AI活用率、現状で52.7%。楽天コミュニケーションズ「コンタクトセンターにおけるAI活用に関する意識調査」
最終更新日:2023年10月05日
楽天コミュニケーションズ株式会社は、「コンタクトセンターにおけるAI活用に関する意識調査」をインターネット上で実施し、その結果概要を2023年10月3日に発表した。
同社は、クラウドコンタクトセンターシステム「楽天コネクト」などを提供している企業だ。今回の調査は、全国のコンタクトセンターの責任者/スーパーバイザー220人に対して同年6月に実施され、「大規模なコンタクトセンターはAI活用率が高い」など興味深い結果が出ている。
<本ニュースの10秒要約>
- コンタクトセンターのAI活用状況、「活用している」52.7%、「活用に向けて準備中」40.5%
- 100席以下と501席以上で活用率に大きな差。活用目的は「AIチャットボットで自動化」が最多
- 生成AI(ジェネレーティブAI)の活用に90.0%が前向き。懸念点のトップは「顧客に間違った回答をするリスクの管理」
52.7%が「活用している」、40.5%が「活用に向けて準備中」
今回実施された「コンタクトセンターにおけるAI活用に関する意識調査」では、まず回答者の勤務するコンタクトセンターにおけるAIの活用状況を訊ねている。結果は、52.7%が「活用している」、40.5%が「活用に向けて準備中」、5.5%が「活用も準備もしていない」と回答した。
また、この回答結果をコンタクトセンターの席数規模別で分析した場合、501席以上のコンタクトセンターでは「活用している」という回答の比率は64.9%に達することが判明。その一方、100席以下のコンタクトセンターでは40.6%に留まることがわかった。100席以下と501席以上のセンターでは、AI活用率において24.3ポイントの差が生じる結果となっている。
AIの活用目的についても複数回答形式で訊ねたところ、「AIチャットボットによる応対の自動化・省力化」という回答が66.8%で最多となった。次点には、50.7%の「AI-IVR(自動音声応答システム)による応対の自動化・省力化」や、47.8%の「顧客の感情分析による応対品質向上」、34.6%の「通話内書き起こしによる応対履歴登録の自動化・省力化」などが続いている。
生成AI、「とても活用したい」「活用したい」「やや活用したい」の合計が90.0%
調査では、生成AIに関する質問も行っている。2022年11月の「ChatGPT」公開後に生成AIへの興味がどのように変化したかをコンタクトセンター責任者/スーパーバイザーに訊ねると、「関心度がとても高まった」「関心度が高まった」「関心度がやや高まった」という回答の合計が85.5%となった。コンタクトセンターでの活用については、「とても活用したい」「活用したい」「やや活用したい」の合計が90.0%に達している。
この90.0%の回答者には、AI活用の懸念点も質問。結果は、62.6%の「顧客に間違った回答をするリスクの管理」が最多となり、以下には54.0%の「AIに対するトレーニングデータの収集・整理」や42.9%の「顧客情報に関するセキュリティの担保」などが続いている。
AIを活用した「楽天コネクト × MiiTel」を提供している楽天コミュニケーションズ
楽天コミュニケーションズは、楽天グループのICT事業会社として固定系通信サービスやモバイル/クラウドサービスなどのソリューションを提供している企業だ。クラウドコンタクトセンターシステムとして「楽天コネクト」の提供も手がける。
「楽天コネクト」において同社は、大規模コンタクトセンター向けシステム「楽天コネクト Storm」と、小・中規模コンタクトセンター向けシステム「楽天コネクト SmaCom」を提供。2022年には、AIを活用して電話営業/顧客対応を可視化するIP電話サービス「楽天コネクト × MiiTel」の提供も開始した。「楽天コネクト × MiiTel」では、電話応対における顧客と担当者の会話の実態をAIによって明確化し、高品質で生産性の高い電話応対を可能にしている。
参照元:PRTIMES
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