験は、デンソーでの自動車部品の外観検査工程において、作業分析への検証利用として実施されている。
この実証において「Impulse作業分析アプリケーション」は、i-PRO株式会社が提供する小型カメラ「i-PRO mini」のデバイス上でAI処理を実行。外観検査作業のばらつき低減や作業品質向上を目的として、分析を行う。
AI処理をGPUサーバではなくデバイス上のエッジカメラで行う理由として、サーバの費用とスペースが不要となるメリットをブレインズテクノロジーは挙げる。また、構成がシンプルとなり様々な場所で展開しやすい点や、複数セルに設置されたカメラの統合管理が行いやすい点も、メリットとして指摘している。
同社は今後も「Impulse作業分析アプリケーション」の提供により、生産現場における品質改善や業務効率化、作業員の負担軽減などに貢献するとしている。
参照元:PRTIMES
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